TOEIC IPテストとは?ゼロから理解できる初心者ガイド

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英語の実力をはかるテストとして有名な TOEIC(トーイック)。
その中でも学校や企業でよく使われるのが 「TOEIC IPテスト」 です。
「聞いたことはあるけど、普通のTOEICと何が違うの?」
「中学生でも受けられるの?」
と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
TOEIC IPテストは、公式のTOEICテストを学校や会社などがまとめて実施する特別な形のテストで、英語学習の成果を確かめるのにぴったりです。
スコアは将来の進学や就職にも役立つことがあるので、英語初心者にとっても早めに知っておく価値があります。
この記事では、「TOEIC IPテストとは何か?」 という基本から、通常のTOEICとの違い、受験の流れやメリットまでを、初心者にもわかりやすく解説します。
お子様の英語学習に関心のある保護者様にも役立つ内容になっていますので、ぜひ参考にしてください。
TOEIC IPテストとは?

TOEIC IPテスト(Institutional Program Test)は、学校や企業などが団体で実施するTOEICテストです。
通常の「公開テスト」とは違い、受験するのは団体に所属する人だけという特徴があります。
スコアは公式スコアとして扱われるので、進学や就職にも活用できるケースがあります。
公開テストとの基本的な違い
TOEICには「公開テスト」と「IPテスト」があります。
違いを整理すると次のようになります。
公開テスト | TOEIC IPテスト | |
申込方法 | 個人が公式サイトから申し込み | 学校や会社を通じて申し込み |
実施場所 | 全国の公開会場 | 学校や企業などの団体が指定した会場 |
実施日 | 全国の公開会場 | 団体が日程を決めて実施 |
スコアの有効性 | 公式スコアとして活用できる | 公式スコアとして活用できる(団体指定の用途が多い) |
大きな違いは、自分で申し込むか、団体を通して受けるかという点です。
誰が受験できるのか?
TOEIC IPテストは、基本的に団体に所属している人が対象です。
- 学校に所属する学生(中学生・高校生・大学生)
- 会社や団体に所属している社員
一般の人が個人で申し込むことはできません。
ただし、中学生や高校生でも学校が導入していれば受けることができます。
実施される場所と申込方法
TOEIC IPテストは、団体が指定した会場で行われます。
- 学校 → 教室や講堂で実施
- 企業 → 会議室やホールなどで実施
申込方法
- 公開テスト:個人が公式サイトで申し込む
- IPテスト:団体(学校や会社)を通じて申し込み
自分で申し込みはできないので、学校や会社からの案内を確認することが大切です。
TOEIC IPテストの実施形式

TOEIC IPテストには、ペーパー版とオンライン版の2種類があります。
それぞれの特徴や試験時間、問題構成、スコアの算出方法を知っておくと安心して受験できます。
ペーパー版とオンライン版の違い
ペーパー版(マークシート方式)
- 公開テストと同じ形式
- 問題冊子と解答用紙を使う
- ListeningとReadingの2セクション
オンライン版(IPテスト専用形式)
- パソコンで受験
- インターネット環境が必要
- SpeakingやWritingは含まれず、ListeningとReadingのみ
大きな違いは「紙で解くか、パソコンで解くか」です。
試験時間と問題構成
TOEIC IPテストは公開テストと同じく、ListeningとReadingで構成されています。
Listening:45分(100問)
Reading:75分(100問)
合計:約2時間
問題の形式も公開テストとほぼ同じなので、公開テストの練習問題で準備ができます。
スコアの算出方法
- スコア範囲:10〜990点(Listening 495点+Reading 495点)
- スコア算出:正答数に基づき換算される(単純な正解数ではなく、統計的に調整あり)
- スコアの特徴:公開テストと同じ形式で算出されるため、信頼性が高い
TOEIC IPテストのスコアは、就職活動や進学などにも活用できる「公式スコア」として認められています。
形式は違ってもListeningとReadingを2時間で解く点は同じです。
スコアは公開テストと同じ方法で算出されるので、安心して受験できます。
まずは自分の学校や会社で、どちらの形式が導入されているかを確認しておきましょう。
TOEIC IPテストのメリット

