1. QQキッズ
  2. お役立ち記事
  3. 世界の小学校の英語教育は?日本以外の非ネイティブスピーカーの学習法

世界の小学校の英語教育は?日本以外の非ネイティブスピーカーの学習法

世界の小学校の英語教育は?日本以外の非ネイティブスピーカーの学習法
カテゴリー
英語コラム

2020年度に改訂された学習指導要領により、小学校3年生から授業で英語を学ぶことができるようになりました。

保護者の方もお子さまの英語学習に興味を持たれたのではないでしょうか。

主に担任の先生を中心に、ALT(Assistant Language Teacher)とチームで指導を行うことが一般的のようです。

子供達は異文化に触れて楽しい時間を過ごしています。
とはいえ、小学校からの英語教育に対するネガティブな意見を聞くこともあります。

まだ始まって間もない活動には、たくさんの課題があることでしょう。

ということで、今回この記事では、

「世界の小学校の英語教育はどのように行われているのか」を皆さんと共有してみたいと思います。

学習のヒントが得られるかもしれません。

世界の小学校の英語教育は?非ネイティブスピーカーの学習法


非英語圏に住んでいるけれども、英語を流暢に話す人々がたくさんいますね。
どのように英語を学んできたのか気になるところです。

一方で、「日本人の英語力は高いとは言えない」は周知の事実ですね。

ではここで、EF英語能力指数より、日本人の英語力を一緒に確認してみましょう。

この指数は、世界の教育事業会社 [EF Education First] が、非英語圏に住む人々の英語力を測定して評価したものです。
(2021年度は、世界112か国と地域に住む220万人が参加しています。)

2021年度のEF英語力測定テストの結果によると、日本は112か国中、78位という結果でした。
残念ながら「英語力が低い」というグループに位置しています。
参照:EF英語能力指数

1位のオランダを始め、4位のシンガポール、18位のフィリピンなど、英語力が高い国は、

  • 英語圏に近く、言語が似ている
  • 歴史的な背景
  • 住環境にて身近な言語である

ということが「要因」と推測できます。

しかし、同じアジア圏である韓国(37位)中国は(49位)は、標準レベルのグループに位置し、日本よりもかなり高い英語力があることを示しています。

そこで、非英語圏の小学校教育を探ってみました。
教育方法は様々でしたが、それぞれの国の「成功の秘訣」が見えてきました。

以下の順番で、非ネイティブ圏の小学校の英語教授法と、学習の様子をお伝えしたいと思います。

EF英語能力指数

  1. 1位オランダ(早期教育が成功した国)
  2. 18位フィリピン(英語が身近という環境によって成果を得た国)
  3. 37位韓国(体系的に整備された学習環境がある国)
  4. 11位ドイツ(語学習得のための特別専科による学習効果を得た国)

【1位】オランダの小学校英語教育


オランダの初等教育は5歳から12歳で、教育費は無償です。

小学校を卒業する時点で、子供達の英語レベルはCEFLのA1-A2レベルに達しています。
(CEFLセファールとは外国語の能力を図る世界的な指標)
※A1は英検3級、A2は英検準2級レベル

12歳で、日常英会話ができるレベルです。

オランダでは国をあげてバイリンガル教育に取り組んでおり、ほとんどの小学生は1年生(5歳)から毎日1時間単位(50分)の英語授業を受けています。

低学年は、英語の歌やテレビ番組などを活用して「見て、聞いて、理解して、話す」を繰り返します。
カラフルでイラストが多い可愛い教科書を使って大きな声で音読します。
子供達の興味関心に寄り添った楽しい授業です。

高学年もポップソングを歌う、YouTubeを視聴しシャドーイングする、など「聞く・話す」を重視した授業内容です。

オランダは憲法によって「学校における教育方針の自由」が保証されており、教育内容は各学校に委ねられています。
よって、子供達の興味関心を追及した楽しい授業が行えるのでしょう。

