英検とTOEICの違いは?どっちを受けるべきか目的別に徹底比較

英語資格として知名度が高い「英検」と「TOEIC」ですが、「どちらを受ければいいの?」「英検2級はTOEIC何点くらい?」「就職ではどちらが有利?」と迷う人も多いでしょう。
英検とTOEICは、どちらも英語力を測る試験ですが、試験形式や評価方法、活用される場面が異なります。そのため、どちらが優れているかではなく、自分の目的に合った試験を選ぶことが大切です。
この記事では、英検とTOEICの違いを試験内容・難易度・活用目的などから比較します。高校生・大学生・社会人など、立場別にどちらがおすすめなのかも紹介するので、受験する資格を決める際の参考にしてください。
英検とTOEICの違いを一覧で比較
まずは、英検とTOEIC L&Rの主な違いを確認しましょう。
| 比較項目 | 英検 | TOEIC L&R |
|---|---|---|
| 評価方法 | 級+CSEスコア | 10〜990点 |
| レベル | 1級〜5級の8段階 | 全受験者が同じ形式 |
| 合否 | あり | なし |
| リーディング | あり | あり |
| リスニング | あり | あり |
| ライティング | 3級以上であり | なし |
| スピーキング | 3級以上で二次試験 | L&Rではなし |
| 主な活用場面 | 入試・学習目標など | 就職・転職・英語力測定など |
英検は自分のレベルに合った級を選び、合格を目指す試験です。
一方、TOEIC L&Rでは基本的に全受験者が同じ形式の試験を受け、結果が10〜990点のスコアで示されます。
結論|英検とTOEICはどっちを受けるべき?
英検とTOEICのどちらを受けるべきかは、資格を取得する目的によって変わります。
入試や級の取得を目標にするなら英検、就職や転職などで現在の英語力をスコアとして示したいならTOEIC L&Rが一つの選択肢になります。
英検がおすすめの人
英検は、次のような人に向いています。
- 小学生・中学生・高校生
- 高校・大学入試で活用したい
- 級を目標にして段階的に勉強したい
- ライティングやスピーキングも伸ばしたい
- 英語4技能をバランスよく学びたい
例えば、3級に合格したら準2級、次は準2級プラスというように、レベルアップしながら目標を立てられるのが特徴です。
TOEICがおすすめの人
TOEIC L&Rは、次のような人に向いています。
- 大学生・社会人
- 就職や転職に活用したい
- 社内評価やキャリアアップに使いたい
- 英語力を細かなスコアで確認したい
- リスニング・リーディングを重点的に測りたい
600点から700点、700点から800点というように、スコアの変化で成長を確認しやすいことも特徴です。
迷ったら「何のために受けるのか」から考える
資格選びで迷ったら、最初に目的を明確にしましょう。
大学入試で使いたい
↓
志望大学が採用している資格を確認
就職活動で使いたい
↓
企業が求めている資格やスコアを確認
4技能を伸ばしたい
↓
英検を検討
現在の英語力を数値で確認したい
↓
TOEIC L&Rを検討
この順番で考えると、自分に合った試験を選びやすくなります。
英検とは?
英検の正式名称は「実用英語技能検定」です。現在は、次の8つの級があります。
- 5級
- 4級
- 3級
- 準2級
- 準2級プラス
- 2級
- 準1級
- 1級
準2級プラスが加わったことで、準2級と2級の間を段階的に学びやすくなりました。
英検は級ごとに難易度が違う
英検では、自分の英語力に合った級を選んで受験します。
5級は中学初級程度、4級は中学中級程度、3級は中学卒業程度が目安です。
さらに、準2級・準2級プラス・2級・準1級・1級へ進むにつれて、語彙・長文・英作文・スピーキングなどの難易度も上がっていきます。
初心者から上級者まで、それぞれのレベルに合わせて挑戦できることが大きな特徴です。
英検は4技能を意識して学べる
英検では、リーディング・リスニングだけでなく、上位級になるとライティングやスピーキングも必要になります。
3級以上では、一次試験でリーディング・ライティング・リスニング、二次試験でスピーキングが評価されます。
4級・5級にもスピーキングテストがありますが、級の合否とは別に受験する仕組みです。読む・聞くだけでなく、書く・話す力も含めて学習したい人に向いています。
TOEICとは?