TOEIC IPテストには、公開テストにはない便利さや特徴があります。
特に英語初心者や学生にとっては
- 「身近で受けられる」
- 「団体だから安心」
- 「スコアが実際に役立つ」
という3つの点が大きなメリットです。
公開テストよりも手軽に受験できる
公開テストの場合、全国にある試験会場へ出かけ、指定の日に合わせて申し込む必要があります。
これに対してIPテストは、学校や会社など自分が普段通っている場所で受験できるのが大きな違いです。
例えば・・・
中学生や高校生なら学校の教室でそのまま受けられる。
会社員なら勤務先の会議室で受けられる。
また、日程も団体が自由に設定できるため、公開テストの日程に縛られないのも安心です。
普段の生活に合わせて受けられるので、「準備したのにテストの日に予定が合わなかった…」という心配が少なくなります。
忙しい学生や社会人にとって「いつもの環境で気軽に受けられる」ことは大きな魅力です。
団体受験ならではの利便性
IPテストは団体単位で受験するため、手続きの面倒さが大幅に減るというメリットがあります。
- 学校や会社がまとめて申し込みをしてくれる
- 受験案内や当日の流れも団体側がサポートしてくれる
- 知っている仲間や同僚と一緒に受けられるので安心できる
特に学生にとっては、「みんなで一緒に受ける」という安心感が大きなポイントです。
個人で初めて会場に行く緊張感とは違い、普段と同じ環境でリラックスして受けられるため、力を出しやすいという人も多いです。
「みんなで受ける」「先生や担当者がサポートしてくれる」という安心感は、団体受験ならではの強みです。
スコアの活用範囲
「IPテストは公式テストじゃないんじゃないの?」と心配されることもありますが、実際にはIPテストのスコアも公式スコアとして認められます。
- 進学 → 大学や専門学校の入試・推薦で活用できるケースがある
- 就職 → 企業が採用や社員研修の目安として利用する場合がある
- 学習 → 公開テストの前に自分のレベルを把握する練習として使える
スコアの算出方法も公開テストと同じなので、信頼性の高さは変わりません。
特に英語初心者にとっては「まずIPテストで実力を確認 → 必要に応じて公開テストに挑戦」というステップを踏むのがおすすめです。
IPテストのスコアは「練習」だけでなく、「進学・就職で使える実力の証明」としても活用できるのです。
TOEIC IPテストのメリットは・・・
- 公開テストよりも身近で手軽に受けられること
- 団体受験ならではの安心感とサポートがあること
- スコアを進学や就職に活用できること
の3つに集約されます。
「まずは気軽に受けてみたい」「安心できる環境で実力を試したい」という人にとって、TOEIC IPテストは最適な選択肢です。
TOEIC IPテストのデメリットや注意点

TOEIC IPテストは便利で身近な一方、公開テストと比べると制限や注意点があります。
ここを理解せずに受けると、「思っていたのと違った…」となることも。
受験する前に、しっかりチェックしておきましょう。
公開テストと比べたときの制限
IPテストは、学校や会社などの団体がまとめて実施するテストです。
そのため、自分で自由に受けたいときに申し込むことはできません。
公開テスト:誰でも申し込み可能。全国の会場で実施。
IPテスト:団体に所属している人のみ。会場や日程は団体が決定。
例えば「今月の公開テストを受けたい」と思っても、学校でIPテストが来月にしかない場合、自分のタイミングでは受けられません。
受験の自由度は低めというのが一番の制限です。
スコアの有効期限や取り扱い
TOEICのスコアは、公開テスト・IPテストともに有効期限は2年間です。
ただし「どう受け取るか」が少し違います。
公開テスト
- 本人に「公式認定証」が郵送される
- 履歴書や進学用にそのまま使える
IPテスト
- 学校や企業を通して「スコアレポート」が渡される
- 場合によっては外部提出に使えないことがある
例えば、「大学受験でスコアを提出したい」という場合、大学側が「公開テストのみ有効」としているケースがあります。
スコアが使えるかどうか、事前確認が必須です。
一般的な認知度との違い
日本国内ではIPテストのスコアを活用できる場面も増えていますが、公開テストの方が一般的には認知度が高いです。
- 企業によっては「IPテストのスコア可」としているところもある
- ただし、外資系企業や海外の大学では公開テストを優先されるケースが多い
- 「TOEICスコア=公開テストの結果」と思っている人もまだ多い
- 国内の進学や企業内評価では便利
- 国際的な場面では公開テストが主流
という位置づけを理解しておきましょう。
初心者におすすめの対策法

