英検®準二級リスニング攻略ガイド。得点アップにつながる聞き方のコツと練習法を徹底解説

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英検®準二級のリスニングは、「ある程度聞けるけれど、あと一歩が安定しない」という受験者がとても多いパートです。
内容自体はそこまで難しくありませんが、英語独特の話し方や音のつながりに慣れていないと、重要な情報を聞き逃してしまったり、選択肢のひっかけに惑わされてしまったりします。
この記事では、準二級リスニングの特徴、点数を伸ばすために押さえておきたいポイント、そして今日から取り入れられる効果的な練習法まで、順番にわかりやすく解説します。
英検®準二級リスニングの特徴を知ろう

英検®準二級のリスニングで点数を伸ばすためには、まず「どんな問題が出るのか」「どんな聞き方が求められるのか」を知ることがとても大切です。
やみくもに音声を聞き続けても、出題の特徴を理解していないと効果が出にくく、苦手意識だけが残ってしまいがちです。
ここでは、まず押さえておきたい特徴や出題傾向をわかりやすく整理していきます。
問題形式と出題パターンを理解する
英検®準二級のリスニングは、大きく分けて「短い対話文」「アナウンス」「説明文」の3種類が中心です。
いずれも難しい専門英語ではなく、学校生活・買い物・予定調整・依頼・相談といった、日常でよくあるシーンが題材になっています。
あらかじめ出題形式を理解しておくことで、「このパートはどんな流れで話が進むのか」「何を聞けば正解につながるのか」がイメージしやすくなり、初めて見る問題でも落ち着いて取り組めるようになります。
形式に慣れることは、リスニング力そのものを伸ばす第一歩です!
日常会話が中心だから難しすぎない
準二級のリスニングで使われる英語は、普段の生活で耳にするような「身近で理解しやすいテーマ」が中心です。
学校での出来事、買い物のやり取り、クラブ活動の相談、家族との会話など、状況がイメージしやすい場面が多く、難解な専門用語や複雑な表現はほとんど登場しません。
そのため、基本的な語彙と定番フレーズを押さえておくだけで内容がつかみやすく、初めて聞く音声でも「場面を想像しながら聞く」コツが生かせます。
英検®の中では比較的取り組みやすいレベルなので、日常英会話の表現に慣れておくことが大きな得点源になります。
よく出るシチュエーションを知ると得点が安定する
準二級のリスニングでは、毎回のように登場する「定番シチュエーション」があります。
たとえば、約束の時間を確認する会話、予定の変更を伝えるやり取り、誰かに依頼やお願いをする場面などは特に頻出です。
これらのパターンを事前に理解しておくと、音声を聞いた瞬間に「このタイプの会話だな」と見当がつくため、内容の予測がしやすくなります。
まずは頻出の状況を把握し、「どんな流れの会話が起こりやすいか」を知っておくことが、準二級のリスニング攻略に大きく役立ちます。
準二級で必須のリスニング力とは

