フランス語と英語の違いと共通点とは?似ている理由や難易度・同時学習のコツを徹底比較

- カテゴリー
- 英語コラム
言葉は、子供たちの世界を大きく広げてくれる魔法のような存在です。
世界で広く使われている「英語」と「フランス語」に触れることで、遠くの国の文化や多様な価値観に自然と親しむことができます。
「英語とフランス語は似ていると聞くけれど、具体的にどこが違うの?」 「子供に学ばせるなら、どっちを先に始めるべき?」 「2つの言語を同時に学ぶと頭の中がごちゃ混ぜにならない?」
このような疑問をお持ちの保護者様や語学学習者の方も多いのではないでしょうか。
実は、英語とフランス語には歴史的な深いつながりがあり、英単語の約30〜45%はフランス語やラテン語に由来しています。
そのため、共通点や相違点を正しく理解しておくと、両方の言語を効率よくスムーズに習得することができます。
この記事では、英語とフランス語の基礎的な違いや共通点、語源の歴史、難易度比較、そして親子で楽しく2つの言語に親しむコツまで、分かりやすく徹底解説します。
そもそも「フランス語」は英語で何と言う?基礎知識

まずは基本の知識として、「フランス語」を英語でどのように表現するのかを確認しておきましょう。
「フランス語」の英語表現(French / the French language)
英語で「フランス語」は French と言います。よりフォーマルに「フランス語という言語」と強調したい場合は the French language と表現することもあります。
国名である「フランス(France)」と、言語・国民・文化を表す「フランスの/フランス語(French)」は単語が異なるため、使い分けに注意が必要です。
日常会話で使える基本的な例文を見てみましょう。
- I speak French and English.(私はフランス語と英語を話します。)
- I want to study French.(私はフランス語を勉強したいです。)
- French is spoken in many countries.(フランス語は多くの国で話されています。)
- She is from France, so she speaks French.(彼女はフランス出身なので、フランス語を話します。)
子どもと一緒に英語を学ぶ際にも、「France(国)」と「French(言葉・人)」の違いをクイズ形式で確認してみると、地理や世界への興味を広げる良いきっかけになります。
ひと目でわかる!フランス語と英語の比較一覧表
フランス語と英語は、どちらも国際社会で大きな影響力を持つ言語ですが、その役割や文法構造、発音には明確な違いがあります。
まずは両者の特徴を一覧表で比較してみましょう。
| 比較項目 | 英語(English) | フランス語(French) |
|---|---|---|
| 言語の系統 | ゲルマン語派(ラテン語・フランス語の影響大) | ロマンス諸語(ラテン語直系) |
| 話者数(概算) | 約15億人以上(母語+第二言語) | 約3億人以上(母語+第二言語) |
| 国際的な主な役割 | 世界共通語(ビジネス・IT・学問・観光) | 外交の言葉(国連・オリンピック・文化・芸術) |
| 公用語とする国・地域 | 約60カ国以上(アメリカ、イギリス、カナダ等) | 約29カ国(フランス、カナダ、アフリカ諸国等) |
| 語順・文法 | SVO(語順が厳格・動詞活用は比較的シンプル) | SVO(語順に加え、名詞の性別・動詞の6変化が必須) |
| 名詞の性別 | なし(一部の代名詞を除く) | あり(男性名詞・女性名詞) |
| 発音・リズム | 強弱アクセント(単語ごとに区切るリズム) | 音の連結(リエゾン)・鼻母音(流れるようなメロディ) |
| 日本人にとっての難易度 | 学校教育で馴染みがあり、文法は比較的学びやすい | 動詞活用や性別名詞、発音の規則が多く初期の難易度が高め |
このように、英語が「実用性の高い世界共通語」としてあらゆる分野で使われているのに対し、フランス語は「外交や国際機関、文化・芸術を象徴する言語」として確固たる地位を築いています。
フランス語と英語はなぜ似ている?意外と深い「歴史と語源」

