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小学生向け英検®4級対策[文法編part.3(助動詞)]

小学生向け英検®4級対策[文法編part.3(助動詞)]
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英語コラム

英検®4級対策、文法編の第3回目です。
前回の記事を読んでいない方は、まずそちらをどうぞ。 →1回目はコチラ →2回目はコチラ

この記事は、現役の英会話スクール講師が「小学生でもわかりやすい」を目標に英文法を紹介するものです。

今書店で買える文法書の多くは中学生以上向けで、漢字や文法用語がふんだんに使われています。

残念なことに、小学校や中学校でどんどん内容が難しくなってきている英語という科目を、予備知識なしで独学するには大変な根気とやる気が必要です。

多くの小学生にとって、英語に対してそれほどのモチベーションはありません。

かといって保護者の方がつきっきりで教える、ということは時間的にも難しいでしょうし、大抵思春期に入ってきている子供と親は口論になります。

この記事の目標は、子供が自力で英語の教科書を使って学べるようになるための予備知識をつけることです。

そのため、極力文法用語を使わずに英検®4級の英文法をご紹介します。是非お子さまと一緒にご覧ください。

後半に練習問題を付け加えます。知識の定着にお役立て下さい。

助動詞とは

“I can’t ride a bike, but my brother can.” 僕は乗れないけど、兄は自転車に乗れます。
“He will send this letter to her tomorrow.” 明日彼は彼女に手紙を出します。
“You must go to bed right now.”  今すぐ寝なさい。
“He should practice more.” 彼はもっと練習したほうがいい。
“I have to study English.” 私は英語の勉強をしないといけない。
“She has to study English.” 彼女は英語の勉強をしないといけない。

前回助動詞について紹介しました。

助動詞とは読んで字の如く動詞を助ける言葉で、話し手の気持ちを添えてくれる言葉です。

さて、助動詞には2つのルールがありましたね。

皆さん憶えていますか?

1. 助動詞のあとの動詞には何もつけてはいけない
(“s”や”ing”, ”ed”がついていない動詞を、動詞の原形とよびます。)

2. 意味が1つではない
(“can”であれば、「~できる」という意味だけでなく、「~してもいい?」「~してくれない?」など)

また、助動詞のあとに”not”を足せば違うといえますし(否定文といいます)、文の主人公である主語と助動詞をひっくり返すことで質問できましたね(疑問文といいます)。

今回はもう少し細かく助動詞についてお話しようと思います。

まずは“can”から復習しましょう。


※画像はShutterstockより

“can”の基本の意味は能力。つまり「~できる」が基本でした。

“I can play the piano.”  ピアノを弾けます。
“I cannot play the piano.” ピアノを弾けません。
“Can you play the piano?” ピアノ弾けますか?

以上のように”I play the piano.” という文の意味を助けてくれます。

また、「(僕は…したいけど) ~できますか?」という意味で相手に許可を求めたり、
「(あなたは私のために)~できますか、してくれますか?」という意味で相手に依頼したりすることもできます。

“Can I open the window? It’s hot.” 暑いし、窓を開けてもいいですか?
“Can you help me?” 手伝ってくれません?

では”will”はどうでしょう。


※画像はShutterstockより

“will”の基本の意味は意志、つまりは自分の気持ちです。

“I will take my umbrella.” 傘を持っていこう。
“I will not take my umbrella.” 傘は持っていきません。
“Will you take your umbrella?” 傘を持っていきますか?

以上のように”I take my umbrella.”という文の意味を助けてくれています。

“will”は「未来を表す未来形である」、とよく中学校の教科書や参考書に書かれていますが、正しくは「意志」なのです。

「~しようっと」のような意志は、どうしてもこれからする未来の話になるため、間違ってはいませんが、しっかりとイメージを持っておきましょう。

「意志」が基本の意味であるので、「あなた~する気はありますか?」と少し強い言い方でお願いすることもできますし、単純に「自分は~だと思う」と予想するときも使えます。

“Will you pass me the salt?” 塩をとってくれますか?
“It will sunny tomorrow.” 明日は晴れるでしょう。

英検4級では“an”, “will”の他にも“may” “should” “must”といった他の助動詞も登場します。


※画像はShutterstockより

“may”の基本的なイメージは、王様や神様です。
「~してもいいぞ」と上から許可するときに使います。

“You may leave.” 行ってよろしい。
“You may not leave.” ここにいなさい。
“May I leave?” 行ってもよろしいでしょうか?

もしくは、「~でありますように」とお祈りするときにも使えますし、「~かもしれない」と予想するときも使えます。

“May the Force be with you.” フォースとともにあらんことを。
“You may be late.” 遅刻かもよ。

次に“should”です。


※画像はShutterstockより

“should”の基本的な意味は「助言」つまり、した方が良いこと、すべきことを指します。

“I should study more.” もっと勉強すべきだ
“I should not study more.” もう勉強しないほうがいい。
“Should you study more?” もっと勉強したら?

そうです、皆さんが感じた通りです。

“should”には「~した方が良い(ことはわかってるけど嫌だなあ…)」という意味でも使えるのです。

なので、

“Don’t you need to study? We have a test tomorrow.” 勉強しなくていいの?明日テストだよ。
“Yeah…I should.” まあ…やらないとなあ。

のように使うことができます。

最後に”must”です。


※画像はShutterstockより

“must”の基本的な意味は「義務」です。

“should”より言葉は強く、もう逃げられない、絶対しないといけないという強い押し付けにも聞こえます。

“You must go to school.” 学校に行きなさい。
“You must not go to school.” 学校に行ってはダメ。
“Must I go to school?” どうしても学校に行かないといけないの?