準二級のリスニングで安定して得点するためには、単に「聞こえた音を拾う」だけでは不十分です。
音声の流れを捉える力や、会話の意図を素早く理解する力など、いくつかの基礎スキルが求められます。
特に準二級は、日常会話を中心としつつも情報量がやや多く、話し手の感情や目的を読み取る必要が出てくるレベルです。
そのため、単語力や文法知識だけでなく、要点を聞き分ける力や文脈から意味を推測する力が得点に直結します。
この章では、準二級で必須となる「本当に身につけるべきリスニング力」について、分かりやすく解説していきます。
全て聞き取れなくても「要点理解」が大切
準二級のリスニングでは、細かな単語をすべて聞き取る必要はありません。
むしろ、音声の中で最も大事なのは 「この会話は何についての話か」「登場人物は結局どうしたいのか」 といった要点です。
多少聞き逃した部分があっても、主旨がつかめていれば正解に十分たどり着けます。
特に日常会話では、話し手同士の目的や意図が問題のヒントになっていることが多く、細部よりも「流れ」をつかむことが得点のカギとなります。
すべて完璧に聞き取ろうと力むより、大枠を理解する姿勢で臨むほうが、結果的に安定したスコアにつながります!
音のつながりに慣れると一気にラクになる
英語は単語を一語ずつ区切って発音しないため、前後の音がつながって聞こえる「リンキング」 が頻繁に起こります。
たとえば「want to → wanna」のように、音が滑らかにつながることで、慣れていないと別の単語のように聞こえてしまうこともあります。
準二級のリスニングでつまずきやすい原因の多くが、この「音がつながる状態」に耳が慣れていないことです。
逆に、一度リンキングのパターンに慣れてくると、単語ごとではなくフレーズごとに意味が自然とまとまって理解できるようになるため、聞き取りが一気にラクになります。
普段の練習で「音がつながって聞こえる=聞き取れない」と焦らず、「あ、今つながっているな」と気づく習慣をつけると、本番でも余裕を持って内容をつかめるようになります。
場面と話者の関係をつかむことがポイント
リスニングでは、単語を一つひとつ追うよりも、まず 「誰が誰に話しているのか」 をつかむことが何より重要です。
たとえば、先生と生徒の会話なのか、店員とお客さんなのか、友達同士の相談なのかによって、会話の流れや出てくる内容が大きく変わります。
この関係性の把握ができるだけで、選択肢を最初から大きく絞り込めることも多く、多少聞き取れない部分があっても正解に近づくことができます。
準二級では日常のやり取りが多いので、普段から「これは誰と誰の会話?」「立場は?」と意識して聞くクセをつけておくと、本番でも会話の方向性が見えやすくなり、内容理解がぐっと安定します。
スコアアップにつながる聞き方のコツ

英検®準二級のリスニングで点数を伸ばすには、やみくもに聞き続けるだけではなかなか成果が出ません。
スクリプトを覚えるよりも、「どう聞くか」 を身につけることがスコアアップへの近道です。
実は、準二級レベルのリスニングは高度な語彙力よりも聞き方のコツを知っているかどうかで大きく差がつきます。
ここでは、初めての内容でも落ち着いて理解できるようになるための、具体的で実践しやすい聞き方のポイントを紹介します。
先読みで「話の方向性」をつかむ
リスニングが始まる前に選択肢へ目を通しておくと、どんなテーマの会話が流れるのかを事前にイメージできます。
たとえば「時間」「依頼」「場所」「予定変更」など、よくあるパターンを予測しておくだけで、音声の理解がぐっとスムーズになります。
どれだけ聞き取りが得意でなくても、何について話すのか を先に知っておくことが、正答率を上げる大きなカギになります。
疑問詞を逃さないための聞き方
リスニングで迷いやすい原因の多くは、最初の疑問詞を聞き逃すことにあります。
「who(誰が)/where(どこで)/why(なぜ)」などは、その後に続く答えの方向をほぼ決めてしまう、とても重要な手がかりです。
音声が流れ始めたら「最初の数語に集中する」意識を持つだけで、必要な情報がぐっとつかみやすくなります。
疑問詞だけは必ずキャッチする習慣をつけることで、正解率は確実に安定します。
「キーワードだけ拾う」意識で理解が安定する
英語を聞くとき、すべての単語を一語一句逃さず理解しようとすると、どうしても脳の負担が大きくなってしまい、途中でつまずきやすくなります。
特にお子様の場合、完璧に聞き取ろうと努力するほど逆に混乱してしまうこともあります。
そこで大切なのが、「キーワードだけ拾う」聴き方です。
例えば、数字(5 minutes / 10 o’clock)、場所(at school / in the park)、動作(go / bring / call)などの大事な情報の核だけをつかむことに集中します。
これらのポイントを押さえるだけで、文全体の意味が大まかにつかめるようになり、理解の安定感が格段に上がります。
また、キーワードを拾う練習を繰り返すことで、英語の音の流れに慣れてくるため、自然と全体のリスニング力も伸びていきます。
最初は細かい部分が抜けてしまっても問題ありません。
「重要な部分だけ聞き取れればOK」という意識で取り組むことで、お子様も「聞けた!」という成功体験を積みやすくなり、学習がより前向きなものになっていきます。
英検®準二級レベルに合った練習法

