シャドーイングができない原因を解明!ついていけないイライラを解消

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「どうしてもシャドーイングが上手くできない……なぜ?どうすればいいの?」
「シャドーイングの効果が感じられない。やり方が間違っているの?」
「英語初心者のシャドーイングにおすすめの教材が知りたい」
シャドーイングは、スピーキング力やリスニング力の向上に非常に効果的で、初心者から上級者まで多くの英語学習者に取り入れられている勉強法です。
しかし、「シャドーイングが上手くできない」「口が回らない」と悩み、イライラしている学習者も決して少なくありません。
シャドーイングは非常に高度なトレーニング法です。
そのため、学習効果を最大限に引き出すためには、自分が上手にシャドーイングできない原因を特定しそれを克服すること、そして正しいやり方で取り組むことが大切です。
本記事ではシャドーイングができない原因6つ、シャドーイングの学習効果、正しいやり方、そして子供や英語初心者のシャドーイングの練習におすすめの教材について詳しく紹介します。
シャドーイングができない原因6つ
シャドーイングができない原因は、主に以下の6つです。
- 基本的な英語力が身についていない
- 自分のレベルに合った教材を選んでいない
- いきなりシャドーイングの練習を始めている
- 1つの教材に対するシャドーイングの練習回数が少ない
- 「音真似」になっているだけで英文の意味を理解していない
- シャドーイングをやり始めたばかりである
本章では、それぞれの原因について詳しく説明します。
ご自身がシャドーイングができない原因を特定するために、しっかり読んでください。
基本的な英語力が身についていない
シャドーイングが上手くできない原因の1つに、基礎的な英語力が身についていないことが挙げられます。
特に、英単語や英文法、発音の知識、基礎的なリスニング力が不足していると、英語の音声についていくことが難しいです。
シャドーイングは「聞く・理解する・真似する」を同時におこなう高度なトレーニングで、土台ができていない段階で取り組むと挫折しやすくなります。
まずは、中学から高校レベルの英文法や単語の学習をしながら、簡単な英語の音声を繰り返し聞いて耳を慣らすことが重要です。
英語の基礎力を身につけてから取り組むことで、シャドーイングの効果を最大限に引き出せます。
自分のレベルに合った教材を選んでいない
自分の英語レベルに合った教材を選んでいないことも、シャドーイングができない原因の1つです。
英語の音声のスピードが速すぎたり、語彙や英文法が難しすぎたりすると、内容が理解できずついていけなくなってしまいます。
シャドーイングは新しい単語や文法を学習するためのトレーニングではありません。
英語特有の抑揚、イントネーション、音声変化などを身につけること、そして聞き取った英語を即座に理解できる力を養うことを目的とした勉強法です。
そのため、シャドーイングの効果を高めるためには、「スクリプトを見ずに音声を聞いて70〜80%程度理解できるレベルの教材」を選ぶことがポイントです。
自分のレベルに合った教材を使うことで、無理なくシャドーイングができるようになります。
いきなりシャドーイングの練習を始めている
シャドーイングがうまくできない理由として、「いきなりシャドーイングの練習を始めている」ことがよくあります。
繰り返しになりますが、シャドーイングは音声を聞いた瞬間に真似して発話する高度なトレーニングです。
そのため、英文理解や音読、オーバーラッピングといった下準備をしないでいきなりシャドーイングに取り組むと、内容を理解できないばかりか英語も正しく発音できなくなってしまいます。
スクリプトを見ながら音声の内容を理解し、わからない単語や表現を確認しましょう。
その後、音読やオーバーラッピングなどのトレーニングを通じて、英語の発音やイントネーションを確認するステップを踏むことが望ましいです。
これらの下準備をしてからシャドーイングに移行することで、格段にシャドーイングがやりやすくなるとともに学習効果も高まります。
焦らず段階的に進めましょう。
シャドーイングの正しいやり方について詳しく知りたい方は、こちらの記事をあわせてご覧ください。
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1つの教材に対するシャドーイングの練習回数が少ない
シャドーイングができないと感じる原因の1つに、1つの教材に対する練習回数の少なさがあります。
