リンキングとは?英語の音がつながる仕組みを親御様向けにやさしく解説

- カテゴリー
- 英語コラム
子供が英語のリスニングでつまずく大きな原因の一つが、「単語は知っているのに聞き取れない」という現象です。
その背景にあるのが、今回のテーマである「リンキング(linking)」です。
リンキングとは、英語が単語ごとではなく「音としてつながって聞こえる現象」のことを指します。
この仕組みを理解することで、子供のリスニング力は大きく変わります。
本記事では、保護者の方に向けて、リンキングの基本から家庭でできる対策まで、できるだけわかりやすく解説していきます。
リンキングとは何か?英語の「音のつながり」

リンキングとは、英語の単語と単語がつながって発音される現象のことです。
教科書では1語ずつはっきり書かれていますが、実際の英語の会話では単語同士が滑らかにつながり、別の音のように聞こえることがよくあります。
例えば、
- get it
- turn off
- pick up
といった短いフレーズでも、実際の会話では「ゲット イット」ではなく、もっと滑らかに一続きの音として発音されます。
この「音の変化」を知らないと、子供は「知っている単語なのに聞き取れない」という状態になります。
単語と単語がつながって聞こえる理由
英語は日本語と違い、単語を区切って話すよりも「流れるように話す」ことが自然とされています。
そのため、話し手は発音を楽にするために単語をつなげて発音します。
例えば、
- get it → ゲリット(のように聞こえる)
- check it out → チェッキラウト(のように聞こえる)
このように音が変化するのは「省エネ発音」のようなもので、ネイティブにとっては自然な話し方です。
学校英語との違い
学校で習う英語は、基本的に「単語ごとに区切られた発音」が中心です。
例えば、
- get / it / turn / off
のように一語ずつ丁寧に発音します。
しかし実際の会話では、
- get it → ゲリット
- turn off → ターノフ
のように音がつながります。
このギャップが、子供のリスニングの壁になります。
なぜ日本人には聞き取りにくいのか
日本語は基本的に「音を区切ってはっきり発音する言語」です。
例えば「こんにちは」は「こ・ん・に・ち・は」のように、音の単位が比較的明確で、1音ずつを捉えやすい特徴があります。
一方、英語は単語同士がつながって発音されることが多く、音が連続的に変化します。
そのため、単語ごとに区切って聞き取ろうとすると、スピードについていけなかったり、知っている単語でもまったく別の音のように聞こえてしまうことがあります。
このような音の違いが、「聞き取れるはずの英語が聞き取れない」と感じる大きな理由の一つです。
リンキングの代表的なパターン

英語の音がつながって聞こえる理由には、いくつかの典型的なパターンがあります。
これらのルールを知っておくことで、「なぜそう聞こえるのか」が理解できるようになり、リスニングの精度も大きく向上します。
ここでは、特に頻出のリンキングパターンを整理していきます。
子音+母音のつながり(例:get it)
最も基本的なリンキングのパターンが「子音+母音」のつながりです。
前の単語の最後が子音で、次の単語が母音で始まると、音が切れずに自然につながって発音されます。
例えば、
- get it
- take it
- read it
これらはそれぞれ「ゲット・イット」「テイク・イット」と区切って読むのではなく、実際の会話では一つの流れとして滑らかに発音されます。
単語同士がくっつく発音(例:turn off)
次によく見られるのが、単語と単語が完全にくっついてしまうパターンです。
特に日常会話で頻出の動詞+副詞・前置詞の組み合わせで起こりやすく、境目がほとんど消えて聞こえます。
- turn off → ターノフ
- pick up → ピカップ
- put on → プトン
このように、英語では単語の切れ目を意識して発音されることは少なく、むしろ一つの流れとして滑らかに発音されます。
そのため、個々の単語を知っていても「別の音」に聞こえてしまう原因になります。
音が脱落・変化するケース
リンキングの中でも特に重要なのが、音が「消える」「別の音に変わる」ケースです。
これは英語の自然なスピードで話すときによく起こり、聞き取りを難しくする大きな要因になります。
- next day → ネクスデイ
- good morning → グッモーニン
特に t や d の音は弱くなったり、ほとんど聞こえなくなったりする ことが多く、結果として「知っている単語なのに聞き取れない」という現象が起こります。
お子さまがリスニングでつまずく理由