TOEICには複数の試験がありますが、日本で単に「TOEIC」と言う場合はTOEIC Listening & Reading Testを指すことが多いです。この記事でも、基本的にTOEIC L&Rと英検を比較します。
TOEIC L&Rは、
- リスニング:約45分・100問
- リーディング:75分・100問
の合計200問で構成されています。試験時間は約2時間です。
TOEICは合否ではなくスコアで評価される
TOEIC L&Rには、英検のような「合格」「不合格」はありません。Listeningは5〜495点、Readingも5〜495点で、合計10〜990点のスコアが表示されます。
そのため、
550点
650点
730点
800点
900点
というように、自分の英語力を細かく確認できます。
TOEIC L&Rではスピーキング・ライティングを直接測らない
TOEIC L&Rで測定するのは、リスニングとリーディングです。
そのため、TOEIC L&Rで900点を取ったからといって、スピーキング力やライティング力まで同じレベルであるとは限りません。
話す・書く力を測りたい場合は、別のスピーキング・ライティング試験を検討する必要があります。
英検とTOEICの最大の違いは評価方法
英検とTOEICの大きな違いは、英語力の評価方法です。
英検は、
自分のレベルに合う級を選ぶ
↓
試験を受ける
↓
合格を目指す
という形式です。一方、TOEICは、
同じ形式の試験を受ける
↓
スコアが出る
↓
次の目標点を決める
という流れになります。
英検は目標を設定しやすい
英検では、「次は2級に合格する」という明確なゴールを決めやすいです。級が上がるごとに必要な英語力も高くなるため、長期的な学習計画を立てやすいでしょう。
TOEICは成長を数字で確認しやすい
TOEICは、600点から650点、700点から750点というように細かな変化を確認できます。
英語力の現在地を数値として把握したい人には分かりやすい試験です。どちらが優れているというより、「級で評価するか」「スコアで評価するか」という違いがあります。
英検とTOEICの試験内容の違い
英検とTOEIC L&Rでは、測定する技能にも違いがあります。
| 技能 | 英検 | TOEIC L&R |
|---|---|---|
| リーディング | あり | あり |
| リスニング | あり | あり |
| ライティング | 3級以上であり | なし |
| スピーキング | 3級以上で二次試験 | なし |
英検3級以上では、英作文や面接も対策しなければなりません。一方、TOEIC L&Rはリスニングとリーディングの2技能に集中できます。
そのため、試験対策の内容も異なります。
英検とTOEICはどっちが難しい?
「英検とTOEICはどちらが難しい?」と気になる人も多いですが、単純に比較することはできません。
英検は級によって難易度が異なるのに対し、TOEIC L&Rは全受験者が共通形式の試験を受けるからです。
例えば、英検4級とTOEIC900点レベルを比べても意味がありません。反対に、英検準1級とTOEIC500点を比べても試験で求められる力が大きく異なります。
さらに、英検3級以上ではライティングやスピーキングがあるため、リスニングとリーディングだけでは比較しきれません。
「どちらが難しいか」ではなく、「自分がどの技能を得意・苦手としているか」で感じる難易度も変わります。
英検とTOEICのレベル・スコアは換算できる?