似た意味で”have to”という表現も存在します。
あくまで似ているだけなので、いつも”mustと同じ意味であると覚えるのは危険です。

“You have to go to school.” 学校に行きなさい。
“You don’t have to go to school.” 学校に行かなくてもいい。
“Do I have to go to school?” 学校に行かないといけないの?

“have to”はあくまで助動詞の仲間ですので、意味だけでなく使い方も少し違いますね
間違えやすいポイントですので気を付けましょう。

また、今回登場した文法用語は、できたら覚えるくらいで最初は問題ないです。
とくに助動詞の意味は多く、中学生でもまだわかっていないことは珍しくないです。

大事なことは、使うとどういう意味になるのか、どのようなときに使わないといけないのか、ルールを知ることです。
あとはたくさん練習をして、完全に定着させていきましょう。

実際に問題を解いてみよう!

では、実際に問題を解いてみましょう。指示された英文を書きましょう。また、そのあと日本語に直してみましょう。または、正しいものを選んでみましょう。

(1) She speaks French.
[canを使って…できるという文にしましょう]

(2) My brother drives a car.
[canを使って…できないという文にしましょう]

(3)  He comes home at five.
[willを使った未来形の文にしましょう]

(4) He played tennis yesterday.
[willを使い、明日テニスをするという文にしましょう]

(5) I clean my room.
[have toを使った文にしましょう]

(6) He turns off the lights.
[…しなければならないという文を2通り作りましょう]

(7) You ( are ・ has to ・ don’t have to ) get up early tomorrow.

(8) I ( has to ・ doesn’t have to ・ have to ) make breakfast tomorrow.

(9) Your sister studies math.
[have toを使って疑問文にしましょう]

(10) You must leave soon.
[ほぼ同じ意味に言いかえましょう]

(11) You practice the piano every day.
[shouldを使って…すべきというの文にしましょう]

(12) [canを使い、クッキーを食べてもいいですか、という文を書きましょう]

(13) [willを使い、静かにしてもらえませんか、という文を書きましょう]

(14) [have toを使い、私は部屋の掃除をしなくてもいい、という文を書きましょう]

[解答]

(1) She can speak French. 彼女はフランス語を話せます。

(2) My brother cannot drive a car. 私の兄は車を運転できません。

(3) He will come home at five.  彼は5時に帰宅するつもりです。

(4) He will play tennis tomorrow. 彼は明日テニスをするつもりです。

(5) I have to clean my room. 私は部屋の掃除をしなければならない。

(6) He must turn off the lights. 彼は明かりを消さなければならない。
   He has to turn off the lights.

(7) You (don’t have to ) get up early tomorrow. あなたは明日早起きをしなくてもよいです。

(8) I (have to ) make breakfast tomorrow. 私は明日朝食を作らないといけません。

(9) Does your sister have to study math? あなたの妹は算数の勉強をしなければならないのですか?

(10) You have to leave soon. あなたはそろそろ出発しないといけません。

(11) You should practice the piano every day. あなたは毎日ピアノの練習をすべきです。

(12) Can I have some cookies? クッキーを食べてもいいですか?

(13) Will you be quiet? 静かにしてもらえませんか?

(14) I don’t have to clean my room. 私は部屋の掃除をしなくてもいいです。

いかがでしたか?なれてくれば、きっと良い点がとれるようになります。また、数日後に同じ問題を解いてみましょう。復習が大切です。

最後に

今まで述べてきたことをまとめると、

・助動詞は意味が多いため、まず基本イメージを覚えよう
・動詞の原形が必ず続く
・否定文、疑問文に書き換えられるよう練習しよう

の3点です。

かなりかいつまんで紹介したため、説明しきれていない部分もあることでしょうが、それは次回以降で補填できればと考えております。

助動詞は覚えることが多く、英検®4級で出題されるだけでなく中学2年生定期テストの山場でもあります。

助動詞はとにかくニュアンスが曖昧で、使えるパターンが多いです。高校生でも苦戦している人は多いです。焦らずこういうイメージなのかと慣れてもらえれば大丈夫です。

学校のテストでも助動詞は大人気です。ならテスト対策に繋がる細かなポイントや、”have to”や”has to“の書き換え問題対策などをより細かく説明するべきという意見もあるかと思います。

しかし、英語をある程度読めるようになってきた小学生相手にそのような細かい知識やルールを押し付けるよりも、まずは自力で学習できるような下地を作ってあげるのが、保護者や教師を始めとする周りの大人達の役割なのではと考えております。

しっかりと努力し勉強すれば、小学生でも中学生レベルの文法事項を理解することは決して不可能な目標ではありません。
その学習意欲を維持するためにも、英検®は良い選択肢であると思います。

この記事が、少しでも多くの英語学習者や保護者の方々の役に立てば幸いです。

英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。

さびねこ

【自己紹介】

英検1級取得後、英語講師を経て、フリーランスで翻訳・ライティング業務を行う。

【英語力・指導経験】

都内の大学(法学部法律学科)大学在学中に英検1級に独学で合格。

その後、英会話スクールにて、幼児クラスから、小学生向けクラス、そして、高校生・社会人クラスと一通り担当。

独学で英語をマスターし他経験、指導経験から、学習者としての視点と指導者としての視点双方から発信しています。

【資格およびスキル等】

・英検1級・法律英語

・スペイン語、イタリア語、インドネシア語会話(まだ初級~中級レベル)

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