英語を学習していると、「この英単語、フランス語の単語と形がそっくりだな」と感じることがよくあります。
実はこれには、1000年近く前に起きた歴史的な大事件が関係しています。
英語の単語の約30〜45%はフランス語・ラテン語由来
本来、英語はドイツ語などと同じ「ゲルマン語派」に属する言語でした。しかし、1066年に起きた「ノルマン・コンクエスト(ノルマン征服)」という歴史的出来事によって、イギリスの王権をフランス貴族(ノルマン人)が握ることになります。
その後、約300年間にわたりイギリスの宮廷や貴族社会、政治、法律の場では「古フランス語(アングロ=ノルマン語)」が公用語として使われました。
その結果、政治、芸術、学問、料理、法律などの高度な語彙を中心に、大量のフランス語が英語へと流入したのです。
現在でも、一般的な英単語の約30〜45%がフランス語やラテン語に由来していると言われています。これが、英語とフランス語に共通する単語が非常に多い最大の理由です。
スペルや意味がそっくりな共通単語の例
英語とフランス語には、スペル(綴り)や意味がほとんど同じ単語が数多く存在します。
英語の基礎知識がある人なら、フランス語の文章を見ても「なんとなく意味が推測できる」ことが多いのはこのためです。
- 家族・生き物に関する単語
- 英語: family / フランス語: famille(家族)
- 英語: animal / フランス語: animal(動物)
- 英語: parent / フランス語: parent(親)
- 日常・状態に関する単語
- 英語: important / フランス語: important(重要な)
- 英語: simple / フランス語: simple(単純な・シンプルな)
- 英語: possible / フランス語: possible(可能な)
- 社会・文化に関する単語
- 英語: restaurant / フランス語: restaurant(レストラン)
- 英語: music / フランス語: musique(音楽)
- 英語: future / フランス語: futur(未来)
このように、共通する単語がたくさんあることは、英語を学んだことがある子どもや大人にとって、フランス語学習のハードルを大きく下げてくれる大きなアドバンテージになります。
注意!「スペルは同じなのに意味が違う」偽の友(フォ・ザミ)
単語が似ている一方で、注意しなければならないのが「スペルや見た目はそっくりなのに、意味がまったく異なる単語」です。
言語学ではこれを「偽の友(フランス語で faux-amis / フォ・ザミ)」と呼びます。
代表的な例をいくつか見てみましょう。
- library と librairie
- 英語の library は「図書館」を指します。
- フランス語の librairie は「本屋(書店)」を指します。(フランス語で図書館は bibliothèque)
- actual と actuel
- 英語の actual は「実際の」「現実に存在する」という意味です。
- フランス語の actuel は「現在の」「最新の」という意味になります。
- journey と journée
- 英語の journey は「旅行」「長い旅」を意味します。
- フランス語の journée は「1日(昼間の時間)」を意味します。(例: Bonne journée! = 良い1日を!)
こうした「似ているけれど意味が違う単語」の存在は、語学学習における面白い発見の一つです。
「同じような言葉なのに意味が違うんだね!」と親子でクイズを出し合いながら見つけていくと、言葉の奥深さを知る楽しい学びになります。
フランス語と英語の主な「3つの違い」と難易度

似ている部分が多い英語とフランス語ですが、実際に文を作ったり話したりする際には、はっきりとした3つの違いがあります。
① 文法の違い|「語順の英語」と「性別・活用のフランス語」
英語とフランス語は、基本的にどちらも「主語 + 動詞 + 目的語(SVO)」の語順をとる言語です。しかし、文法的な考え方の根本には大きな違いがあります。
- 英語は「語順」が命 英語は語順によって言葉の役割が決まる言語です。語順を入れ替えてしまうと意味が変わってしまったり、意味が通じなくなったりします。一方で、現代英語の名詞には性別がなく、動詞の活用も「三人称単数現在形の-s」や「過去形の-ed」など、比較的シンプルです。
- フランス語は「性別名詞」と「動詞の活用」が重要 フランス語のすべての名詞には「男性名詞」または「女性名詞」の性別が割り振られています(例: 本 un livre は男性名詞、家 une maison は女性名詞)。名詞の性別に応じて、冠詞や形容詞の形も変化します。 さらに、主語(私、あなた、彼、私たち、あなたたち、彼ら)の6つの人称に合わせて、動詞の語尾がすべて細かく変化(活用)します。
そのため、文法学習の初期段階においては、覚えるルールが多いフランス語の方が、英語よりもやや難易度が高く感じられる傾向にあります。
② 発音とリズムの違い|「強弱ビート」と「滑らかな音のつながり」
音の響きやリズムにも、2つの言語には明確な個性があります。
- 英語のリズム(強弱アクセント) 英語は単語ごとに強く発音する場所(アクセント)が決まっており、強弱のメリハリがはっきりした「ビート感のあるリズム」が特徴です。単語と単語の区切りが比較的わかりやすい傾向があります。
- フランス語のリズム(音の連結・リエゾンと鼻母音) フランス語は、文全体がなめらかに流れるように発音されます。前の単語の語尾の子音と、後ろの単語の先頭の母音がくっついて発音される「リエゾン(連音)」や、鼻に息を抜いて発音する「鼻母音」が多く使われます。
たとえば、英語で I am going to the store. と言うときは単語ごとの輪郭がはっきりしますが、フランス語で Je vais au magasin. と発音すると、言葉全体がひとつの音楽のように流れるように聞こえます。
耳の柔軟な幼児期〜小学生期の子どもにとっては、この音の響きの違いを聞き分けるだけでも非常に良い耳のトレーニングになります。
③ コミュニケーション文化の違い|カジュアルな英語とマナー重視のフランス語
言葉の使い方には、それぞれの国の文化や対人関係の距離感が色濃く反映されています。
- 英語のコミュニケーション 英語圏(特にアメリカなど)では、初対面やお店のスタッフに対しても Hi! や How are you doing? と親しみやすくカジュアルに声をかけるオープンなコミュニケーションが好まれます。
- フランス語のコミュニケーション フランス語圏では、挨拶やマナーが非常に重んじられます。お店に入るときは必ず Bonjour, Madame / Monsieur(こんにちは、マダム/ムッシュー)と挨拶を交わすのが基本的な礼儀とされています。また、親しい間柄で使う「tu(君)」と、改まった場面や目上の人に使う「vous(あなた)」の使い分けも明確です。
言語を学ぶことは、単に言葉を覚えるだけでなく、その背景にある「人と人との接し方」や「文化的な礼儀」を学ぶことにもつながります。
フランス語と英語はどっちから学ぶ?両方学ぶメリット