「英検2級はTOEIC何点?」「TOEIC800点は英検何級?」と検索する人も多いでしょう。ただし、英検とTOEICを単純に換算することはできません。
単純換算できない理由
英検とTOEIC L&Rでは、
- 測定する技能
- 試験形式
- 評価方法
- 語彙の特徴
- 試験の目的
が異なります。
英検3級以上では書く・話す力も評価されますが、TOEIC L&Rでは直接測定されません。そのため、「英検2級なら必ずTOEIC700点」というような換算はできません。
共通の指標としてCEFRなどが参考にされることはありますが、あくまで英語力の目安として見る必要があります。
英検のメリット5つ
英検には、級別の試験ならではのメリットがあります。
1. 自分のレベルに合わせて受験できる
初心者なら5級・4級から始め、力がついたら上位級へ進めます。無理なく段階的に学習しやすいことが特徴です。
2. 合格という明確な目標を作れる
「次は3級」「高校卒業までに2級」など、具体的な目標を設定できます。目標が明確になると、学習計画も立てやすくなります。
3. 4技能を意識して勉強できる
3級以上では読む・聞く・書く・話す力を総合的に学習します。英語を実際に使う力まで伸ばしたい人に向いています。
4. 入試などで活用できる場合がある
高校や大学によっては、英検の級やCSEスコアを出願条件、加点、得点換算などに活用しています。ただし、利用方法は学校ごとに異なるため、最新の募集要項を必ず確認しましょう。
5. 学習の成長が段階的に分かる
5級から4級、3級、準2級と進めば、自分がどのレベルまで成長したか実感しやすくなります。特に小学生・中学生・高校生にとって、学習目標として使いやすい資格です。
TOEICのメリット5つ
TOEIC L&Rには、スコア型試験ならではのメリットがあります。
1. 英語力を細かく数値化できる
10〜990点のスコアで結果が表示されるため、現在地を把握しやすいです。
2. 就職やキャリアで活用しやすい
企業によっては、採用や社内評価、海外赴任などでTOEICスコアを参考にすることがあります。大学生・社会人にとって使いやすい英語資格の一つです。
3. 目標スコアを設定しやすい
「まず600点、次に700点」というように、細かく目標を設定できます。
4. リスニングとリーディングを集中して測れる
話す・書く試験がないため、まず受信型の英語力を重点的に確認したい人に向いています。
5. 繰り返し受験して成長を確認しやすい
定期的に受験し、前回のスコアと比較できます。勉強方法を変えた結果が数字に表れるため、学習改善にも利用できます。
英検のデメリット・注意点
英検では、自分で受験する級を選ぶ必要があります。難しすぎる級を選ぶと勉強の負担が大きくなり、逆に簡単すぎれば現在の英語力を十分に確認できません。
また、3級以上では英作文や面接も必要です。
リーディング・リスニングだけが得意でも、それだけで合格できるとは限りません。資格を学校や企業で利用したい場合は、提出先がどの級やスコアを求めているかも確認しましょう。
TOEICのデメリット・注意点
TOEIC L&Rだけでは、4技能すべてを直接評価できません。
高得点を取っても、それだけで「英語を流暢に話せる」と証明できるわけではない点に注意が必要です。また、英検のような合格という明確なゴールもありません。
「600点を目指す」「800点を取る」など、自分で目標スコアを設定する必要があります。
目標が曖昧なまま受験を繰り返すと、点数だけを追う勉強になりやすいでしょう。
高校受験なら英検とTOEICどっち?
高校受験で利用する場合は、志望校の入試制度を確認することが最優先です。
学校によっては、英検の級やCSEスコアを加点、得点換算、出願資格などに利用しています。
一方、すべての高校で英検が有利になるわけではありません。
受験年度によって制度が変わる可能性もあるため、「英検○級を持っていれば必ず有利」と考えず、最新の募集要項を確認してください。
大学受験なら英検とTOEICどっち?
大学入試でも、英検やTOEICなどの外部英語試験を活用する大学があります。
ただし、対象となる試験や必要な級・スコアは大学や学部によって異なります。
そのため、
英検とTOEICどっちが有利?
↓
志望大学が採用している試験は?
↓
必要な級・スコアは?
という順番で調べましょう。
高校生の場合は、まず志望校を決め、その大学で使える資格から逆算して受験するのがおすすめです。
就職・転職なら英検とTOEICどっち?
就職や転職では、TOEIC L&Rが英語力を示す一つの指標として利用されることがあります。
特に大学生や社会人の場合は、スコア形式で英語力を示せるTOEICと相性がよいでしょう。
一方、英検準1級や1級などの上位級も、高い英語力を身につけていることを示す材料になります。
ただし、企業ごとに評価方法は異なります。
「就活ならTOEICしか意味がない」「英検は社会人には不要」と決めつけず、応募先がどの資格を評価しているか確認することが大切です。
高校生・大学生・社会人はどちらがおすすめ?
立場別の一般的な選び方をまとめると、次のようになります。
| 受験者 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 小学生 | 英検 | 段階的に英語を学びやすい |
| 中学生 | 英検 | 学校英語と結びつけやすい |
| 高校生 | 英検中心 | 入試で活用できる場合がある |
| 大学生 | 目的次第 | 就活ならTOEICも検討 |
| 社会人 | TOEIC中心 | キャリアで活用しやすい |
| 4技能を伸ばしたい人 | 英検 | 書く・話す対策も必要 |
| 現在地を数値化したい人 | TOEIC | スコアで確認できる |
ただし、この表はあくまで一般的な目安です。
最終的には、自分の目的と提出先の条件を優先しましょう。
英検とTOEICは両方受ける意味がある?