リンキングを理解する前に、多くのお子さまがリスニングで同じような壁にぶつかります。
その背景には、英語特有の音の変化だけでなく、日本語との音の捉え方の違いも関係しています。
ここでは、よくあるつまずきの原因を整理します。
単語ごとに聞き取ろうとしてしまう
学校教育では「単語を正しく理解すること」が中心になるため、多くのお子さまは英語を「単語単位」で聞こうとする傾向があります。
しかし実際の英語は、単語が独立してはっきり発音されるのではなく、「音のかたまり」として連続的に流れていきます。
そのため、単語ごとに区切って聞こうとすると、スピードについていけなくなることがあります。
教科書英語と実際の英語のギャップ
教科書の英語は、学習しやすいように一語一語がはっきりと発音されており、音も比較的クリアに設計されています。
そのため、初心者でも単語を追いやすい特徴があります。
しかし、実際のネイティブの会話ではスピードが速く、さらに単語同士がつながったり音が変化したりするため、教科書のようには聞こえません。
同じ英語でも「知っている単語なのに聞き取れない」というギャップが生まれるのはこのためです。
この違いを理解することが、リスニング力向上の第一歩になります。
スピードについていけない原因
リンキングのルールを知らないまま英語を聞くと、単語と単語の境界が分からなくなり、音がすべて一続きに聞こえてしまいます。
その結果、実際のスピード以上に「速すぎる」と感じてしまうことが多くなります。
本来は単語のつながりとして処理される音を個別に拾おうとすることで、情報処理が追いつかなくなり、理解が難しくなるのが大きな原因です。
リンキングを理解するメリット

リンキングの仕組みを理解できるようになると、英語は単なる単語の連続ではなく「音の流れ」として捉えられるようになります。
これにより、聞き取れなかった英語が理解できるようになったり、会話全体の意味をつかみやすくなったりと、リスニング力に大きな変化が生まれます。
ここでは、リンキングを学ぶことで得られる具体的なメリットを整理します。
リスニング力が大きく向上する
音のつながり(リンキング)のルールが分かるようになると、これまで「速くて聞き取れない」と感じていた英語が、意味のある音のまとまりとして認識できるようになります。
その結果、個々の単語を追いかけなくても全体の内容が自然に理解できるようになり、リスニング力が大きく向上します。
英語が「単語」ではなく「かたまり」で聞こえる
リンキングを理解できるようになると、英語を一語ずつ分解して聞くのではなく、意味のある「かたまり(フレーズ)」として捉えられるようになります。
その結果、音を単独の単語として処理する負担が大きく減り、英語をリアルタイムで処理しやすくなります。
また、自然なスピードの英語でも「どこで意味が区切れるのか」が感覚的に分かるようになるため、全体の内容をスムーズに理解できるようになります。
スピーキングにも良い影響がある
リンキングを理解すると、リスニングだけでなくスピーキングにも大きな良い影響があります。
英語は単語を一つずつ区切って話す言語ではなく、実際には音がつながりながら流れるため、そのルールを知っているだけで「自然な英語のリズム」に近づくことができます。
例えば、「turn off」「pick up」のような表現も、単語を別々に発音するのではなく、音の流れとして一体化して発音することで、よりネイティブに近い自然な話し方になります。
また、リンキングを意識することで、英語を話すときに「一語ずつ正しく発音しなければ」という負担が減り、文全体をひとかたまりとしてスムーズに話せるようになります。
その結果、発話の流れが良くなり、相手にも伝わりやすい英語になるのが大きなメリットです。
家庭でできるリンキング対策

リンキングは特別な環境がなくても、家庭でのちょっとした工夫によって十分に対策することができます。
毎日の学習の中に無理なく取り入れることで、リスニング力や発音の自然さを少しずつ伸ばしていくことが可能です。
ここでは、家庭で実践しやすい簡単なトレーニング方法を紹介します。
短いフレーズを音で覚える
単語単位で覚えるのではなく、「フレーズ(かたまり)」として音ごと覚えることが重要です。
リンキングを意識することで、実際の会話に近い自然なリズムで英語を身につけることができます。
例文
Please turn off the light.
(電気を消してください。)
このような短いフレーズを繰り返し音でインプットすることで、単語のつながりが自然に身につき、リスニングとスピーキングの両方に効果が期待できます。
スクリプト付き音声で確認する
お子さまの学習サポートとして効果的なのが、音声とスクリプト(文字)をセットで確認させる方法です。
耳で聞いた英語と、実際の文字を同時に照らし合わせることで、「どの音がどの単語に対応しているのか」が明確になり、理解が一気に深まります。
特にリンキングが起こっている部分は、音だけでは気づきにくいため、スクリプトを見ることで「こうつながっていたのか」と納得しやすくなるのが大きなポイントです。
親御様としては、「聞きっぱなし」にするのではなく、必ず文字とセットで確認する習慣をつけさせることが、リスニング力定着の大きなサポートになります。
まとめ

リンキングとは、英語が単語単位ではなく「音としてつながる現象」です。
- 単語がつながる(get it → ゲリット)
- 音が変化する(turn off → ターノフ)
- 音が脱落する(good morning → グッモーニン)
これらを理解することで、子供のリスニング力は大きく改善します。
保護者として大切なのは、「聞き取れない=能力不足」ではなく、「音のルールを知らないだけ」という視点を持つことです。
リンキングを理解することで、英語は単なる暗記科目ではなく、「聞こえる言語」へと変わっていきます。






![小学生向け英検®︎4級対策[文法編part.1(過去形)]](https://www.qqeng.com/qqkids/wp-content/uploads/2021/09/英検R6-1.jpg)
