「今後ともよろしくお願いします」は英語でなんて言う?ビジネスで使える表現を解説
ビジネスで使うことの多い「今後ともよろしくお願いします」は、英語では表現しにくい日本語の一つです。
英語での決まった表現はないため、どう言ったらよいか悩む方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、「今後ともよろしくお願いします」を英語でどう表現するのかをテーマに、次のシチュエーション別の英語表現をご紹介します。
- ビジネスメールの文末に締めの挨拶言葉として使いたい場合
- 依頼メールでこれからやりとりを続ける場合
- 初めて仕事する相手との自己紹介で使いたい場合
各場面で使える実用的なフレーズや例文にふれて、ビジネス英語で使う表現の幅を増やしましょう。
メール文末で「今後ともよろしくお願いします」の英語表現2選
ビジネスメールでは、文末の締めの言葉として「今後ともよろしくお願いします」が非常によく使われます。
すでに良好な関係を築いていて、その関係を継続したい気持ちを表す時の英語のフレーズを見ていきましょう。
「continued」を使ったフレーズを2つご紹介します。
I look forward to our continued partnership.(今後も協力関係を続けられることを楽しみにしています。)
「I look forward to our continued partnership.」は、今後も協力関係が続くことを期待している気持ちを言い表した英語表現です。
進行形の「I’m looking forward to」で始めると、カジュアル寄りになるので、相手との関係性によって使い分けましょう。
また、主語を省略した「Look forward to ~.」や「Looking forward to ~.」も日常英会話では使われますが、フォーマルなビジネスメールでは省略しないほうが無難です。
It has been such a pleasure partnering with you. I look forward to our continued partnership.
(あなたとパートナーシップを結べてとても光栄です。今後ともよろしくお願いします。)
「partnership」は、対等な立場の協力関係について使われる表現です。
顧客や、取引先、上司など支援してもらっている相手に対しては、感謝の念を込めて「support」を使った次項の表現を使ってみましょう。
Thank you for your continued support.(引き続きのご支援に感謝します。)
「Thank you for your continued support.」は、「Thank you~」が冒頭に来ていることから想像できるとおり感謝に焦点を当てた表現です。
日本語の「今後ともよろしくお願いします」のように、現在の関係性に感謝しつつも今後の関係継続を期待する気持ちを表しています。
「Thank you〜」ではなく、「We appreciate〜」で始めることもあります。
後者のほうが若干フォーマルで丁寧な響きを感じさせますが、どちらもほぼ同じ意味で使われます。
例文:
We deeply appreciate your trust in us. Thank you for your continued support.
(弊社に深い信頼を置いてくださり感謝申し上げます。今後ともよろしくお願いします。)
We sincerely appreciate your continued support of our products.
(弊社製品をご愛顧賜りますよう今後ともよろしくお願いします。)
【注意点】混同しやすいcontinued supportとcontinuous supportの違い
動詞「continue」から派生した形容詞は、いくつかあるため注意が必要です。
「continued support」は、「引き続きのご支援」という意味で、ビジネスで使われる定番表現です。
しかし、この表現の言い間違いとして似た形容詞を使った「continuous support」があります。
「continuous」は、「連続的な」という意味で一度も途切れずに続いていることを表します。
「continuous support」を極端に表すと、24時間途切れることのないサポートサービスのようなイメージです。
「今後ともよろしくお願いします」のニュアンスを表す際に使われるのは、「continued support」のほうなので、混同しないように気をつけましょう。
依頼メールで「今後ともよろしくお願いします」の英語表現2選
相手に依頼メールを送る際、相手からのアクションを期待してメールの文末に「今後ともよろしくお願いします」が使われることもあります。
「引き続きよろしくお願いします」に似たニュアンスとして、用件がまだ終わっておらず、これからやりとりを続けたい場合に使える英語表現を2つご紹介します。
Thank you for your consideration.(ご検討よろしくお願いします。)
依頼メールの締めの言葉としてよく使われるフレーズが、「Thank you in advance.」です。
しかし、この表現には注意が必要です。
なぜなら、依頼を引き受けてもらえるか定かではないのに「前もってありがとう」と言ってしまうと、相手が仕事を引き受けることを前提としているようにも聞こえてしまうからです。
言い換え表現はたくさんありますが、ここでは「Thank you for your consideration.」をご紹介します。
検討してくれていることに感謝を示した表現なので、相手に仕事を選ぶ選択肢があり、強制的な印象は与えません。
We would greatly appreciate it if you could review the document and share your feedback by tomorrow. Thank you for your time and consideration.
(明日までにこの文書をご確認いただき、ご意見をいただければ幸いです。ご検討よろしくお願いします。)
Your help would be greatly appreciated.(ご協力いただけますと幸いです。)
「Your help would be greatly appreciated.」も丁寧に依頼したい時の締めの言葉に適切な表現です。
強制的な意味合いはなく、「引き受けてくだされば幸いです」と控えめでやわらかい言い回しです。
Could you confirm if you are available for this project? Your help would be greatly appreciated.
(このプロジェクトのご都合がつくか確認していただけますか?ご協力いただけますと幸いです。)
自己紹介で「今後ともよろしくお願いします」の英語表現2選
「今後ともよろしくお願いします」は、今まで同様に良好な関係を築きたいという意思の表れですが、初対面の相手に対しても使われることがあります。
特にビジネスシーンでは、自己紹介が終わった後に最後の挨拶として使われることが多いでしょう。
初対面の人と会った時の別れ際に「今後ともよろしくお願いします」に似た意味合いで使われる表現を2つご紹介します。
It was nice meeting you.(お会いできてよかったです。)
「It was nice meeting you.」は、初対面の人とある程度の会話をした後、別れ際に使われるフレーズです。
「お会いできてよかったです」という意味ですが、好意的な印象を最後に残すという点では「今後ともよろしくお願いします」と共通しています。
例文:
It was nice meeting you. I’ll follow up with you tomorrow.
(お会いできてよかったです。明日改めてご連絡いたします。)
Nice meeting you, and I hope to see you soon.
(お会いできてよかったです。近いうちにまたお会いできるといいですね。)
よりフォーマルな表現には、「It was a pleasure meeting you.」があります。
I look forward to working with you.(一緒にお仕事できることを楽しみにしています。)
これから一緒に仕事することへの期待を表現するのに適したフレーズが、「I look forward to working with you.」です。
これからの関係構築に熱意が感じられるこの表現は、社内・社外問わず使えます。
また、対面に限らずメールで初めて一緒に仕事をする相手にも使える便利な表現です。
Thank you for your time today. I look forward to working with you soon.
(本日はお時間ありがとうございました。近いうちに仕事ができることを楽しみにしています。)
2回目以降の挨拶で「またお願いします」というニュアンスを込めたい場合は、「again」を使って次の例文のように言うことができます。
It was a pleasure collaborating with you. I look forward to working with you again one day.
(あなたと一緒に働けて光栄でした。またいつかお仕事ができるのを楽しみにしております。)
まとめ
「今後ともよろしくお願いします」は日本語ならではの表現です。
この言葉には感謝や期待など複数の意味が含まれているため、英語で表現する際はどんなシーンや意図で使うかによって自然な表現を使い分ける必要があります。
この記事で紹介したシチュエーション別の英語表現を使って、対面でもビジネスメールでも相手との良好な関係づくりに役立てましょう。