英検とTOEICは、どちらか一つに絞る必要はありません。
目的が異なるため、両方を学習することで英語力を幅広く伸ばすこともできます。
例えば、
英検
↓
単語・文法・4技能の基礎を身につける
TOEIC
↓
リスニング・リーディングを鍛えてスコアを伸ばす
という使い分けができます。
中学・高校では英検を目標にし、大学入学後にTOEICへ挑戦する方法もあります。
英検とTOEICの勉強を両立する3つの方法
英検とTOEICを同時に勉強する場合は、共通部分と個別対策を分けましょう。
1. 単語・文法を共通の基礎として学ぶ
基本的な文法や日常的な語彙は、どちらの試験にも役立ちます。まずは英語の土台を作ることが大切です。
2. リスニングを共通対策にする
英検もTOEICもリスニングがあります。毎日英語を聞く習慣を作れば、両方の試験対策につながります。
3. 試験専用対策は分ける
英検なら英作文・面接、TOEICならPart別対策・時間配分など、それぞれ専用の勉強が必要です。すべてを同じ方法で勉強しようとせず、共通学習と試験対策を分けると効率が上がります。
英検とTOEICに関するよくある質問
英検とTOEICはどっちが難しい?
試験方式が異なるため、単純にどちらが難しいとは言えません。英検は受験級によって難易度が変わり、TOEICはスコアによって英語力が示されます。
英検2級はTOEIC何点くらい?
英検2級とTOEICを単純に換算することはできません。測定技能や試験形式が異なるため、「2級なら必ずTOEIC○点」とは言えません。
英検準1級はTOEIC何点くらい?
英検準1級もTOEICの特定スコアと一対一で対応しているわけではありません。共通指標としてCEFRなどを参考にできますが、あくまで目安です。
TOEIC600点は英検何級?
TOEIC600点を英検の特定級へそのまま換算することはできません。TOEIC L&Rでは測定しないライティングやスピーキング力によっても英検の結果は変わります。
TOEIC800点は英検何級?
TOEIC800点だから英検○級に必ず合格できる、とは言えません。英検では受験級に応じた語彙や英作文、スピーキング対策も必要です。
英検とTOEICは換算できる?
完全な換算はできません。測定技能や評価方法が異なるため、CEFRなどの共通指標を参考程度に利用しましょう。
就職では英検とTOEICどちらが有利?
企業によって異なりますが、TOEICスコアを参考にする企業もあります。一方、英検の上位級も英語力を示す材料になるため、応募先の条件を確認することが大切です。
大学受験では英検とTOEICどちらがおすすめ?
志望大学が採用している試験を選びましょう。大学や学部によって利用できる資格や必要なスコアが異なります。
社会人が英検を受けても意味はある?
意味はあります。4技能を学び直したい人や、準1級・1級など明確な目標を作りたい社会人にも英検は活用できます。
TOEIC高得点なら英語を話せる?
TOEIC L&Rの高得点だけで、スピーキング力まで判断することはできません。話す力を伸ばしたい場合は、実際に英語を使う練習も必要です。
英検とTOEICを両方取る意味はある?
あります。英検で4技能を学び、TOEICでリスニング・リーディングの現在地をスコア化するなど、目的を分けて活用できます。
英検とTOEICはどちらから勉強すべき?
学生で基礎から段階的に学びたいなら英検、大学生・社会人で就職やキャリアを意識するならTOEICから始める方法があります。ただし、最終的には利用目的から決めましょう。
まとめ
英検とTOEICは、どちらも英語力を測る代表的な試験ですが、評価方法や試験内容が異なります。
資格選びで迷ったら、
入試・級取得・4技能を学びたい
↓
英検
就職・転職・現在の英語力を数値化したい
↓
TOEIC
という基準から考えると分かりやすいでしょう。
大切なのは「英検とTOEICのどちらが上か」を考えることではありません。英語を何のために学ぶのかを明確にし、その目的に合う資格を選ぶことです。















