英検®︎S-CBTとは?従来型との違いやメリット・デメリットを徹底解説

- 「子どもに英検を受けさせたいけれど、最近よく聞く『英検®︎S-CBT』って何?」
- 「従来の紙のテストと何が違うの?うちの子にはどちらが合っている?」
お子様の英語学習をサポートする保護者の中で、このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
近年、中学受験や高校受験、大学入試において英検取得者を優遇する学校が増加しており、小学生や中学生のうちから英検にチャレンジするケースが一般的になっています。
そんな中、受験の新しいスタンダードとして定着しつつあるのが「英検®︎S-CBT(エス・シービーティー)」です。
結論からお伝えすると、英検®︎S-CBTは「部活や習い事で忙しい小中学生」や「面接特有の緊張感が苦手なお子様」に非常におすすめの受験方式です。
しかし、パソコンを使用する試験であるため、従来型の英検®︎とは異なる事前準備や対策が必要になるという側面も持ち合わせています。
この記事では、「英検®︎S-CBT」の基本情報から、従来型との決定的な違い、メリット・デメリット、そして合格を勝ち取るための最新の対策方法までを徹底解説します。
お子様に最適な受験スタイルを見つけるための参考にしてください。
英検®︎S-CBTとは?基本情報をわかりやすく解説

まずは、英検®︎S-CBTの基本的な仕組みと、2026年現在の最新の試験形式について解説します。
英検®︎S-CBTの基本概要
英検®︎S-CBTの「CBT」とは「Computer Based Testing」の略称であり、その名の通りパソコンを使って受験する英検®︎のことです。
全国に設置された専用のテストセンターへ足を運び、各ブースに設置されたパソコンの画面を見ながら解答を進めていきます。
- 対象となる級: 準1級、2級、準2級、3級(※1級、4級、5級はS-CBTでの受験はできません)
- 最大の特長(1日で4技能測定): 従来型の英検®︎では、一次試験(リーディング・リスニング・ライティング)に合格した人のみが、別の日程で二次試験(スピーキング=面接)に進むことができます。しかし、英検®︎S-CBTでは、これら4技能すべてを1日でまとめて測定します。
【最新情報】2024年度以降の新形式問題にも完全対応
英検®︎は2024年度(2024年第1回検定)より、3級以上の級において問題形式のリニューアルを実施しました。
現在の英検®︎S-CBTは、この新形式の問題が完全に出題される仕様になっています。
具体的な変更点は以下の通りです。
- 3級・準2級: 従来のライティング課題(意見論述)に加え、新たに「Eメール問題(読んだメールに対して適切に返信する問題)」が追加されました。これに伴い、試験時間も延長されています。
- 2級・準1級: 従来のライティング課題に加え、新たに「要約問題(長文を読んで指定された語数で要約する問題)」が追加されました。試験時間の延長はありません。
英検®︎S-CBTを受験する場合も、出題される問題の難易度、採点基準、合格基準(英検CSEスコア)は従来型の英検®︎と全く同じです。
つまり、「S-CBTだから簡単」「S-CBTだから難しい」といった有利・不利は一切存在しません。得られる資格の価値も全く同等です。
「英検®︎S-CBT」と「従来型の英検®︎」の5つの違い
英検S-CBTと従来型の紙の英検®︎(以下、従来型)には、受験スケジュールや操作方法において大きく5つの違いがあります。
まずは以下の比較表で全体像を確認しましょう。
↓英検®︎S-CBTと従来型の比較表
| 項目 | 英検®︎S-CBT | 従来型(本会場) |
|---|---|---|
| 実施頻度 | 原則として毎週土日(一部エリアは平日も開催) | 年に3回のみ(検定回ごとに指定された日) |
| 受験回数(年間) | 同じ検定期間(約4ヶ月)に最大2回まで受験可能 | 年に3回(各検定回につき1回) |
| 試験日数 | 1日で4技能(R・L・W・S)をすべて実施 | 一次試験と二次試験の2日間 |
| 解答方式(R・L) | パソコン画面で問題を見て、マウスでクリックして解答 | 紙の問題冊子を見て、マークシートを黒く塗りつぶす |
| ライティング(W) | 「タイピング(キーボード入力)」または「手書き(解答用紙)」を選択可能 | 紙の解答用紙に手書き |
| スピーキング(S) | ヘッドセットを装着し、画面の指示に従って音声をマイクに吹き込む | 面接委員(人)と対面形式で会話する |
| 合否発表 | 受験日の約1ヶ月後 | 一次試験の約1ヶ月後(二次試験を含む最終結果はさらに後) |