英検®準二級になると、語彙・文法・長文・リスニングのどれも一段階レベルが上がり、勉強に苦手意識を持つお子様も増えてきます。
でも実際は、コツさえつかめば効率よく力を伸ばせる時期でもあります。
準二級は「高校中級レベル」と言われますが、難しい問題を完璧にこなす必要はありません。
大切なのは、範囲を絞った質の高い練習を積み重ねること。
お子様が無理なく続けられて、受験本番で 取るべき点を確実に取れる力 を身につける方法を、ここではわかりやすくご紹介します。
短い英会話で耳慣らしをする
英検®準二級レベルのリスニング対策では、いきなり長い音声に取り組むよりも、30秒ほどの短いやり取りで練習するほうが圧倒的に効果的です。
短い会話なら集中力が続きやすく、「最後まで聞けた!」という成功体験を積み重ねやすくなります。
また、短い会話は場面がシンプルで、キーワードがつかみやすいことも大きなメリットです。
「依頼の会話」「道案内」「スケジュール調整」など、英検®でよく出るパターンを無理なく身につけられます。
さらに、同じ長さの音声を繰り返し聞くことで、英語のリズムや音のつながりにも慣れ、長めのリスニングにも自然と対応できるようになります。
まずは無理をせず、短い会話の積み重ねからスタートすることで、自信を持って次のステップに進めます。
シャドーイングでイントネーションに慣れる
真似しながら音声に合わせて声を出すシャドーイングは、英語らしいイントネーションやリズムを身につける最速の方法のひとつです。
英検®準二級レベルのリスニングでは、「内容の大まかな理解」と同じくらい、英語特有の抑揚や言い回しに慣れているかが得点に直結します。
最初は完璧に真似できなくても問題ありません。
音の強弱や、文のどこが上がってどこが下がるのかなど、流れに乗るように声を出すだけでも効果があります。
毎日2〜3分でも続ければ、耳が英語のリズムに慣れ、自然と聞き取りの精度が上がっていきます。
「聞こえるようになると、口も動きやすくなる」ため、スピーキングの土台作りにもつながります。
公式問題集を使った効率的な練習ステップ
英検®準二級対策で最も信頼できる教材は、やはり公式問題集です。
本番と同じ形式・同じ難易度で作られているため、過去問を解くことでどんなパターンが出るのかを自然に体に覚え込ませることができます。
おすすめは、最低2周、できれば3周。
1周目は解けなくても気にせず、形式に慣れることを目的にします。
2周目でミスした問題を中心に「なぜ間違えたのか」を確認し、3周目で細かい選択肢の違いや、英検®特有の言い換え表現を押さえていきます。
回数を重ねるほど、問題の流れや選択肢のクセが見えてきて、本番での落ち着きがまったく違ってきます。
効率よくスコアを伸ばすなら、公式問題集の反復がもっとも確実な方法です。
本番で実力を発揮するためのテクニック

