「薬剤師」は英語で何と言う?薬局での英会話で役立つ例文や英単語を紹介

薬剤師に関する英語表現は、医療英語を学びたい英語学習者にとって重要なテーマのひとつです。
また、外国人患者の対応を求められる薬剤師の方や、海外で薬を購入したいと思っている方も、薬局でのやりとりが英語でできるようになると、大きな自信につながるでしょう。
そこで本記事では、薬剤師の英語表現をテーマに、「薬剤師」「薬局」などの重要な英語表現や、薬局で実際に使える英単語や英会話フレーズをご紹介します。
この記事を読んで、薬局で使える医療英語を身につけましょう。
薬剤師の英語表現2選
「薬剤師」を意味する英語表現には、アメリカ英語とイギリス英語で2つの言い方があります。
まずはそれぞれの言い回しを見ていきましょう。
1. pharmacist(薬剤師)※アメリカ英語
結論からお伝えすると、「薬剤師」はアメリカ英語で「pharmacist」と言います。
読み方をカタカナで表すと「ファーマシスト」で、「ファー」の部分にアクセントを置きます。
薬剤師の職種の中でも、「病院薬剤師」は英語で「hospital pharmacist」、「臨床薬剤師」は英語で「clinical pharmacist」と呼ばれます。
例文:
I’ve been working as a pharmacist at a university hospital for eight years.
(私は大学病院で薬剤師として8年間勤務しています。)
Please ask your clinical pharmacist about how to take your medicine.
(薬の飲み方については臨床薬剤師に相談してください。)
2. chemist(薬剤師)※イギリス英語
「pharmacist」の他に、薬剤師を表す英単語として「chemist」があります。
一般的に「chemist」と聞くと「化学者」を思い浮かべる方が多いかもしれません。
実際にその意味もありますが、イギリス英語圏の国(オーストラリア・ニュージーランド・イギリスなど)では、「chemist」が「薬剤師」を指すことがあります。
なおイギリス英語圏でも「pharmacist」を使うこともあります。
「pharmacist」も「chemist」も日常的に使われるため、両方とも覚えておきましょう。
The chemist advised me to take this medicine when my fever is very high.
(熱が非常に高い時にこの薬を飲むようにと薬剤師は助言しました。)
薬局の英語表現3選
薬剤師が働く主な職場といえば、多くの方が薬局をイメージするのではないでしょうか。
ただし一口に薬局といっても、調剤薬局とドラッグストアでは役割や言葉の持つニュアンスが大きく異なります。
そこでニュアンスの違う薬局の英語表現を3つご紹介します。
1. pharmacy(薬局)
「薬局」の英語表現としてよく使われる英単語が「pharmacy」です。
「pharmacy」は、病院で出された処方箋をもとに薬剤師が薬を調剤して提供する調剤薬局のことを指します。
薬剤師の英語表現として「pharmacist」をご紹介しましたが、「pharma-」で始まる単語は一般的に薬関連の意味があることを覚えておきましょう。
他に「pharma-」がつく単語には、「調剤の、製薬の」を意味する「pharmaceutical」があります。
The pharmacy is open until 6 p.m. on weekends.
(その薬局は週末は午後6時まで営業しています。)
2. drugstore(ドラッグストア)※アメリカ英語
薬だけでなく、化粧品・日用品・お菓子なども販売している小売店のことを日本語で「ドラッグストア」と言いますが、英語でもそのまま「drugstore」と言います。
ただし、「drug」が違法薬物を指す言葉でもあるため、イギリス英語では「drugstore」はあまり使われません。
代わりに「pharmacy」や次に紹介する「chemist」が一般的に使われます。
I have a headache, so I’ll stop by the drugstore on my way home from work.
(頭痛がするので会社帰りにドラッグストアに寄ります。)
3. chemist / chemist’s (shop)(薬局、ドラッグストア)※イギリス英語
「chemist」は「薬剤師」を指すイギリス英語と解説しましたが、「薬局」という場所を指す場合にも使うことができます。
人を表すか場所を表すかは文脈で判断できることがほとんどですが、明確に薬局であることを表すために「chemist’s (shop)」と表現することがあります。
なお「chemist」を「薬局」の意味で使う場合、調剤薬局を指すこともあれば、日用品を扱うドラッグストアを指すこともあります。
You can get some cold medicine at the chemist’s near the station.
