「ps」の意味とは?英語のビジネスメールで失礼になる理由と正しい使い方

英語のメールや手紙の最後で見かける「ps」。
日本語では「追伸」と訳されることが多いため、「使っても問題なさそうな便利な言葉」という印象を持っている方も多いのではないでしょうか。
しかし実際には、英語の「ps」は使い方を間違えると失礼に見えることがあります。
特にビジネスメールでは「基本的に使わないほうがいい」と言われることも少なくありません。
この記事では
- 「ps」の意味と語源
- 英語メールでの正しい位置と書き方
- 「ps」の表記の違い|P.S. / PS / p.s. はどれが正しい?
- 日本語の「追伸」と英語の「ps」のニュアンスの違い
- ビジネスメールで失礼に見える理由
- 「ps」の代わりに使える表現
- カジュアルなメールで使っても問題ないケース
を英語初心者にも分かるように解説します。
読み終えるころには「ここで ps は使うべきか」を自分で判断できるようになるはずです。
「ps」の意味とは?|英語の追伸(postscript)の語源と役割
「ps」は、英語の「postscript」の略で、日本語では「追伸」と訳されます。
この言葉の由来は、ラテン語の「post scriptum」です。
- post:後に
- scriptum:書かれたもの
つまり「ps」とは「本文を書き終えたあとに、付け加えられた文章」のことです。
日本語の感覚だと「最後に強調する表現は大事」と思いがちですが、英語の「ps」はそのような目的で使うものではありません。
「ps」の使い方|英語メールでの正しい位置と書き方
間違いやすいのですが、「ps」は本文の一部ではありません。
必ず署名のあとに書きます。
正しい順番
- 結びの挨拶
- 名前
- ps
Best regards,
Taro Yamada
ps I hope everything goes well.
「ps」の表記の違い|P.S. / PS / p.s. はどれが正しい?
「ps」には、P.S. / PS / p.s. など、複数の表記があります。
「どれが正しいの?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、意味の違いはほとんどありません。
ただ、使われる場面や印象に少し差があります。
P.S.
最も一般的で、無難な表記です。手紙やメールで広く使われており、使うならこの形が安心です。
PS
ピリオドを省いた形で、ややカジュアルな印象になります。
p.s./ps
すべて小文字の表記で、かなりカジュアルな印象です。
はじめは、「P.S.」だけ覚えておけば十分です。
「ps」のニュアンスとは?|日本語の「追伸」と英語の「ps」の違い
「ps」は日本語では「追伸」と訳されますが、英語と日本語ではニュアンスが違います。
日本語の追伸は、最後に一言添えることで相手への配慮を伝える役割があります。
一方、英語の「ps」は「補足」や「付録」に近い表現です。
そのため日本語と同じ感覚で使うと、「なぜ本文に書かなかったのか」「あまり重要ではないのでは?」と違和感を持たれることがあります。
たとえば「ps: Thank you very much for your help.」という表現も、英語ではお礼を軽く扱っているように受け取られる場合があります。
「ps」は英語メールで使っていい?|結論:ビジネスでは基本使わない
英語のメール、特にビジネスメールでは「ps」は基本的に使いません。
英語圏では「あとから付け足すこと」よりも、伝えたい情報を最初から整理し、本文の中にまとめて書くことが重視される文化だからです。
メールは手紙と違い、何度でも書き直せることができ、書き忘れた内容があれば本文に戻って修正するのが前提とされています。
そのため「ps」を使うと、「最初の文章の準備が足りなかったのではないか」「情報整理が十分ではなかったのではないか」と受け取られることがあります。
また、1日に大量のメールを処理するビジネスパーソンにとって、メールの末尾まで細かく読む時間がないのも現実です。
そのような事情もあり、外資系企業のビジネスメールで「ps」を見かけることはほとんどありません。
こうした背景から英語メールでは「ps」を使うより、要点を本文に整理して書くほうが丁寧で信頼感のある文章になると考えられています。
「ps」が失礼と言われる理由|英語のビジネスメールでNGな背景
なぜ「ps」は英語のビジネスメールで「失礼」と感じられやすいのでしょうか。
主な理由は、重要度・構成・文化の3つの観点にあります。
まず一つ目は、重要な情報を軽く扱っているように見える点です。
「ps」に期限や金額などを書くと「それほど重要ではないのかな?」という印象を与えてしまうことがあります。
たとえば 「ps: The payment is due tomorrow.」のように支払い期限を「ps」だけで伝えると重要事項の扱いが軽く見え、「伝え方が雑」「判断が甘い」と受け取られる可能性があります。
二つ目は、構成力が低く見えることです。
英語のビジネスメールでは、情報を分かりやすく整理して書くこと自体が信頼感につながります。
そのため「ps」は、「本文で整理しきれなかった補足」「後から思いついて付け足した情報」という印象を与えやすく、準備不足だと感じられることがあります。
三つ目は、メール文化との不一致です。
「ps」はもともと、書き直しができない手書きの手紙文化から生まれた表現です。
しかし、修正が前提のメールでは「追伸で補足する必要はない」と考えられており、この違いが「ps」を不自然で失礼に見せる要因となっています。
「ps」の代わりに使える表現|英語ビジネスメールの言い換え例
英語のビジネスメールでは、補足したい内容がある場合の「ps」の代わりに使える定番表現がいくつか存在します。
ここでは4つ紹介します。
Additionally, …(加えて/さらに)
すでに伝えた内容に情報を一つ付け加えるときに使う表現です。
論理的につながる追加情報を示す語なので、ビジネスメールではややフォーマルな印象になります。
Additionally, the deadline has been extended until Friday.