「フランス語と英語、どちらを先に始めるべきか迷っている」という場合、どちらの言語からスタートするのが良いのでしょうか。
また、2つの言語を学ぶことで具体的にどのような効果があるのかを整理して解説します。
結論:まずは「英語」の基礎を固めてからがおすすめ
結論からお伝えすると、日本で語学学習を始める場合は、まず世界共通語である「英語」の基礎をしっかりと固めることをおすすめします。
理由は大きく3つあります。
- 学習環境とインフラが整っている 英語は学校教育のカリキュラムや日常の学習教材、オンライン英会話など、触れる機会が豊富に整っています。挫折しにくく、継続しやすい環境が最初から用意されています。
- 英語の知識がフランス語の学習を助けてくれる(相乗効果) 前半で解説した通り、英単語の約30〜45%はフランス語やラテン語に由来しています。英語の語彙力や基本文法(主語+動詞などのSVO構造)が身についていると、後からフランス語を学ぶ際に「あ、この単語は英語のあの言葉と同じだ!」と直感的に理解できるようになり、習得スピードが大幅にアップします。
- 実用性の高さと応用範囲の広さ 世界で約15億人以上が使用する英語を身につけておけば、将来の進路や海外体験において最も広い選択肢を持つことができます。
英語の基本会話や簡単な読み書きができるようになってから、第二外国語としてフランス語を取り入れることで、混乱を防ぎながらスムーズに多言語学習を進めることができます。
2つの言語を学ぶメリット
英語とフランス語の両方に触れることには、単に2つの言葉が話せるようになる以上の大きなメリットがあります。
- 表現力や語彙のニュアンスが豊かになる 複数の言語に触れることで、物事や感情を表現するバリエーションが一気に広がります。例えば、英語で「嬉しい・幸せ」を表す言葉として happy が一般的ですが、フランス語では heureux(穏やかな幸福)、content(満足した喜び)、joyeux(陽気で楽しい気持ち)のように、場面や感情の細かなグラデーションに応じた表現が存在します。こうした言葉の繊細さに触れることで、日本語での思考力や作文力、表現力の幅も豊かになります。
- 旅行や留学、将来の選択肢が世界規模で広がる 英語圏だけでなく、フランス本国やカナダ(ケベック州)、スイス、ベルギー、さらには今後大きな経済成長が見込まれるアフリカ諸国など、フランス語が通じるエリアは世界中に広がっています。英語に加えてフランス語の基礎があるだけで、現地の人々とのコミュニケーションの深さや安心感が格段に変わります。
- 多面的な視点と異文化理解力(グローバルマインド)が育つ 言語が違えば、文化や価値観、物事の捉え方も異なります。フレンドリーで率直な英語のコミュニケーションと、礼儀や形式美を重んじるフランス語のコミュニケーションの両方を体験することで、子どもは「世界にはいろいろな考え方やルールがある」ということを肌で実感できます。これは、将来グローバル社会で活躍するための柔軟な思考力(グローバルマインド)の土台となります。
親子でできる!フランス語と英語を同時に楽しく触れるアイデア