シャドーイングは、1度や2度やっただけでは効果が出る学習法ではありません。
特に、初〜中級者は音声の内容をしっかり聞き取って真似できるようになるまで、同じ教材を何度も繰り返し練習することが重要です。
最初は上手くシャドーイングができない部分も、何度も繰り返し練習することで徐々に脳や耳、口が慣れていきます。
学習効果を最大限に引き出すために、数日間かけて同じ教材を最低でも15回以上繰り返し取り組みましょう。
また、長い英文を教材に活用すると、繰り返し練習することが億劫になってしまうため、30秒〜1分程度の短い音源を選ぶことがおすすめです。
「できない」と諦めて次々と教材を変えるのではなく、1つの教材を徹底的にやり込むことを意識してください。
「音真似」になっているだけで英文の意味を理解していない
シャドーイングができない原因として、「音真似」だけに終始し、英文の意味を理解していないこともよくあります。
英語音声をただ口真似するだけでは表面的な発音の練習にはなっても、語彙や文法の定着、リスニング力の向上にはつながりにくいです。
シャドーイングの本来の目的は、英語の音と意味を同時に処理する力を養うことにあります。
そのためには、練習前にスクリプトを確認して、英文の構造や意味を理解するためのプロセスを設けることが大切です。
英文の意味や内容を理解したうえでシャドーイングに取り組むと、英語を「音」ではなく「言語」として捉える力が育ち、実践的な英語力が身につきます。
シャドーイングをやり始めたばかりである
シャドーイングが思うようにできないと感じるのは、単に「まだ始めたばかり」だからというケースも少なくありません。
シャドーイングは、「聞き取り・理解・発話」を同時におこなう高度なトレーニングであるため、最初は音声についていけなかったり、口が上手く回らなかったりすることは自然なことです。
できないからといってすぐに諦めてはいけません。
地道にコツコツとトレーニングを継続することで、少しずつ音声に慣れて、発音やリズムを掴めるようになり、シャドーイングの効果を実感できるようになります。
最低3ヶ月は続けてみてください。
焦らず、1日数分からでも毎日コツコツと続けていくことが、上達への近道です。
そもそもシャドーイングとは?
そもそもシャドーイングとは、英語の音声を聞きながら1〜2語ほど遅れて英文を復唱する学習法です。
通訳者のトレーニングにも用いられている高度な練習法で、シャドーイングを続けていくうちに英語力が底上げされます。
よく音読やオーバーラッピングと比較されますが、「スクリプトを見ない」点が異なる点です。
近年では、シャドーイングトレーニング用のアプリや教材が豊富に揃っており、英語初心者から上級者まで幅広いレベルの学習者に取り入れられています。
シャドーイングの種類
シャドーイングには「プロソディシャドーイング」と「コンテンツシャドーイング」の2種類があり、それぞれの違いは以下の通りです。
プロソディシャドーイング | コンテンツシャドーイング | |
目的 | 英語の音・リズム・イントネーションを真似する | 英文の意味や内容の理解に重点を置く |
スクリプトの活用 | ほとんど活用しない | 事前にスクリプトを読んで意味や内容を理解する |
内容理解の重要性 | 音の再現が目的であるため、内容理解の重要性は低い | 英文の内容を正確に理解して再現する必要がある |
難易度 | 易しい | 難しい |
習得できるスキル | 英語の正しい発音や抑揚など英語らしい話し方が身につけられる | リスニング力や英文読解力、語彙力が身につけられる |
プロソディシャドーイングとは、英語の音やリズム、イントネーションを真似することに重点を置いた練習法です。
一方、コンテンツシャドーイングは、英文の意味や内容を理解しながら発話する練習法で、英文理解力や語彙力の定着に効果があります。
プロソディシャドーイングの方が難易度が低いため、最初はプロソディシャドーイングに取り組み、徐々に慣れてきたらコンテンツシャドーイングに移行すると良いでしょう。
シャドーイングがもたらす学習効果
シャドーイングがもたらす学習効果は、主に以下の3つです。
- リスニング力の向上
- スピーキング力の強化
- 英単語や英文法の知識の定着
本章では、それぞれの学習効果について詳しく説明します。
リスニング力の向上
シャドーイングは、英語のリスニング力を飛躍的に高める学習法として注目されています。
音声を聞いた直後に耳を集中して使いすぐ復唱する必要があるため、自然と「聞き取る力」が鍛えられるからです。