それぞれの違いについて、さらに詳しく解説します。
違い①:試験日程と開催頻度の柔軟性
従来型は「年3回(6月・10月・1月頃)」と日程が固定されており、学校の定期テストや学校行事、部活動の大会と重なってしまうことがよくあります。
一方、英検®︎S-CBTは原則として毎週土日に開催されています。
テストセンターによっては平日開催を行っている場所もあり、自分や子どもの都合に合わせて受験日や会場を自由に選べるのが最大の強みです。
違い②:受験のチャンス(回数)が増える
従来型は1回の検定につき1度しか受験できませんが、英検®︎S-CBTは同じ検定期間内(第1回、第2回、第3回それぞれの期間内)に最大2回まで受験が可能です。
さらに、「従来型」と「英検®︎S-CBT」を併願することもルール上認められています。
これにより、「どうしてもこの時期までに〇級に合格したい!」という受験生にとって、挑戦できる回数が大幅に増えることになります。
違い③:試験の受け方・PC操作
従来型が問題冊子とマークシートを使うのに対し、英検S-CBTはパソコンを使用します。リーディングとリスニングは、画面上の選択肢をマウスでクリックして解答します。
ライティング(英作文)については、申込時に「タイピング型(キーボードで打ち込む)」か「筆記型(配られた解答用紙に鉛筆で手書きする)」かを選ぶことができます。
まだブラインドタッチができない小学生や中学生でも、手書きを選択すれば安心して受験できます。
違い④:スピーキング(面接)の方式
ここが子どもたちにとって最も大きな違いとなります。 従来型の二次試験は、面接委員の前に座って英語でやり取りをする「対面式」です。
英検®︎S-CBTのスピーキングテストは、ヘッドセットを装着し、パソコン画面に表示される面接官の映像や問題文を見ながら、自分の声をマイクに吹き込んで録音する方式です。
試験の一番最初に実施されるのもS-CBT特有の流れです。
違い⑤:結果発表のタイミングが早い
従来型は、一次試験の合否が出てから二次試験を受け、最終的な合格発表が出るまでに約2ヶ月弱の期間を要します。
英検®︎S-CBTは1日で試験が完結するため、受験日から約1ヶ月程度(Web発表)で4技能すべての合否とスコアが判明します。
入試への出願などで早く結果を知りたい場合に非常に有利です。
小学生・中学生が英検®︎S-CBTを受けるメリット・デメリット

パソコンを使うという特性上、英検S-CBTには従来型にはない独自のメリットとデメリットが存在します。
お子様の性格やパソコンへの慣れ具合を考慮して選択することが重要です。
英検®︎S-CBTのメリット
対面面接のプレッシャーがない
従来型の二次試験では、初めて会う外国人の面接委員を前に頭が真っ白になってしまうお子様も少なくありません。
S-CBTは画面に向かって話すため、対人特有の緊張感が大幅に軽減されます。
スケジュールの調整がしやすい
原則毎週土日に開催されているため、学校の行事、部活動の大会、他の習い事と日程が被るのを避けることができます。
受験会場(テストセンター)の選択肢も多く、自宅から通いやすい場所を選べるのも魅力です。
1日で試験が終わるため予定を立てやすい
従来型のように「一次試験に合格したから、数週間後にまた別の会場へ二次試験を受けに行く」という手間がありません。
保護者の送迎の負担も1日で済みます。
英検®︎S-CBTのデメリット・注意点
長時間の集中力が求められる
1日で4技能すべてを実施するため、試験時間は休憩なしで約2時間(級により異なります)に及びます。
小学生にとっては、長時間パソコンの前に座り続ける集中力とスタミナが必要です。
パソコンの画面で長文を読む必要がある
普段からタブレットやパソコンでの学習に慣れていない場合、画面上で長文(リーディング)を読んだり、マウスで解答をクリックしたりする操作で目や頭が疲れやすくなる可能性があります。
マイクへの「吹き込み」に照れてしまうリスク
周りの受験生も同時にスピーキングテストの音声を吹き込んでいるため、最初のうちは周りの声が気になったり、マイクに向かって英語を話すことに照れて声が小さくなってしまうことがあります。
声が小さすぎると正しく採点されないため注意が必要です。
英検®︎S-CBTの試験当日の流れ
英検®︎S-CBTは、従来型とは試験の進み方が大きく異なります。
当日に慌てないよう、事前に流れを把握しておきましょう。
① 受付〜着席
テストセンターに到着したら、受付で本人確認(身分証明書と受験票の提示)を行います。その後、指定されたブースに着席し、ヘッドセットを装着してパソコンのログイン準備を行います。