英文法を習うのは中学生になってからです。

教師のレベルはCEFL B2以上(英検準一級レベル)で流暢で自然な英語を話します。

家庭内でも、幼い頃から積極的に英語を教えます。
英語でアニメ(英語字幕あり)を見せたり、英語の絵本を読んだりします。

子供達にとって、英語は身近であり特別なものではないのでしょう。
国をあげての早期教育がうまくいっている1例です。

【18位】フィリピンの小学校英語教育


フィリピンは7641の島々と200に近い民族からなる共和国のため、87の言語があると言われています。
よって国の公用語は英語とフィリピン語(フィリピノ語)です。

フィリピンの小学校では1年生から毎日1時間単位(60分)の英語学習を行っています。
3年生からは、数学・理科も英語で授業が行われます。

1年間の通学日数が約200日とすると、英語の授業は小学校卒業までに1200時間です。
日本の小学校、57時間30分に比べ遥かに多い学習時間です。

数学・理科、を英語で学習している時間を含めると、太刀打ちできない数字になるでしょう。
よって、フィリピンの子供たちは小学校1年生後半で日本の「高校生レベル」の英語力を持つと言われています。

大学を卒業し、教授法の資格を得た、高いスキルを持つ講師が指導にあたっています。
そのため、子供たちの学習効果はより高いのでしょう。

自宅で過ごす時間でも、自然に英語に触れています。
ニュース・音楽・映画・本・子供が大好きで夢中になるゲーム、はすべて英語です。

自然に英語を習得できる環境が、学習効果を高めているようです。
英語が「日常」であるという環境が成果をあげている1例でしょう。

【37位】韓国の小学校英語教育


韓国の小学校は、3・4年生が週に2時間単位(1時間単位・40分)、5・6年生は週に3時間単位の英語教育を受けています。(必須科目)

日本よりも25年も前にスタートした英語教育の環境はすでに整備されており、安心感があります。 

  • 英語専科教員と、ALT(Assistant Language Teacher)でのチームでの指導
  • 英語科専用教室でのデジタル黒板と教科書準拠の豊富なデジタルコンテンツ
  • 体系化された授業内容

など、指導側の体制が整っているので、生徒はレベルの高い教育を受けることができます。

また、英語専科の教師が、非ネイティブ圏の子供たちに教える教授法で、効率よく授業を行っていることが、子供たちの能力の定着につながっているようです。

小学校6年生でCEFL A2レベル(英検準2級)に達する指導を受けています。

家庭環境では、多くの子供達は幼稚園から英語学習に取り組んでいます。
都市部に住む半数の小学生は放課後、英会話教室や塾にほぼ毎日、数時間通っているというデータもあり、親の教育方針が英語力を高めているという二次的効果があることは事実でしょう。

幼少期から体系的に整備された環境で、学習を積んでいることで成果を得ている国の代表です。

【11位】ドイツの小学校英語教育


ドイツでは2003年に小学校3年生から週に2時間単位(1時間単位・45分)の英語学習が必須化されています。

欧州に位置しているドイツは英語だけでなく、フランス語、イタリア語、ロシア語の必須科目もあり、選択は各州に委ねられています。

ドイツ人の英語専科教師がネイティブの音声を使ってコミュニケーションを重視した指導を行っています。

授業は始めからドイツ語禁止のオールイングリッシュでスタートしますが、子供たちは教師のジェスチャーと会話から自然に、英語を「聞く・話す」力を身に付けていきます。

小学校は4年間で終了です。
その後は「成績が良い生徒」のみ大学進学への道が開かれている、高等教育(小5から高3)に進みます。
(10歳で、高等教育コース・専門職コース・就職コースに分かれます)

ドイツではここから専門的な語学学習が行われます。
オールイングリッシュの授業でバイリンガル教育をするので、卒業までに流暢な英語を話すことができるようになります。

認知的学習ができるようになる高学年から、負荷の有る学習をさせるのがドイツの教育方針です。

最後に

世界の小学校の英語教育についてお伝えしてみました。

非ネイティブスピーカーの学習方法は国によって様々でしたが、

  • 早期教育
  • 環境
  • 学習
  • 指導力のある優れた講師

などが「語学習得には重要」であるいうことを再認識しました。

日本の小学校の英語教育はまだ始まったばかりです。
期待もありますが、世界に比べ「学習時間が圧倒的に不足している」のが気になります。

家庭で英語に触れる時間を増やす必要があるようです。

QQキッズでは、優れた講師が体系化された英語オンラインレッスンをお届けしています。

日常の学習の一つに加えてみませんか?

日本の子供たちが、未来の「EF英語能力指数」を大きく伸ばす時がくると信じています。

※2回の無料チケットは2回の無料体験後、24時間以内に契約された方が対象です。

関連記事

英会話レッスンを無料体験する