「セレモニー」は英語で「Ceremony」でOK!? 様々な状況別シチュエーションについて解説します!
セレモニーと聞くと、皆さんは何を想像しますか?
「オープニングセレモニー」でしょうか?
「結婚式」や「葬式」をはじめとした「冠婚葬祭」でしょうか?
これの英訳は「Ceremony」やその派生語を使うのは、もちろん正解なのですが、それだけでは表しきれない、たくさんの式典や集まりがあります。
今回は日本語での「セレモニー」に当てることができる英語表現について解説していきます。
セレモニーへの参加は必ずどこかであるもの、話題に出すときに澱みなく言いたいところですので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
そもそも、セレモニーとは何か
日本語でセレモニーというと、冠婚葬祭からカジュアルな催し物に至るまでかなり幅広い分野をカバーしています。
例えば冒頭の「オープニングセレモニー」や「新商品発売イベント」のようなちょっとしたものであっても使えてしまうイメージです。
それに対して英語での「Ceremony」は、冠婚葬祭や式典、公式行事のようなより畏まったニュアンスがあるため、日本語のような気軽なイメージはありません。
新商品発売イベントのようなものは後にも書きますが適切なニュアンスの語句を選ぶことが大切です。
「セレモニー」の英語は「Ceremony」だけ?
英語での「Ceremony」は、上でも説明した通り、日本語にするとより堅いイメージがあります。
一言でいう「儀礼的な式」に近いと思います。
では、あくまで日本語の「セレモニー」に当てはめて考えて、この日本語に合う英語を選ぶとすれば何でしょうか。
以下にまとめてみました。
Event
上でも少し書きましたが、ちょっとしたイベントやオープニングセレモニーであれば「Event」を当てはめるのが良いです。
英語圏からするとそこまで大袈裟にも聞こえず、正確なニュアンスが伝わると思います。
例文:
Launching Event
(新商品発売イベント)
Opening Event
(オープニングセレモニー)
また、余談ですが日本語のオープニングセレモニーと同じニュアンスで「Opening Event」に代えて「Grand Opening」と言うことも可能です。
Ceremony
先ほど、オープニングセレモニーには「Opening Event」や「Grand Opening」がふさわしいと書きましたが、例えばこれがオリンピックや世界陸上の開会式となる場合は、そのまま「Opening Ceremony」を使うことができます。
格式があったり、より公的な意味合いが出る場合は、こちらを選択しましょう。
冠婚葬祭も、「Ceremony」をメインで使えば大きく意味を外すことはありません。
Did you guys watch the opening ceremony of the Olympics?
It was so cool!
(オリンピックの開会式見た?超良かったよ!)
この他、「Ceremony」を使った表現は多数あるため、以下にまとめてみました。
ビジネスの場で使う表現としては「表彰式」にあたる「Award Ceremony」や、「記念式典等」にあたる「Commemoration Ceremony」が多いでしょうか。
建設関係の方は、「落成式」にあたる「Dedication Ceremony」を覚えておくといいかもしれません。
冠婚葬祭関係は「◯◯ Ceremony」と言う形で作れるので、覚えておくと会話の際楽になるでしょう。
英語表現 |
日本語の意味 |
ニュアンス・使われ方 |
Graduation Ceremony |
卒業式 |
フォーマル。 米国では「Commencement」 もよく使う。 |
Award Ceremony |
表彰式 |
会社・学校どちらでも使える。 成果を称える場。 |
Dedication Ceremony |
落成式・献堂式 |
新しい建物・施設・モニュメントのお披露目の時に使える。 |
Closing Ceremony |
閉会式 |
イベントや大会の締めくくり。 公式だが華やかさもある。 |
Wedding Ceremony |
結婚式 |
宗教・伝統に基づいたフォーマルな式。 |
Funeral Ceremony |
葬儀 |
厳粛な式。 宗教色がある場合は「Funeral Service」が多い。 |
Memorial Ceremony |
追悼式典 |
公共的な追悼の場。 宗教色は薄い。 |
Memorial Service |
追悼礼拝・法要 |
宗教的(特にキリスト教)なニュアンス。 |
Commemoration Ceremony |
記念式典・追悼式典 |
歴史的出来事や犠牲者を記念・追悼。 |
Swearing-in Ceremony |
就任式・宣誓式 |
大統領・議員などが就任時に行う厳粛な式典。 |
Rite
より宗教色の強い儀式や慣習に対しては、「Ceremony」よりも「Rite」を使います。
冠婚葬祭についても、文脈次第では「Rite」を使う場合もあります。
特に、人生で一度きりのようなものに対して使われます。
また、一般的なシチュエーションで使える表現として、「rites of passage(通過儀礼)」もあります。
例文:
Since our family belongs to one of the Buddhist sects, funeral rites were conducted according to its rule.
(私たち家族は仏教のある宗派に属しているので、葬儀はその宗派のルールに従って執り行われた。)
Many cultures have many kinds of rites of passage, such as weddings, graduations, and coming of age ceremonies.
(多くの文化には多数の通過儀礼があります。例えば、結婚式、卒業式、成人式などです。)
Ritual
こちらも「Ceremony」よりも宗教色の強い儀式などに使われます。
こちらは「Rite」と比較すると、毎年の恒例行事のような、繰り返し行われる儀式や文化的儀礼等に使うことができます。
また、変わった使い方で、日本語で言う「モーニングルーティン」のようなものにも、「ritual」を使って表現できるケースがあります。
例文:
What do you think about Japan’s traditional rituals? It’s hard to judge them black and white, but some of them seem irrational to me.
(日本の伝統儀式についてどう思いますか?白黒つけて論じるのは難しいですが、いくつかは非合理的に見えます。)
One cup of coffee with bread is part of my morning ritual. Without coffee, I cannot survive!
(パンとコーヒーは私のモーニングルーティンです。コーヒー無しじゃ生きられません!)
Observance
記念日やしきたりを表す場合はこちらを使うことが多いです。
例えば戦没者慰霊式典は「Memorial Day Observance」と訳されます。
Celebration
誕生日をはじめとしたお祝いの集まりは、こちらが用いられます。
日本語で「記念セレモニー」のようなニュアンスで語られる場合は「Celebration」を使うとニュアンスが正確に伝わります。
Occasion
「めでたい日」のようなニュアンスで使われます。
めでたい日そのものは「Celebration」や「Wedding Ceremony」のように使えますが、その中のスピーチで使うイメージです。
I am so thankful for the opportunity to talk about Tom on this special occasion.
(トムについて、この特別な機会にてお話しできることをとてもありがたく思います。)
まとめ
今回は、日本語の「セレモニー」とは何か、英語での表現は何があるかについて解説してきました。
日本語で一言で言い表せてしまう「セレモニー」も、英語にするとバリエーションが豊かになりますね。
使い分けて、ぜひ英語表現に深みを持たせてみてくださいね。