丁寧な依頼表現「していただけますか」を使いこなそう!場面に応じた英語フレーズをご紹介!
「英語は無機質な言語だから敬語や丁寧な表現がない…」
と思っている皆さんは注意が必要!
なぜなら、英語には相手の気持ちを尊重した柔らかい表現がたくさんあるからです。
丁寧な言葉を表したい場面は、きっと誰かにお願いしたいときや目上の方に許可を取りたいときのはず。
相手の想いを汲んだ表現を使うことができれば、円滑な人間関係を築いていくことができるでしょう!
そこで、この記事では「〜していただけますか」に焦点を当て、実践的に使える様々な英語フレーズをご紹介していきます。
それぞれのニュアンスの違いも覚えながら、ぜひスキルアップに繋げていただければ幸いです!
これから英語を学ぼうと思っている方も、お仕事で英語を使う予定がある方も重要な表現ばかりなので、ぜひ一読してみてください。
自分の気持ちを伝えたいときは「助動詞」を使おう!
中学英語で「助動詞+動詞の原形」というルールを覚えた方は多いはず。
では「助動詞とはそもそも何なのか?」と尋ねられたとき、ぜひ知っておいて欲しいことは「助動詞は自分の気持ちを表現するためのツール」だということ。
例えば下記の表現はいずれも話者の気持ちを表しています。
例文:
I must study English right now.
(私は今すぐ英語を勉強しなければならないと思っている。)
He may be kind.
(彼は親切な人物かもしれないと私は思っている。)
このように自分が思っていることや考えを表す際は、助動詞がよく登場します。
そのため「~していただけますか?」に含まれる、相手を敬うニュアンスを表現したいなら、助動詞との相性がバッチリなのです!
依頼表現の基本「Could you〜?」と「Would you〜?」
それでは具体的にどのような表現なのかチェックしていきましょう。
英語でどなたかに依頼する場合「Could you〜?」と「Would you〜?」の表現が良く登場します。
これらはどちらも「~していただけますか?」と丁寧な依頼表現として使うことができますが、両者には微妙なニュアンスの違いがあります。
1. Could you〜?
「could」は「可能」を意味する助動詞「can」の過去形。
そのため相手に対して「(能力・状況的に)そうすることができますでしょうか?」というニュアンスを持っています。
そのため人間関係によりますが、目上の方に使うと失礼にあたる可能性もあります。
同僚や仲の良い上司・常連のお客様であれば「Could you〜?」でも十分でしょう!
例文:
Could you please send me the document by email?
(その書類をメールで送っていただけますか?)
Could you inform me of your available time?
(あなたの都合の良い時間を教えていただけますか?)
Could you help me with this task?
(この作業を手伝っていただけますか?)
Could you tell me in advance?
(前もって教えていただけますか?)
よりフランクに言いたい場合は「Can you〜?」を使いましょう。
こちらは日本語で言う「〜してくれますか?」に該当する表現で、親しい間柄のなかで使うことができます。
Would you〜?
「would」は「意志」を表す助動詞「will」の過去形。
そのため「あなたにはそうする気持ち(意志)がございますか?」というニュアンスを持っています。
相手の意向・考えを尋ねるときにピッタリなので、目上の方にお願いするときに好ましいです。
また迷惑になりそうなことをお願いするときにも使われます。
例文:
Would you mind closing the window?
(窓を閉めていただけますか?)
※「would you mind 〜ing?」で「〜しても構いませんか?」の意味。
Would you like to join us for dinner?
(夕食にご一緒しませんか?)
Would you please give me more time?
(もう少し時間をいただけませんか?)
Would you check my report?
(レポートを確認していただけませんか?)
こちらをフランクに言いたい場合は「Will you〜?(~してくれますか?)」と言ってみましょう。
こちらも友達や同僚など仲の良い間柄で使えるフレーズです!
さらに思いやりのある依頼表現
実は上述の表現だと、相手を不快にさせてしまう場合もあるのです。
例えば「返金を求めるとき」や「商品の不備を伝えるとき」に以下のように言ってしまうとストレートすぎてムッとされてしまうかもしません。
例文:
Could you give me a refund?
(返金をしていただけますか?)
Could you exchange it for a new one?
(それを新しいものに交換していただけますか?)
なぜなら「you」が用いられているからです。
話の中心が相手になってしまうため、責任の所在を相手に押し付けているような印象を与えてしまうことも。
そのため「you」を用いない表現も覚えておきましょう。
例文:
Could/Can I get a refund?
(私は返金を受け取ることは可能でしょうか?)
※「Could I〜?(私が〜してもよろしいでしょうか)」
Would it be possible to exchange it for a new one?
(これを新しいものに交換していただくことは可能でしょうか?)
※「Would it be possible to〜?(〜することは可能でしょうか)」
いずれも「you」が登場しないので、押し付けがましいニュアンスを消すことができるのです。
そのほかの使える依頼表現
ほかにも便利な依頼表現をご紹介しておきます。
これらをパッと使うことができれば、あなたの信頼度もUPすること間違いありません!
1.Would you be so kind as to〜?「恐れ入りますが〜していただけますでしょうか?」
とても丁寧な表現なので、目上の方に業務外の依頼をする際に使うと好印象でしょう。
例文:
Would you be so kind as to send me the meeting schedule?
(恐れ入りますが、会議の予定表を送っていただけますでしょうか?)
Would you be so kind as to review this report?
(よろしければ…このレポートをレビューしていただけますか?)
2. I was wondering if you could〜.「~していただけますでしょうか?」
文の始めに「I was wondering if(〜ならと思っているのですが)」と添えることで、へりくだった丁寧なニュアンスを含ませることができます。
例文:
I was wondering if you could help me with this project.
(このプロジェクトを手伝っていただけますでしょうか?)
I was wondering if you could give me some advice on this matter.
(この件についてアドバイスをいただけないかと思っているのですが…。)
場面に応じた使い分け(まとめ)
誰かに依頼をするときは、場面や相手との関係性によって表現を使い分けることが大切です。
親しい間柄であれば「Can you〜?」や「Please〜.」で十分ですが、ビジネスシーンや目上の人に対してお願いをするときは、より丁寧な表現を使うように心がけましょう。
状況 |
適切な表現例 |
---|---|
親しい友人へ何か頼むとき |
Can you〜? / Will you〜? |
同僚へ何か頼むとき |
Could you〜? / Would you〜? |
上司へ何か頼むとき |
Would you〜? / Could I〜? / Would it be possible〜? / Would you be so kind as to〜? / I was wondering if you could〜. |
お客様へ何か頼むとき |
Could you〜? / Would you〜? |
おわりに
今回ご紹介した「していただけますか」に関する鉄板フレーズを、しっかりと覚えてアウトプットしていきましょう!
状況や相手に応じて適切な表現を使い分けることで、より良い人間関係を築くことができます。
ぜひ積極的に使ってみてください。
あなたが有意義な英語ライフを送れるよう、陰ながら応援しています。