特に、英語特有の音のつながりや消失、イントネーションを体で覚えられるため、実際の英会話でも音を逃さずキャッチできるようになります。
英語を聞いても聞き取れないと悩んでいる人にとって、シャドーイングは非常に効果的なトレーニングです。
スピーキング力の強化
シャドーイングは、スピーキング力の強化にも大きな効果を発揮する学習法です。
シャドーイングを通じて、英語の音を聞いて単語や英文を理解するプロセスが自動化されます。
すると、脳内のワーキングメモリに余裕ができ、発話する英文を構築する余裕ができます。
飯野氏の研究「シャドーイング練習が英語スピーキング力とシャドーイングの認識に及ぼす効果」によると、東京都内の大学2〜3年生(非英語専攻)の日本人英語学習者64名を対象に2012年5月〜12月まで英語の授業の冒頭30分でシャドーイングのトレーニングをおこなったところ、英語の発話における語彙や文法の正確さが向上したことが判明しました。
英語を聞くだけでなく、「話す」練習もしたい人にとって、シャドーイングは非常に効果的なトレーニングです。
英単語や英文法の知識の定着
シャドーイングには、英単語や英文法の知識を定着させる効果もあります。
音声を聞いてすぐに発話するというトレーニングを通じて、自然と語彙や文法の使い方を「文脈で」覚えることになるからです。
このような学習法は、ただ単語帳や文法書を見て覚えるよりも記憶に残りやすいうえ、「使える知識」として身につけやすくなります。
英単語や英文法の学習に苦労している人こそ、シャドーイングのトレーニングがおすすめです。
【ステップ別に解説】正しいシャドーイングのやり方
シャドーイングの学習効果を最大限に高めるためには、「正しい」やり方で取り組むことが不可欠です。
以下のステップで取り組みましょう。
STEP1: スクリプトを見ないで英語の音声を聞いて、大まかな内容を把握する
STEP2: スクリプトを見て知らない単語・熟語の意味を辞書で調べる
STEP3: 音声を聞きながら英文を音読する
STEP4: オーバーラッピングをする
STEP5: シャドーイングに取り組み、自分の声を録音する
STEP6: 慣れてきたら英文の意味や内容をイメージしながらシャドーイングする
本章では、それぞれのステップでやるべきことについて詳しく説明します。
STEP1: スクリプトを見ないで英語の音声を聞いて、大まかな内容を把握する
まずは、スクリプトを見ずに英語の音声だけを聞いて、大まかな内容を掴むことを目指しましょう。
一度聞くだけでなく、理解できるまで何度か繰り返し聞いても問題ありません。
ただし、5回程度聞いても内容がほとんど理解できない場合は、その音声教材が今のあなたの英語レベルに合っていない可能性があります。
無理に続けても効果が出にくいため、その場合は難易度を下げて、より自分に合った音声教材に切り替えることがおすすめです。
STEP2: スクリプトを見て知らない単語・熟語の意味を辞書で調べる
次に、スクリプトを見ながら英文の意味や内容を理解する作業に入ります。
英文を読み、意味が分からない単語や熟語があれば、その都度辞書で調べましょう。
意味が分からないまま読み進めてしまうと、内容理解が浅くなり、シャドーイングの効果が半減してしまいます。
また、スクリプト全体に目を通し、STEP1で自分が聞き取れた内容と実際の英文の内容が一致しているかチェックすることも忘れないでください。
しっかりと英文の内容を把握してからシャドーイングに取り組むことで、リスニング力だけでなく語彙や表現の定着がしやすくなるとともに、STEP3以降をスムーズに進められます。
STEP3: 音声を聞きながら英文を音読する
次に、英語の音声を聞きながら音読の練習をおこないます。
基本的には1文ずつ区切って音読するのが理想ですが、文が長い場合は、以下を参考にしながら意味のかたまりごとに区切って読むと良いでしょう。
- 主語・動詞・目的語・補語など、文の構造が変わる箇所
例:She. / bought / a new bag. - 前置詞句の前
例: He is waiting / at the bus stop. - 接続詞(and , but, becauseなど)の前
例:I was tired, / so I went to bed early. - 関係詞の前
例:The book / which I borrowed was interesting. - 分詞構文・不定詞・動名詞などのまとまりの前後
例:She left / to catch the train. - 副詞句や時間・場所を表す表現の前後
例:He works / every Saturday.