子どもと一緒に多言語に親しむ際、最初から文法書を開いたり単語の丸暗記をさせたりする必要はありません。
机の上の勉強ではなく、日常の遊びや生活の中で「音や文化の違いを楽しむ」ことが長続きの秘訣です。家庭で手軽に取り入れられる工夫をご紹介します。
ディズニー映画やアニメを2言語で聞き比べてみる
動画配信サービスを活用し、お気に入りのアニメやディズニー映画の音声・字幕を切り替えて楽しむ方法です。
- 同じシーンを英語とフランス語で見てみる 有名なセリフやキャラクターの話し方が、英語とフランス語でどのように変化するかを聞き比べます。
- テーマソングを歌い比べてみる 例えば『アナと雪の女王』の劇中歌「Let It Go」は、フランス語版では「Libérée, Délivrée」というタイトルになります。メロディは同じでも、使われている言葉や響きの違いを体感することで、自然と言語のリズムに親しむことができます。
日常の簡単なあいさつ・物の名前で「言葉クイズ」をする
生活の中にある身近なものを題材に、ゲーム感覚で言葉に触れる時間を設けてみましょう。
- 朝晩のあいさつを使い分ける 朝起きたときは Good morning! と挨拶し、夜寝る前はフランス語で Bonsoir!(こんばんは)や Bonne nuit!(おやすみなさい)と言ってみるなど、日常のルーティンに組み込みます。
- おうちの中の言葉当てクイズ おやつや食事の時間に、「りんごは英語で apple だよね。フランス語では pomme(ポム)って言うんだよ!」「犬は英語で dog、フランス語では chien(シアン)だよ」といったクイズを出し合います。正解を競うのではなく、親子で「面白い響きだね!」と共感し合うことがポイントです。
歌やチャンツでリズムと響きの違いを体感する
耳が柔軟な時期の子どもにとって、音楽は最も効果的な語学学習ツールです。
- 手遊び歌や童謡を聴く 『きらきら星(Twinkle, Twinkle, Little Star / Ah! vous dirai-je, maman)』や『フレール・ジャック(Frère Jacques)』など、英語とフランス語の両方で親しまれている童謡をBGMとして流してみましょう。
- リズムの違いを手拍子で楽しむ 英語のはっきりとしたアクセントの手拍子と、フランス語の流れるようなメロディを手や身体で表現してみることで、感覚的に2つの言語のリズムを身につけることができます。
よくある質問(FAQ)
フランス語と英語の学習に関して、保護者の方や学習者からよく寄せられる質問をまとめました。
Q1. フランス語と英語を同時に勉強するとごちゃ混ぜ(混乱)になりませんか?
A. 学習する場面や時間を分けることで、混乱を防ぎながら相乗効果を生み出すことができます。
特に学び始めの時期は、英単語とフランス語の単語が混ざってしまうことがあります。しかし、これは脳が複数の言語を処理しようとしている自然な発達プロセスです。
混乱を避けるためには、「朝のオンラインレッスンは英語」「週末の映画や音楽鑑賞はフランス語」といったように、時間帯や学習シーンを明確に分けるのが効果的です。
成長とともに脳内でそれぞれの言語の引き出しが自然と整理されていきます。
Q2. 日本人にとってフランス語と英語はどちらが難しいですか?
A. 文法の規則や発音のルールが多いため、一般的にはフランス語の方が初期のハードルが高めです。
英語は動詞の活用が比較的シンプルで、中学校の義務教育でも触れるため馴染みやすい言語です。
一方、フランス語は「男性名詞・女性名詞の区別」「主語に応じた6通りの動詞活用」「リエゾンなどの発音規則」を覚える必要があるため、基礎を固める段階での学習量はフランス語の方が多くなります。
ただし、英語の語彙力がある人にとっては、フランス語の単語の多くを推測できるため、単語暗記の負担は大幅に軽減されます。
Q3. 子どもに第二外国語としてフランス語を学ばせるのは早すぎますか?
A. 決して早すぎることはありません。「音を楽しむ」アプローチなら幼児期からでもおすすめです。
文法やスペルを無理に教え込もうとすると負担になりますが、耳から音を吸収する力に優れている幼少期は、フランス語特有の滑らかな発音や鼻母音を自然に聞き取れる絶好のチャンスです。
まずは「世界には英語以外にも素敵な言葉があるんだ」という知的好奇心を育てる感覚で、歌やアニメなどを通じて楽しく触れさせてあげることが理想的です。
まとめ|英語をベースに、世界の言葉への興味を広げよう

フランス語と英語は、歴史的な深いつながりを持ちながらも、それぞれ異なるリズムや文化、役割を持った魅力的な言語です。
- 英語とフランス語には共通の語彙が多く、一方を学ぶことがもう一方の理解を助ける。
- それぞれの文法構造や発音、コミュニケーション文化の違いを知ることで、豊かな思考力と表現力が身につく。
- まずは世界共通語である「英語」の土台を固めた上で、フランス語などの多言語へ興味を広げていくのが最も効率的。
言葉の学びは、子どもたちの可能性と視野を無限に広げてくれます。
まずは、マンツーマンで楽しく話せるオンライン英会話などを活用して英語を話す自信を育み、そこから世界中の多様な言葉や文化への興味を広げてみてはいかがでしょうか。
親子で一緒に楽しみながら、新しい言語の世界へ一歩を踏み出してみてください。







