高校・大学留学先にニュージーランドはどう?実体験に基づくリアルな現地の様子を紹介

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お子様の留学先を考える際、現地の治安と留学費用は特に気になるポイントではないでしょうか。
アメリカやイギリス、カナダ、オーストラリアは常に人気の留学先ですが、円安の影響もあって留学費用が高くなってしまうところが難点です。
そこで本記事では、留学先の候補地としておすすめなニュージーランドについて詳しく解説します。
筆者はワーキングホリデー制度を利用して現地で就学・就労・旅行を経験しており、ここでは現地での実際の経験を元に、治安と生活コストに焦点を当てて解説します。
この記事を読んでニュージーランドについても知り、ぜひお子様の留学先選びにお役立てください。
ニュージーランドはどんな国?
まずは、ニュージーランドがどんな国か、概要から簡単に見ていきましょう。
下記はニュージーランドの基本情報です。
面積 | 270,534㎢(日本の約4分の3の大きさ) |
人口 | 約500万人(北海道よりやや少ない) |
首都 | ウェリントン |
言語 | 英語、マオリ語、手話 |
通貨 | NZドル(NZ$) |
日本との時差 | +3時間(9月末〜4月頭のサマータイム時は+4時間) |
※参考:「ニュージーランド基礎データ|外務省」
ニュージーランドは、「北島」と「南島」からなる島国で、「人口よりも羊が多い」といわれるほど自然豊かな国です。
バスに乗り込んで隣の都市を目指せば牧草地が広がり、羊がいるのどかな風景が見られます。
火山や湖、氷河、砂浜など、さまざまな自然の風景を見られるのが魅力です。
ニュージーランドは南半球に位置するため、日本とは季節が逆になり、6月〜8月ごろが冬、11月〜2月ごろが夏となります。
真夏にクリスマスを祝うことになるため、サンタクロースが水着姿だったり、サーフィンをしていたりするのがおもしろいところです。
ニュージーランドの冬の平均気温は10℃ほどとなりますが、南島は南極に近くなるため、南部に行くほど寒く、氷点下になったり、雪が降ったりするところもあります。
夏は湿気が少なく過ごしやすく、21時過ぎまで明るい日が続きます。
紫外線量が日本よりも高いため、サングラスや日焼け止めなどの紫外線対策が必須です。
また、ニュージーランドといえば、主に下記のようなものが有名です。
- ワイン
- ラム肉
- マヌカハニー
- ラグビー
- ニュージーランドの先住民「マオリ族」の文化(戦いの舞い「ハカ」も有名)
- 飛べない鳥「キーウィ」
ニュージーランドはバンジージャンプの発祥地で、現地ではバンジージャンプも人気のアクティビティの1つとなっています。
ニュージーランドが留学先としておすすめな理由
ニュージーランドは、穏やかで学びに集中しやすい環境と、外国人の受け入れに寛容である点で、留学先としてもおすすめです。
グルメやアート、ショッピングなど都会的な暮らしができる一方で、ハイキングやスキー、ラフティングなどアウトドアアクティビティが充実しているのもニュージーランドの魅力です。
普段は勉強に集中して、休日や長期休みにはニュージーランドの大自然に触れることができ、学業と生活のバランスをとりやすいといえます。
日本との時差が3〜4時間で日本の家族との連絡もとりやすく、初めての留学の場合も安心感があるのも留学先に選びやすいポイントかもしれません。
また、ニュージーランドには、マオリ系やポリネシア系、ヨーロッパ系やアジア系など、さまざまなバックグラウンドを持った人が暮らしています。
筆者自身もニュージーランドの多文化的な風土を感じており、ワーホリ中の最初の3ヶ月はモーリシャスに親戚が多いホストファミリーのお世話になりました。
ファミリーからは、ニュージーランドのことはもちろん、モーリシャスやその他さまざまな国のことも教えてもらい、視野を広げるよい機会となったと感じています。
多様なルーツを持つ人々との関わりを通して、新しい価値観に触れられるのもニュージーランド留学の魅力だといえます。
ニュージーランドの治安は?留学にも安全?
ニュージーランド留学を検討する際に気になる現地の治安や、留学時に気をつけるべき点を解説します。
ニュージーランドの治安
ニュージーランドは世界的に見て、比較的治安がよく、留学先としてもおすすめな国です。
経済平和研究所(IEP)の世界平和度指数(Global Peace Index 2024)によれば、ニュージーランドは163ヵ国中4位となっています。
お隣の国オーストラリアは19位で、日本が17位であることと比べれば、オーストラリアも決して治安が悪いというわけではないのですが、政治的な安定や国内の治安のよさではニュージーランドの方が安心感があるといえます。
筆者も1年の滞在中は、国内旅行もし、さまざまな都市を訪れてみて、国全体として治安がよいと感じました。
しかし、いくらニュージーランドが平和な国だといわれていても、犯罪が全くないわけではなく、日本と同じ感覚でいてはいけません。
外務省の「ニュージーランド 安全対策基礎データ」にも、暴行・傷害事件や性犯罪に関する情報とともに、ニュージーランドの安全面を過信することのないよう注意が書かれています。
ニュージーランドの治安は他の国と比べればよいとはいえますが、日本にいるときとは異なり、夜間の外出を避けたり、手荷物などからは目を離さないようにしたりするなど、防犯意識を高く持っておくことが求められます。
ニュージーランド留学では到着直後と生活に慣れた頃に注意
ニュージーランドでの留学では、まだ現地の雰囲気や生活に慣れていない到着直後と、生活に慣れて余裕が出てきた頃に特に防犯意識を高く持つことが大切です。
ニュージーランドでは人がフレンドリーなこともあり、到着直後でも心をオープンにしやすいのがよい点ではありますが、防犯意識が薄いと、見知らぬ人の誘いにのってトラブルに巻き込まれてしまうことがあります。
また、生活に慣れてくると、つい気が緩み、短い距離だからと夜道を1人歩きしたり、貴重品の管理が甘くなったりして、被害に遭ってしまうことがあります。
ニュージーランド滞在中は常に防犯意識を高く持ち、特に到着直後と現地生活に慣れてきた頃に注意するようにしましょう。
ニュージーランドでの生活コストは?