このステップでは、単に音声を真似するだけでなく、英文の意味をしっかりと理解しながら音読することが大切です。
英文の内容を把握せずに音だけをなぞっても、シャドーイングが単なる発音練習にとどまり、十分な学習効果が得られません。
音読を通じて意味のある言葉として英語を発する感覚を養うことが、効果的なシャドーイングトレーニングをおこなう下準備となります。
英語の効果的な音読法について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてお読みください。
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STEP4: オーバーラッピングをする
次のステップは、「オーバーラッピング」です。
オーバーラッピングとは、スクリプトを見ながら音声と同時に英文を読み上げる練習法です。
以下の点を意識しながら、音声とぴったり重ねて読むことを意識しましょう。
- 英語の正しい発音
- イントネーション
- リズム
- 息継ぎのタイミング
最初は難しく感じるかもしれませんが、何度も繰り返すうちに徐々に口が慣れてネイティブの発話法を身につけられます。
お手本の英語に限りなく近づけるよう意識しながら、最低でも5回はオーバーラッピングをおこなうようにしてください。
この段階で音声に追従する力をしっかりと高めておくことが、次のシャドーイング練習のやりやすさに直結します。
STEP5: シャドーイングに取り組み、自分の声を録音する
次は、いよいよシャドーイングに挑戦します。
音声を聞きながら、1〜2語遅れて英文をリピートしていってください。
難しいと感じる場合は、慣れるまでスクリプトを見ながら進めても構いません。
少しずつスクリプトを見ないで、耳だけを頼りに発話できるようになることを目指しましょう。
シャドーイングの効果を実感するために、最低でも20回は繰り返すことをおすすめします。
もし何度練習してもうまくシャドーイングできない場合は、STEP3の音読やSTEP4のオーバーラッピングに戻って、発音やリズムを再確認してからチャレンジすると効果的です。
焦らず、段階を踏んで着実に進めていきましょう。
また、ある程度シャドーイングに慣れてきたら、自分の声を録音しましょう。
録音すると、発音やリズム、イントネーションのズレに気づきやすくなり、自分の弱点を客観的に確認できるとともに、ネイティブの音声と聴き比べてどこを改善すべきか明確になります。
さらに、定期的に自分の声を録音すると、自分の成長が可視化されてシャドーイングトレーニングに対するモチベーションを高めることにもつながります。
STEP6: 慣れてきたら英文の意味や内容をイメージしながらシャドーイングする
最後の仕上げとして、英語の音声に合わせてシャドーイングができるようになったら、英文の意味や情景を頭に思い浮かべながらシャドーイングに取り組んでみてください。
音だけを追っていたときとは異なり、脳に負荷が加わることを実感できるでしょう。
STEP5で、音声を自動的に処理できるようになっていれば、脳内のワーキングメモリに余裕が生まれ、その分英文の内容理解にも集中できるようになります。
つまり、これらのステップを段階を踏んで練習を積めば、英文の意味をイメージしながらおこなうシャドーイング(コンテンツシャドーイング)もスムーズにこなせるようになるということです。
英文の内容理解と発話を同時におこなう練習は、実践的な英語力を育てるうえで重要なプロセスです。
ぜひ、このステップも飛ばさず取り組んでください。
「シャドーイングができない!」という事態を回避するための5つのコツ
「シャドーイングができない!」という事態を回避するためには、以下の5つの点を留意しながらシャドーイングのトレーニングに取り組むことが大切です。
- シャドーイングをする際には必ず声に出すこと
- 上手く読めない部分は再生スピードを遅くして何度も繰り返し練習すること
- 毎日継続的にシャドーイングに取り組むこと
- 少しずつ英文のレベルを上げていくこと
- 長い英文は区切って聞くこと
本章では、それぞれのコツについて詳しく説明します。
シャドーイングをする際には必ず声に出すこと
「シャドーイングができない!」という事態を回避するためには、練習時には必ず「声に出すこと」を意識しましょう。
黙読や頭のなかだけで英文をなぞる「サイレントシャドーイング」だけでは、英語の発音やリズム、イントネーションの習得が不十分となり、スピーキング力とリスニング力の向上にも限界があります。