② スピーキングテスト(約15分)
ここが最大の注意点です。英検S-CBTでは、一番初めにスピーキングテストが行われます。
画面の指示に従ってマイクの音量テストを行った後、画面に登場する面接官の映像を見ながら、自分の解答をマイクに吹き込んで録音します。
③ リスニングテスト(約25〜30分)
スピーキングが終わると、自動的にリスニングテストに切り替わります。ヘッドセットから流れる音声を聞き、画面上の選択肢をマウスでクリックして解答します。
音声が聞き取りやすいよう、自分で音量調整が可能です。
④ リーディング・ライティングテスト(約50〜90分)
最後に、リーディングとライティングを行います。この2つのセクションは共通の制限時間内に解答するため、時間配分が重要です。
ライティングを「筆記型」で申し込んだ場合は、机に置かれた解答用紙に鉛筆で手書きします。すべての問題を解き終え、制限時間が終了すると試験完了です。
英検®︎S-CBTで合格を勝ち取る!おすすめの対策・勉強法
求められる英語力自体は従来型と同じですが、S-CBT特有の形式に対応するための準備が合格の鍵を握ります。
日本英語検定協会の「体験版」でPC操作に慣れる
最も効果的な対策は、英検®︎公式ウェブサイトで公開されている「英検®︎S-CBT 体験版」を自宅のパソコンでやってみることです。
マウスのクリック方法、画面のスクロール、解答の修正方法など、本番と全く同じ操作画面を体験できます。試験前日までに必ず一度はお子様に操作させておきましょう。
「画面に向かって話す」スピーキングの練習
対面での会話とは異なり、画面のタイマーを見ながら制限時間内に話し終える感覚を身につける必要があります。
スマートフォンの録音機能を使い、画面(カメラ)に向かって話した自分の声を後から聞き返し、「採点者に聞き取れる十分な声量が出ているか」を確認する練習が非常に有効です。
オンライン英会話を活用した模擬演習
S-CBTのスピーキング対策として最も理にかなっているのが、オンライン英会話の活用です。
「画面越しに英語を聞き、マイクを使って英語を話す」という環境自体が、英検®︎S-CBTのテスト環境とほぼ同じだからです。
QQキッズなどのオンライン英会話では、英検®︎の面接対策カリキュラムが用意されていることが多いので、教師を相手に本番さながらのリハーサルを行うことができます。
英検®︎S-CBTに関するよくある質問(FAQ)
保護者の方からよく寄せられる疑問を事実に基づいてまとめました。
Q. 従来型の英検と併願することはできますか?
A. はい、可能です。
従来型の英検®︎と英検®︎S-CBTは、同じ検定期間内に併願することができます。
これにより、「どうしてもこの期間に合格したい」という場合の受験チャンスを最大化できます。
Q. 合格証書は従来型の英検と違うものが届くのですか?
A. 全く同じものが届きます。
合格証書や成績証明書に「S-CBTで受験した」という記載は一切されません。
取得した資格の価値や、算出される英検CSEスコアも従来型と完全に同等であり、入試での評価が変わることはありません。
Q. 合格証書は従来型の英検と違うものが届くのですか?
A. 大丈夫です。「筆記型」を選べます。
ライティングテストは、申し込み時に「タイピング型(キーボード入力)」と「筆記型(手書き)」のどちらかを選択できます。
小学生などタイピングに慣れていないお子様は、無理せずに「筆記型」を選択しましょう。
まとめ
英検®︎S-CBTは、忙しい現代の小学生・中学生にとって、スケジュールが組みやすく、対面面接のプレッシャーを回避できる非常に合理的な受験スタイルです。
2024年度の形式リニューアル以降も、従来型と同じ英語力が求められることに変わりはありません。違いは「受け方(アウトプットの方法)」だけです。
- 部活や習い事でまとまった休みが取りにくい
- 初対面の人と英語で話すのが極端に苦手
- 何度か受験して合格のチャンスを増やしたい
このようなお子様には、英検®︎S-CBTの受験を強くおすすめします。
事前に公式の体験版サイトでパソコン操作に慣れ、オンライン英会話などでマイクに向かって話す練習をしっかりと行えば、本来の実力を十分に発揮することができるはずです。
お子様の性格やライフスタイルに合わせて、最適な受験方法を選んでみてください。

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※この記事は、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨を受けたものではありません。