ニュージーランドの物価は日本と比べて高く、最近は円安の影響によりさらに高くなったと感じる人も多いようです。
そんななかでも費用を抑えるコツは、できる限り自炊することでしょう。
下記はスーパーやレストランでの物価の目安です。
ニュージーランドの値段目安 | 日本円換算(※2025年3月時点のレートを適用) | |
食パン 1斤(750g) | NZ$2.49 | 約210円 |
じゃがいも 1kg | NZ$2.90 | 約250円 |
水 500ml | NZ$0.80 | 約50円 |
コーラ 600ml | NZ$4.29 | 約360円 |
牛乳 1L | NZ$3.00 | 約250円 |
卵 | NZ$7.40 | 約630円 |
鶏むね肉 100g | NZ$2.25 | 約190円 |
レストランでの食事 | NZ$30〜NZ$40 | 約2,500〜3,400円 |
全体的に日本の価格より高いと感じるものが多いかもしれませんが、外食費は日本に比べかなり高くつくことがわかるはずです。
筆者のワーホリ体験では、さまざまなことに挑戦したかったので、カフェで働いたほか、WWOOFという制度を利用して、ファーム経営のお宅でお手伝いをする代わりにお家に泊めてもらったり、現地のホステルで働いたりということをしました。
筆者の場合は、WWOOF体験中はファミリーがご飯を用意してくれていたため、ひと月あたりの生活費目安を出すことは難しいのですが、現在の物価や為替レートを見てみると、食費や家賃を考えた生活費はひと月あたり15万〜20万円ほどは見ておく必要があるかもしれません。
ただし、費用は生活スタイルや住む家のタイプによっても大きく変わる点には注意してください。
生活費はそれなりにかかりますが、ニュージーランドは他の英語圏の国に比較して学費を抑えやすく、総合的には全体費用を落とせる点でも留学先におすすめできます。
ニュージーランドの留学プログラム
最後に、ニュージーランド留学にどんな種類があるかを紹介します。
高校留学
ニュージーランドでの高校留学では、現地の高校が留学生を積極的に受け入れていることや、学費を抑えやすいことが大きな魅力です。
英語力が低い場合でも挑戦しやすい入学制度があり、入学後は留学生のための英語補助クラスが用意されています。
また、留学生のための支援部署が設置されているため、安心して留学に挑戦できる環境があります。
アメリカやイギリスは留学先が私立高校に限定されるのに対し、ニュージーランドでは公立高校への留学も可能なため、学校選びにより学費を抑えることが可能です。
大学留学
ニュージーランドには全部で8つの大学があり、すべて国立大学です。
イギリスの教育システム同様、学士課程は3年が基本となり、初年度から専門性を高く学べるのが特徴です。
学費は他の英語圏の大学より比較的安く、大学卒業後にはニュージーランドで就労ができるポストスタディワークビザの申請が可能になります。
語学留学
ニュージーランドへは語学留学も人気があります。
NZQAという政府機関が語学学校や専門学校の評価を行い、留学生にも教育の質を保証しています。
語学コースの場合も学費は他の英語圏の国より低く抑えられ、政府によって保証されたコースを選ぶことができるので、安心して留学プランを立てられるのが魅力です。
オンライン英会話やセブ島留学で留学準備をしよう!
ニュージーランド留学を成功させるには、早いうちから英語力を身につけておくことが重要です。
特に、高校留学の場合、入学時の英語要件が柔軟で、英語のサポートクラスがあるという点は安心感がありますが、英語力に自信がないままに留学してしまうと、挫折しやすいということもあります。
もともとの英語力があれば、その分現地で交友関係を広げたり、新たな興味・関心を深掘りできたりと、できることも多くなります。
お子さんのニュージーランド留学を検討するのであれば、オンライン英会話で英語を話す機会や外国の人たちと話せる機会を作ってあげることも、留学準備として有効でしょう。
費用を抑えて英語環境に慣れる機会を作るのであれば、マンツーマンレッスンが充実しているセブ島留学もおすすめです。
まとめ
本記事では、ニュージーランドの国の概要をまとめて、主に治安と生活コストの面からニュージーランド留学がおすすめな理由を解説しました。
ニュージーランドは北島も南島も自然豊かで、国全体としてゆったりとした雰囲気があるのがとても心地よかった印象です。
治安面や人のあたたかさもあり、留学先としても安心感があります。
また、国として留学生の受け入れに積極的なこともあり、教育の質やサポートがきちんと保証されている点も魅力です。
ニュージーランド留学を選択肢に入れていくなら、現地でさまざまなことを学び、吸収できるよう、今のうちから英語力を上げるための学習を進めていきましょう。