セレブは英語では通じない!?和製英語の注意点と正しい英語を解説!
「セレブ」「クレーム」「コンプレックス」
どれも日本語では日常的に使われる単語です。
しかし、これらの和製英語は、英語では異なる意味を持っています。
このような和製英語は日本人が英語を覚える上で非常に厄介なものであり、英語での正しい表現を覚えておかないと、あとで思わぬ誤解を招くことも。
今回は「セレブ」に代表される和製英語と、対になる英語表現について解説します。
英会話のあらぬ誤解を減らすためには避けては通れぬものですので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
そもそも、和製英語とは何か
和製英語とは、日本で作られた、英語風の言葉たちのことを指します。
英語の単語が元になってはいますが、本来の英単語と異なる場合が多く、多くのものは日本人の間でしか通じないものとなっています。
なぜ和製英語が生まれた?
これには諸説ありますが、日本は歴史上多数の外来語を取り入れながら今の日本語を形成してきたと言われています。
その過程で西洋から来た言葉はカタカナで表現されていきましたが、これが長い時を経て日本独特の音や意味に変化していき、日本人にとって使いやすい言葉になっていったと言われています。
日本人は、異文化を取り込んで自分流にアレンジするのが非常に上手な民族です。
和製英語が本来の意味からずれてきたのは、日本人のそう言った特性が関連していると考えると、また興味深いものがあるのではないでしょうか。
「セレブ」はネイティブには通じない
基本的に、和製英語は元の言葉からキツめのカスタムをかけているものと考えた方がよく、カタカナをそのまま安易に英語読みすることは、必ずしも良いとは言えません。
例えばセレブ。
これは日本では金持ちや有名人を指す言葉ですが、そもそもセレブという単語は存在しません。
英語でいう場合、有名人は「celebrity」、お金持ちは「rich person」とそれぞれ対応する言葉があります。
変わり種では「スケルトン」。
これは日本語では透明デザインに対して使われますが、英語でスケルトンは骨を指すので、全く通じません。
この場合は「transparent」という必要があります。
このように、和製英語と本来の英語が一致しないケースは思いの外多いと考えるべきでしょう。
よく使われる和製英語10選
それでは、ここではよく使われる和製英語と、それに対応する本来の英語を10個ピックアップしてみます。
和製英語 |
意味(日本語での使われ方) |
正しい英語表現 |
英語での例文 |
セレブ |
有名人・お金持ちの人 |
celebrity / rich person |
She’s a famous celebrity in Hollywood. |
サラリーマン |
会社員 |
office worker / employee |
My brother is an office worker in Tokyo. |
マンション |
集合住宅(高級とは限らない) |
apartment / condo |
He lives in a small apartment near the station. |
コンセント |
電源差し込み口 |
outlet / socket |
Plug the charger into the outlet. |
バイキング |
食べ放題形式の食事 |
buffet |
The restaurant has an all-you-can-eat buffet. |
オーブントースター |
パンなどを焼く家電 |
toaster oven |
I bought a new toaster oven for the kitchen. |
ガソリンスタンド |
給油所 |
gas station |
We stopped at a gas station for fuel. |
フライドポテト |
細長く切った揚げたジャガイモ |
French fries |
Kids love French fries with ketchup. |
クレーム |
苦情 |
complaint |
We received a customer complaint about the product. |
NG |
ダメなこと、禁止事項 |
no-go / unacceptable |
That idea is a total no-go for our team. |
これら10個は、日本人であれば結構使う機会は多いと思いますが、それぞれ対応する言葉は異なっています。
簡単な例文もつけておいたので、ぜひ見直してみてくださいね。
特に注意すべきところは、マンション。
日本ではアパートやマンションの境界は曖昧ですが、海外でマンションは「億ション」のような意味で使われますので、例えば「I have a mansion.」なんて言った日には、相手に相当な誤解を与えてしまいます。
日本でのマンションは、一覧表にも載せましたが、海外では「apartment」か「condo」と言います。
あらかじめ頭に入れておきましょう。
英語習得のための和製英語対策
和製英語自体は悪くない
日本で英会話関連の情報を巡っていると、さも和製英語のことを「格好悪い」「冴えない」ものかのように見る向きがありますが、これはそもそも間違っていると思います。
言語は地域性や民族性を背景に多様な発展を遂げているものであって、和製英語はその中の一形態に過ぎないわけです。
例えばイギリス英語やシンガポールのシングリッシュ、オーストラリア英語などを格好悪いと認識する方はどの程度いるのでしょうか。
あくまでそれぞれ言語の一形態、この前提は間違えないようにしたいものですね。
英語の種類についてはこちらにも書いています。
併せて読んでみてくださいね。
関連記事:英語には種類がたくさんある!?各国の英語の特徴とは
実際の英文に触れる
英語学習をする時は辞書や参考書がメインの方も多いと思いますが、実際の英文に触れることも大変重要です。
英字新聞でも良いですし、字幕付きの洋画でも良いでしょう。
学んだ単語がどのような使われ方をしているか、一度触れるだけでも学習効率は大きく変わってきますよ。
和製英語と英語の差を考えるクセをつける
先ほども触れた通り、和製英語は日本語の一形態であるため、そもそも英語とは別物と捉えた方が無難。
和製英語を一度見たら、それの対になる英語は何か、常に考えるクセをつけましょう。
例としてベテランを挙げてみましょう。
普段そこまで使う機会はないので一覧表には載せませんでしたが、日本語でベテランとは熟練者を指します。
ところがこれ、英語では退役軍人を意味する言葉になります。
ベテランをそのまま英語読みしたら大変なことになるので、対になる英語「expert」「professional」は調べた上で押さえておく、という事を繰り返すと、自然と語彙も増えて困ることも減ってくるはずです。
まとめ
今回はセレブに代表される和製英語とその対になる英語、および和製英語そのものの成り立ちから注意点まで見てきました。
和製英語と対になる英語を覚えるクセをつけることができれば、英会話で困る頻度も減ってくるし、何より会話が楽しくなってくるでしょう。
ぜひ、学習に取り入れてみてください。