(駅近くの薬局で風邪薬を購入できますよ。)
薬剤師に関連する重要な医療英語35選
ここからは、薬剤師や薬に関連する英語表現をご紹介します。
基本的な英会話表現と次に紹介する35の医療英語を覚えておくと、薬局やドラッグストアでの英会話に困ることはないでしょう。
薬剤師が使う英語の動詞一覧
- prescribe(処方する)
- dispense(調剤する)
- relieve / soothe(痛みなどを和らげる)
- reduce(熱などを下げる)
薬剤師が使う英語の名詞一覧
- prescription(処方箋)
- over-the-counter (OTC) medicine(市販薬)
- health insurance card(健康保険証)
- dose(1回分の服用量)
- dosage(服用量)
- symptom(症状)
- side effects(副作用)
- allergy(アレルギー)
- brand-name drug(先発薬)
- generic drug(ジェネリック薬)
薬の種類に関する英語表現一覧
- tablet(錠剤)
- capsule(カプセル)
- liquid medicine / syrup(水薬)
- powdered medicine(粉薬)
- suppository(座薬)
- ointment(軟膏)
- eye drops(点眼薬)
- nasal spray(点鼻薬)
- antibiotics(抗生物質)
- fever reducer(解熱剤)
- tranquilizer(精神安定剤)
- painkiller(痛み止め)
- antidiarrheal(下痢止め)
- cold medicine(風邪薬)
- sleeping pill(睡眠薬)
- compress / patch(湿布)
薬の飲み方に関する英語表現一覧
- before meals(食前)
- between meals(食間)
- after meals(食後)
- before bedtime(就寝前)
- as needed(必要に応じて)
症状が出た時に服用する「頓服」を表現する英単語はないため、「as needed」を使って表現するのが一般的です。
薬剤師と患者のやりとりで使える英会話の例文
薬局での英会話で役立つ重要語彙を確認したところで、薬剤師と患者のやりとりを想定した英会話の例文をご紹介します。
【薬剤師側】英語で患者に確認
例文:
May I have your prescription, please?
(処方箋をお見せいただけますか?)
Are you allergic to any medicines?
(何かお薬のアレルギーはありますか?)
【患者側】英語で薬剤師に問い合わせ
例文:
Can I get this prescription filled here?
(ここで処方箋の薬を出してもらえますか?)
My daughter has come down with a cold. Do you have any over-the-counter recommendations?
(娘が風邪をひいてしまいました。市販薬でおすすめはありますか?)
Is there a generic version of this medicine?
(この薬のジェネリック医薬品はありますか?)
【薬剤師側】英語で服薬指導
例文:
Please take one tablet three times a day after meals.
(1日3回、食後に1錠ずつ服用してください。)
This cough syrup should help relieve your symptoms within a couple of days.
(この咳止めシロップは数日以内に症状を和らげるはずです。)
You might feel a little sleepy after taking this medicine. Please refrain from driving.
(この薬を服用すると少し眠気を感じる場合があります。運転はお控えください。)
If your fever gets very high, please take this fever reducer as needed.
(熱が非常に高くなった場合は必要に応じてこの解熱剤を服用してください。)
Please leave at least four hours between doses.
(服用間隔は少なくとも4時間空けてください。)
まとめ
「薬剤師」は、アメリカ英語では「pharmacist」、イギリス英語では「chemist」と表現します。
外国人患者に英語で服薬指導が必要な薬剤師の方はもちろん、留学先や海外旅行先で薬を購入する機会のある方も、薬に関係する医療英語をおさえおくことで、いざという時に英語を活かすことができるでしょう。
この記事でご紹介した薬剤師に関する英語表現を、実際の英会話でぜひ活用してみてください。
