英語を実際に発生することで、口や舌の動きを通して英語の音に慣れて自然な話し方が身につけられるようになります。
また、自分の声を耳にすると、発音のミスにも気づきやすくなるという点もメリットです。
シャドーイングの効果を最大限に引き出すためにも、「声に出す」ことを基本にして取り組むようにしてください。
上手く読めない部分は再生スピードを遅くして何度も繰り返し練習すること
スムーズに読めない部分をそのままにせず、再生スピードを落として何度も繰り返し練習することで、「シャドーイングができない」という事態を回避できます。
ネイティブの音声は速いため、英語初心者や中級者にとっては聞き取るだけで精一杯になることがあります。
そのような場合は、0.75倍速や0.5倍速に調整し、ゆっくりと確実に音声に合わせて発声しましょう。
慣れてきたら少しずつスピードを上げて、最終的には自然なスピードでもシャドーイングできるようになることを目指します。
ステップバイステップで練習を重ねると、苦手な箇所も自信を持って発話できるようになり、「シャドーイングができない」という状態を脱することができます。
焦らず丁寧に取り組んでください。
毎日継続的にシャドーイングに取り組むこと
「シャドーイングができない!」という壁にぶつからないようにするためには、毎日コツコツと継続することが何よりも大切です。
シャドーイングは、「聞く」「理解する」「話す」を同時におこなう非常に高度なトレーニングであるため、最初は思うようにいかないのが普通です。
しかし、継続的に取り組むことで英語の音やリズムに慣れて、徐々にスムーズに発話できるようになります。
1日5〜10分程度の短時間で構わないので、シャドーイングを習慣化することを目指しましょう。
少しずつ英文のレベルを上げていくこと
シャドーイングができないという事態を避けるためには、いきなり難しい教材に挑戦するのではなく自分のレベルに合った教材から始めて、少しずつ難易度を上げていくことが大切です。
最初からニュースや映画などの難しい教材を活用すると、内容が理解できず音声についていけなくなってしまいます。
まずは、中学〜高校レベルの英語や英語学習者向けに作られた音声教材など、理解しやすい教材を選びましょう。
そこから徐々に難しい英文や速い音声スピードの教材に移行することで、シャドーイングに挫折するリスクを軽減できます。
長い英文は区切って聞くこと
長い英文を一気に処理しようとすると、「シャドーイングができない」という状態を引き起こしてしまいます。
英語を聞いてすぐに発話するシャドーイングでは、英文が長すぎると意味を捉える余裕がなくなり、音についていけなくなることがあるからです。
そのようなときには、「STEP3: 音声を聞きながら英文を音読する」でご紹介したように、英文を意味のかたまりごとに区切って練習するようにしてください。
英文を区切って聞くと、内容を把握しながら発話する余裕が生まれるため、シャドーイングの効果が高まります。
「シャドーイングができない」と挫折しないようにするためにも、「無理せず区切る」ことを忘れないようにしましょう。
【子供や英語初心者必見】シャドーイングにおすすめの教材
最後に、子供や英語初心者におすすめのシャドーイング教材を以下の4つのカテゴリに分けて紹介します。
- 絵本アプリ
- アニメ
- 歌
- ポッドキャスト
シャドーイングに活用する教材選びの参考にしてください。
絵本アプリ
絵本はシンプルな文構造と易しい語彙で構成されており、英語初心者や子供でも無理なくシャドーイングに取り組めます。
また、ナレーション付きの絵本アプリであれば音声を聞きながら視覚的に内容を理解できるため、英語のイメージしやすく、記憶にも残りやすいです。
繰り返し聞いているうちに英語のリズムや発音に自然と慣れて、スムーズにシャドーイングに移行できます。
易しい英語を使ってシャドーイングの練習をしたい方にとって、絵本アプリは最適な学習ツールであるといえます。
シャドーイングの練習ができるおすすめの絵本アプリは、以下の4つです。
アプリ名 | 料金 | 特徴 | 詳細 |
絵本ナビ英語-英語えほん読み聞き放題&発音ゲーム | 有料(月額1,200円) | ・日本eラーニング対象2022で経済産業大臣賞を受賞・1,000冊の英語絵本を楽しめる | iOS,Android |
Lingokids | 無料・有料(月額2,500円) | ・オックスフォード大学出版社と連携している・遊びを通じて自然と英語を習得できるようになっている | iOS,Android |
Khan Academy Kids | 無料 | ・英語圏の子供向けの教材を幼児用にアレンジしている・絵本だけでなく、算数や歌、フォニックスも学べる | iOS,Android |