(加えて、締切は金曜日まで延長されました。)
As a side note, …(補足ですが/余談ですが)
「本題ではないが、伝えておきたい補足」を示す表現です。
「ps」に近い役割を持ちながらも、本文の中で自然に使えるため、追伸の代替として非常に使いやすい表現です。
As a side note, the meeting room has been changed.
(補足ですが、会議室が変更になっています。)
Just to add, …(補足として少し付け加えると)
口語寄りでややカジュアルな表現です。
ただし、丁寧さが失われるわけではなく、社内メールや関係性ができている相手とのビジネスメールでは問題なく使えます。
硬すぎないトーンで補足したいときに便利です。
Just to add, the meeting will be held online.
(補足ですが、会議はオンラインで行われます。)
For your reference,(ご参考までに)
相手が「知っておくと役立つ情報」を伝えるときに使う表現です。
必ずしも今すぐ対応が必要な内容ではなく、参考情報や添付ファイルを示す場面でよく使われます。
「ps」の代わりとして、最も丁寧で安全な表現のひとつです。
For your reference, I have attached the updated schedule.
(ご参考までに、更新したスケジュールを添付しています。)
「ps」を使ってもいいケース|カジュアルな英語メールの場合
ここまで読むと、「ps は絶対に使ってはいけない」と感じるかもしれません。
しかし、カジュアルなメールや私的なやり取りでは、「ps」が自然に使われる場面もあります。
友人・家族・親しい同僚へのメール
形式ばらないやり取りであれば、「ps」を使っても問題ありません。
ps Let’s catch up sometime next week.
(追伸:来週どこかで近況報告しよう。)
内容が「軽い補足・雑談」の場合
「ps」が自然に使えるのは、内容が重要ではなく、あくまで軽い補足や雑談に限られる場合です。
本文に入れなくても意味が変わらない一言であれば、「ps」に書いても違和感はありません。
例文:
ps The weather has been really nice lately.
(追伸:最近とても天気がいいですね。)
ps Don’t worry, I promise not to steal your snacks this time.
(追伸:今回はあなたのお菓子を盗まないって約束しますよ。)
まとめ|「ps」の意味は「使えるか」ではなく「使うべきか」
「ps」は、英語の「postscript(追伸)」に由来する表現で、本文を書き終えたあとに軽い補足を付け加えるための言葉です。
本来は、書き忘れたことや本題から少し外れた一言を添えるためのものであり、重要な内容を強調するための表現ではありません。
特に英語のビジネスメールでは、情報を最初から整理して本文にまとめることが重視されるため、「ps」を使うと「準備不足」「構成が甘い」と受け取られることがあります。
その結果、期限や依頼などの重要事項を ps に書くと、失礼に見えてしまう可能性があるのです。
一方で、友人や家族との私的なメールや、軽い雑談といった内容であれば「ps」が自然に使える場面もあります。
大切なのは「書けるかどうか」ではなく、その内容が「ps」にふさわしいかどうかを判断することです。
「ps」の意味と英語メールの文化的な背景を理解しておけば、「この ps は失礼かな?」と迷うことはなくなります。
英語メールを書くときは、「ps が使えるか」ではなく「本当に ps を使うべきか」を意識しながら使い分けていきましょう!