英検®準二級の勉強をしっかり進めていても、本番になると緊張して普段の力が出せないというお子様はとても多いものです。
試験は「知識」だけでなく、当日のコンディションや心の落ち着きが得点に大きく影響します。
だからこそ、勉強と同じくらい大切なのが、本番で実力を発揮するためのテクニックを身につけておくことです。
ここでは、準二級を受けるお子様がいつも通りの力をしっかり出せるようになるための、シンプルで効果の高い方法をご紹介します。
緊張に弱いお子様や、試験経験が少ないお子様でも実践しやすい内容なので、ぜひ日頃の練習に取り入れてみてください。
聞けなかった問題は気にせず次に進む
リスニングでは、1問聞き逃してしまうと「やってしまった…」という気持ちが残り、続く問題に集中できなくなることがあります。
特にお子様は、一度つまずくと気持ちの切り替えが難しく、そのまま連続して失点してしまうケースがよく見られます。
大切なのは、聞けなかった問題を深追いしないこと。
英検®の音声は一度しか流れませんが、問題は全部で多く、1問にこだわりすぎると全体の得点に影響してしまいます。
「取れなかった問題は仕方ない」と割り切り、すぐ次の音声に耳を切り替えることが、リスニング最大の戦略です。
普段の練習から気持ちのリセットを意識しておくと、本番も落ち着いて臨めるようになります。
選択肢の先読みで正解を絞り込む
リスニングで得点を安定させるためには、音声が流れる前の準備がとても重要です。
選択肢を事前に軽く見ておくことで、「どんな話題なのか」「どんな情報が出てくるのか」が予測でき、聞き取るべきポイントを絞ることができます。
例えば、時間・場所・依頼・提案など、英検でよく出る会話パターンは先読みでほぼ把握できます。
すると、音声が流れたときに「これは関係ない情報だな」「この部分が答えにつながる」と判断しやすくなり、余計な内容に気を取られずに済みます。
先読みは難しく感じるかもしれませんが、慣れると集中力のムダ遣いが減り、正解率が大きく上がります。
焦らないための時間管理とメンタル準備
本番の試験では、緊張や焦りによって「知っているのに取れない」「普段はできることが急にできなくなる」ということが起こりがちです。
これは能力の問題ではなく、気持ちの乱れが理解力に影響しているだけです。
焦りを防ぐためには、事前に簡単なメンタル面での準備をしておくことが効果的です。
例えば、試験直前に深く呼吸をして気持ちを落ち着かせたり、解く順番や時間の使い方を決めておくことで、安心して問題に向かえます。
また、普段の練習でも「焦ってきたら一度ゆっくり呼吸する」という習慣をつけておくと、本番でも自然に実力が出せるようになります。
落ち着いて取り組むことは、そのまま理解力の安定=得点の安定につながる大切なテクニックです。
英検®準二級に合格するためのリスニング習慣

英検®準二級のリスニングは、「英語を聞き慣れているかどうか」で点数が大きく変わります。
難しい単語や文法を覚えるだけではなく、毎日のちょっとした習慣が本番の得点力に直結します。
特に準二級は会話文が中心のため、日頃から英語のリズムやイントネーションに触れるだけでも、ぐっと理解しやすくなります。
ここでは、忙しいお子様でも無理なく続けられ、しかも効果が出やすい「おすすめのリスニング習慣」をまとめました。
毎日5分の積み重ねが最短ルート
英検®準二級レベルになると、「毎日どれだけ英語の音に触れているか」が得点力を大きく左右します。
長時間の勉強を一気にやるよりも、毎日5分だけでも継続して耳を慣らしていくほうが、脳は英語のリズムを吸収しやすく、効果が長続きします。
「今日は5分だからできそう」と思える気軽さが、結果的に長期的な積み上げにつながります。
たった5分でも、1ヶ月続けば150分、3ヶ月続けば450分という大きな差になります。
コツコツ積み重ねることが、最短で実力アップする確実なルートです。
好きな内容で英語を聞く時間を作る
リスニング習慣を長く続けるには、「好きなコンテンツで英語を聞く」ことがとても効果的です。
アニメ、ショート動画、音楽、簡単な英語ニュースなど、お子様が自然と興味を持てるジャンルで英語を聞くと、負担が少なく続けやすくなります。
英語に触れるとき、「理解しなければいけない」と思うとプレッシャーになりがちですが、好きなジャンルなら気軽に触れられ、継続のハードルが下がります。
楽しみながら英語の音に触れることで、結果的に英語のスピード・発音・言い回しに自然と慣れていき、試験の音声も聞き取りやすくなります。
まとめ

英検®準二級のリスニングは、正しい聞き方を知って練習すれば必ず伸びるパートです。
「全部聞き取ろうとしない」「要点だけ押さえる」という考え方に切り替えるだけでも、理解度は大きく変わります。
ぜひご家庭でも、短い会話を使った耳慣らしやシャドーイングを取り入れながら、お子様が自信を持って本番に臨めるようサポートしてみてください。
※英検®︎は、公益財団法人日本英語検定協会の登録商標です。このコンテンツは、公益財団法人日本英語検定協会の承認や推奨、その他検討を受けたものではありません。