TOEIC IPテストは、英語にまだ自信がない初心者でもしっかり準備すれば大丈夫です。
ここでは、試験前に知っておきたいポイントや勉強法をわかりやすく紹介します。
試験前に知っておくべきポイント
時間配分を意識する
→ ListeningとReadingを合わせて約2時間。
特にReadingは時間が足りなくなる人が多いので、早めに慣れておくことが大切です。
問題形式を知っておく
→ TOEICは独特の形式なので、過去問やサンプル問題に触れて「パターンに慣れる」だけで安心感が増します。
辞書は使えない
→ 本番では辞書が使えないので、知らない単語に出会ったら文脈から推測する練習をしておきましょう。
事前に「どんな試験か」を把握しておくだけで、当日の緊張はぐっと減ります。
学習に役立つ教材と勉強法
初心者におすすめなのは、公式問題集やアプリ教材を使ってコツコツ学習することです。
公式TOEIC問題集
→ 実際の試験に近い形式で練習できる一番の教材。
英語学習アプリ(スタディサプリENGLISHなど)
→ スマホでListeningの練習ができるので、通学・通勤のスキマ時間に便利。
単語帳(TOEIC用)
→ TOEICによく出る基本単語を集中的に覚えることで得点力アップ。
「公式問題集+アプリ+単語帳」の組み合わせが、初心者にとって一番取り組みやすい方法です。
短期間でスコアを上げるコツ
「短期間でスコアを上げたい」という人は、効率重視で学習する必要があります。
- Listening → 毎日10分でも英語を聞いて耳を慣らす
- Reading → 時間を計って問題を解く練習をする
- 単語 → 毎日少しずつ、よく出る単語を繰り返し覚える
特に短期対策では「苦手を全部克服する」よりも、よく出る問題パターンに慣れて点を落とさないことが重要です。
初心者がTOEIC IPテストに挑むときは・・・
- 試験形式を知っておく
- 公式問題集やアプリを活用する
- スキマ時間を使ってListening・単語を繰り返す
この3つを意識することで、短期間でもスコアアップが狙えます。
「まずは知ること」「毎日少しずつ取り組むこと」が、初心者にとって一番の対策です。
まとめ|TOEIC IPテストを理解して自信を持って受験しよう

TOEIC IPテストは、学校や会社など団体が実施する特別なTOEICです。
公開テストに比べて自由度は低いものの、身近な場所で受けられる手軽さや、仲間と一緒に受験できる安心感が大きな魅力です。
スコアは公式スコアとして認められるため、将来の進学や就職活動でも役立つ可能性があります。
初めて受けるときは不安になるかもしれませんが、テストの仕組みを知り、少しずつ準備を進めていけば大丈夫です。
初めての受験に向けて意識したいこと
初めてTOEIC IPテストを受けるときは、試験の仕組みや時間配分を前もって理解しておくと安心です。
特にReadingは時間切れになりやすいので、普段から時間を意識して練習することが大切です。
ポイント
- Listeningは余裕があるが、Readingは時間管理が重要
- 問題形式を事前に確認しておくと安心
- 初回は点数よりも経験を優先して受験する
自分に合った学習法を今日から取り入れよう
英語学習は一気に詰め込むよりも、毎日少しずつ続けることが効果的です。
アプリや単語帳、公式問題集など、自分に合った方法を選んで習慣にすると無理なく継続できます。
短い時間でもコツコツ積み重ねることが、最終的に大きな成果につながります。