Duolingo | 無料 | ・世界40ヶ国語を学べるアプリ・1日わずか5分からゲーム感覚で楽しく学べる | iOS,Android |
絵本を活用した英語の学習に興味がある方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
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アニメ
アニメもシャドーイングの教材として非常におすすめです。
キャラクターのセリフは日常会話が中心で、表現がシンプルかつ自然であるため、実用的なフレーズを学ぶのに適しています。
また、視覚的なストーリー展開があることで、内容の理解を助け、英文の意味をイメージしながらシャドーイングできるため、初心者であっても取り組みやすいです。
最初は英語字幕を表示させて内容を把握し、慣れてきたら英語音声だけを聞いてシャドーイングにチャレンジしてみてください。
子供や英語初心者のシャドーイングのトレーニングにおすすめのアニメは、以下の通りです。
また、日本のアニメを英語で視聴するのも良いでしょう。
英語の勉強に活用できるおすすめの日本のアニメは、以下の7作品です。
- 『デスノート(DEATH NOTE)』
- 『ジョジョの奇妙な冒険(Jojo’s Bizarre Adventure)』
- 『ワンピース(ONE PIECE)』
- 『ナルト(NARUTO)』
- 『進撃の巨人(Attack on Titan)』
- 『鬼滅の刃(Demon Slayer)』
- 『ハンターハンター(Hunter ×Hunter)』
日本のアニメを英語で視聴する方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
歌
洋楽や英語の歌も、シャドーイングの教材として非常におすすめです。
歌詞には日常会話でよく使われるフレーズやスラングが多く含まれており、楽しみながら自然な英語表現を学べます。
また、メロディーに合わせて英語を口に出すことで、発音やリズム、イントネーションが身につきやすくなるのも大きなメリットです。
お気に入りの曲であれば、何度も繰り返し練習しても苦にならず継続しやすいでしょう。
最初はゆっくりと歌詞を見ながら練習し、少しずつスクリプトを見ずにシャドーイングできるようになることを目指してください。
【子供のシャドーイングの練習におすすめの曲】
- “Twinkle, Twinkle, Little Star”(きらきら星)
- “The Wheels on the Bus”(バスの歌)
- “Head Shoulders Knees And Toes”(身体の部位を学ぶ歌)
- ”Baby Shark”(ベイビー・シャーク)
【大人の英語初心者のシャドーイングの練習におすすめの曲】
- Daniel Powter “Bad Day”
- Bruno Mars “Just The Way You Are”
- Idina Menzel “Let It Go”
- Ed Sheeran “Perfect”
- Backstreet Boys “I Want It That Way”
英語の歌を使ってシャドーイングのトレーニングをするのであれば、”Spotify”を活用することをおすすめします。
Spotifyを活用した英語の学習方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
ポッドキャスト
ポッドキャストも、シャドーイングの教材に適しています。
英語のポッドキャストはジャンルが豊富で、レベルや興味に応じて選べるのが魅力です。
特に、以下のコンテンツが英語初心者や子供におすすめです。
シャドーイングができない原因を知って正しいやり方で取り組もう!
シャドーイングができない原因は、以下の6つのいずれかによるものです。
- 基本的な英語力が身についていない
- 自分のレベルに合った教材を選んでいない
- いきなりシャドーイングの練習を始めている
- 1つの教材に対するシャドーイングの練習回数が少ない
- 「音真似」になっているだけで英文の意味を理解していない
- シャドーイングをやり始めたばかりである
ご自身がシャドーイングができない原因を特定し、その原因を克服すること、そして正しいやり方でシャドーイングに取り組むことで、数ヶ月後には見違えるほどの英語力が身についているはずです。
本記事を参考にしながら、シャドーイングの練習に取り組んでみてください。