「社長」は英語でなんて言う?「社長」だけじゃない!?役職の呼称全般についても解説!
「社長」と言えば、もちろん企業のトップを指す言葉になりますが、海外の企業には、その役割の多様化から色々な呼称の役職があります。
そこを間違えると、後々トラブルになるかも?
今回は、海外の方にも通じる、会社の様々な役職について解説します。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
もはや「社長」だけじゃない!?役職の多様化について
さて、用語の解説に入る前に、少し、役職の呼称の前提について解説します。
日本では会社のトップはシンプルに「社長」となりますが、アメリカやイギリスでは使われる呼称が文化背景等から変わってきます。
また、組織のサイズ感によっても、使われ方は異なってきます。
大企業なのか、家族経営か、など、考慮する要素は多いです。
別の記事でも何度か解説していますが、英語は背景や状況により、ひとつの日本語に対して複数の訳語があるケースが多く、このケースもそれに当たると考えておけばいいでしょう。
「社長」の英語表現
それでは、ここからは「社長」の英語表現について、細かくみていきましょう。
President
これはシンプルに肩書きとしての「社長」を指します。
社長以外にも、「大統領」の意味もあることは、最近のニュースを見ていれば思い当たるかもしれませんね。
Our president decided to expand the business to the USA.
(我々の社長はアメリカへ進出することを決断した。)
Managing Director
こちらも意味合いとしては「社長」になりますが、これは主にイギリス英語で使われる表現になります。
ニュアンスを含め、「President」とは大きく違わないので、お話をする相手の出身国やイントネーションから使い分けられると面白いかもしれません。
Tom has been appointed as the Managing Director of our new company.
(トムは私たちの新会社の社長に任命された。)
CEO (Chief Executive Officer)
こちらは直訳すると「最高経営責任者」となります。
ニュアンスとしては、日本語で言う「代表取締役社長」に近くなります。
主に大企業の社長に使われることの多い呼称で、先ほどの「President」と合わせて「President & CEO」とする会社も多いです。
The new CEO of the company was recruited from one of Japan’s top banks.
(その会社の新社長は日本のメガバンクから招聘された。)
Owner
これはシンプルに「オーナー」とする事で、その会社の社長であることを伝える表現です。
主に家族経営の会社に使われることが多く、呼称だけである程度企業規模がわかってくるのも英語の面白いところではないでしょうか。
余談ですが、家族経営の会社そのものを「Family owned company」といいます。
The owner of the construction company is always out of office on Monday.
(その建設会社の社長は月曜はいつも不在にしている。)
Founder
こちらは「創業者」という意味になり、特にスタートアップにおいては、そのまま転じて「社長」と言う意味になります。
海外では日本よりも起業のハードルは低いため、案外この「Founder」に会う機会は多かったりします。
The founder of the company just graduated college this July.
(その会社の創業者は6月に大学を卒業したばかりだ。)
「社長」以外の役職の呼称
さて、ここからは社長以外にもある、様々な役職の英語での呼称を見てみましょう。
CFO (Chief Financial Officer)
「最高財務責任者」のことで、お金の管理全般を見ている役職です。
お金の流れ、投資、予算、会計全般を統括しています。
CTO (Chief Technology Officer)
「最高技術責任者」のことで、会社の技術戦略やシステム、製品開発全般を統括する立場の方です。
COO (Chief Operating Officer)
「最高執行責任者」のことで、日本ではあまりイメージがつかないかもしれません。
CEOの下に位置することが多く、CEOが決定した経営方針を具体的に実行することが職務の役職です。
CHRO (Chief Human Resources Officer)
「最高人事責任者」のことで、採用や評価、人材育成について責任を持つ役職になります。
CMO (Chief Marketing Officer)
「最高マーケティング責任者」のことで、広告やブランド戦略、マーケティング戦略について責任を持つ役職です。
CLO (Chief Legal Officer)
「最高法務責任者」のことで、法律やコンプライアンスの面で会社を守ることが主な役割になります。
CSO (Chief Strategy Officer)
「最高戦略責任者」のことで、中長期の経営戦略を立てたり、M&A案件について検討することが主な役割になります。
CAO (Chief Administrative Officer)
「最高管理責任者」のことで、総務や事務など、会社の管理部門全般について責任を持つ役職です。
会社における「社長」含む略称について
ここまで見てみてお気づきかもしれませんが、会社の上位役職者は、基本的には「C ◯◯ O (Chief ◯◯ Officer)」として呼び名を作ることができます。
これらをまとめて「C-Suite」とも呼びます。
スタートアップはその規模の小ささから、「CEO」「COO」「CFO」だけと言うパターンも多いです。
企業規模が大きくなるにつれて、役職も細分化されていくため、役職者は増える傾向にあると言われています。
C-Suite以外の英語での肩書き
さて、ここでは、先ほどまで見てきた「C-Suite」以外の会社での役職者の呼称を見ていきます。
会社によってはこちらを使用する頻度の方が多いかもしれません。
Vice President
いわゆる「副社長」に近い表現です。
特に米国でありがちですが、肩書きを作るために「Vice President」がたくさんいる会社はまだまだあります。
ここにさらに「Assistant」を付けて「Assistant Vice President」の役職を設ける場合もあります。
General Manager
こちらは「統括責任者」「事業部長」のような呼称が日本語と近いです。
Director
「取締役」「部門長」のような呼称が日本語に近いです。
研究開発部門がある会社では「所長」として訳される場合もあります。
Manager
「課長」「マネージャー」といった呼称が近いです。いわゆる中間管理職をイメージすると近いと思います。
肩書きを作るために、「Manager」と呼称しながら、実際には一般社員であるケースも、海外では散見されます。
Team Leader
「チームリーダー」「係長」あたりが近いです。
会社によっては「Assistant Manager」のような呼称を使うところもあります。
まとめ
今回は「社長」の英語での言い方から始まり、日本と海外の企業文化の差、その他の役職者の呼称について見てきました。
海外であっても役職ごとに役割があり、それを自他ともにはっきり認識しておくことが、海外相手に仕事をする上では重要かもしれません。
その入り口である呼称を押さえておくことが助けになるかもしれませんよ。