英語の箇条書き完全ガイド|ビジネスメールで使えるルール・記号

英語のビジネスメールやプレゼン資料、レポート作成では「箇条書き(bullet point)」が欠かせません。
日本語と同じように情報を整理できますが、英語ならではのルールやスタイルを意識することで、よりプロフェッショナルで読みやすい文章になります。
この記事では、英語で「箇条書き」をどう表現するか、記号や番号の使い方、書き出し方の例文、ビジネスメールでの活用のコツまでを分かりやすく整理しました。
最後まで読めば、英語のルールに沿った箇条書きを使いこなし、ビジネス文書を自信を持って書けるようになるはずです。
「箇条書き」は英語で何と言う?
「箇条書き」とは、複数の要点を記号や番号で整理し、一覧化する方法です。
長い文章をダラダラと書くのではなく、ポイントごとに区切ることで、読み手がすぐに内容を把握できます。
日本語でもビジネス文書やメール、議事録などで多用されますが、英語でも同じように重要な役割を果たします。
英語で「箇条書き」を表す表現にはいくつかの種類があります。
代表的なのは次のとおりです。
bullet point
最も一般的な表現で、大抵、黒丸(●)を付けたリストを指します。
メールやビジネス文書など、幅広い場面で活躍します。
Please see the bullet points below.
(以下の箇条書きをご覧ください。)
list / itemized list
「リスト」「項目化されたリスト」という意味で、よりフォーマルな文書に登場します。
仕様書・契約書・マニュアルなどに使われます。
The report includes an itemized list of expenses.
(報告書には経費の内訳が箇条書きで記載されています。)
英語の箇条書きに使う記号・番号の種類
日本語では「●」「○」「■」など多様なマークを用いますが、英語のビジネス文書ではシンプルで国際的に通じるスタイルが好まれます。
主に目にするのは以下の3種類です。
1. Bullet(黒丸、●)
最も標準的な形式で、ビジネス・学術・日常すべての場面で広く使われます。
独立した要素を並べて書くことで、視認性にも優れています。
- Project overview
- Key milestones
- Next steps
シンプルで見やすく、汎用性が高いのが特徴です。
国際的なやり取りで迷ったらこれを選ぶのが安全です。
2. Numbering(番号付きリスト、1. 2. 3 …)
手順や優先順位を明確にするときに使用します。
特にマニュアル・指示書・レポートなど、順序が重要な文書に最適です。
- Collect data from the survey
- Analyze the results
- Prepare the final report
論理的で整理された印象を与えるのが、番号付きリストです。
相手に「順番どおりに行動してほしい」ときに最適です。
3. Hyphen (ハイフン、 – )
簡易的なメールやメモで多用される形式です。
フォーマル度は低いものの、カジュアルな依頼やスピーディーな報告には便利です。
(メールでの依頼)
Could you check the following?
- Meeting agenda
- Presentation slides
- Budget estimation
このように単純な箇条書きとして使うだけでなく、黒丸の下にハイフンを置いて、複数の箇条書きにするパターンもよく見かけます。
- Tasks to be completed
- Update the sales report
- Contact the supplier
- Deadlines
- Sales report: Friday, Sept 20
- Supplier contact: Monday, Sept 23
英語で箇条書きを書くときの5つの基本ルール
英語の箇条書きは、ただ並べればよいというわけではありません。
「見やすさ」と「一貫性」を意識することで、読みやすさと信頼性が大きく向上します。
特に押さえておきたいのは次の5点です。
1. 主語を省略して動詞から始める
英語では、主語を省き、動詞の原形から始めるのが一般的です。
アクションが明確になり、読みやすくなります。
OK:Submit the report.
NG:The team should submit the report.
このように簡潔に書くことで、読み手が瞬時に行動をイメージできます。
2. リストの形を統一する
一つのリスト内で「動詞・名詞・文章」など形式が混ざると、読み手に違和感を与えます。
動詞で始めるならすべて動詞、名詞で始めるならすべて名詞にそろえましょう。
OK(すべて動詞で統一)
- Submit the report
- Review the schedule
- Finalize the draft
NG
- Submit the report
- Reviewing the schedule
- The final draft
統一感があると、視覚的にもきれいで、理解がしやすくなります。
3. 大文字/小文字をそろえる
各項目の冒頭をすべて大文字で始めるか、小文字で始めるかを統一します。
ビジネス文書では大文字始まりが推奨されます。
- Review the budget
- Confirm the deadline
- Send the invoice
大文字で始めるとフォーマルで整った印象になり、ビジネス文書には特に適しています。
4. ピリオドの有無を統一する
短いフレーズの箇条書きでは、ピリオド(.)は付けないのが一般的です。
ただし、各項目が完全な文章になっている場合は付けます。
フレーズの場合(ピリオドなし)
- Project overview
- Key milestones
- Next steps
完全文の場合(ピリオドあり)
- The project will start in April.
- The budget has been approved.
- The final report is due next week.
大切なのは「混在させないこと」。
一貫性があれば読みやすくなります。
5. コロン(:)の前は文を完結させる
箇条書きを導入する際にコロン(:)を使うことがあります。
いろいろなパターンがありますが、コロンの前で文を完結させてからリストを続けるのが正統派スタイルです。
NG:The tasks include:
- Finish the report
- Confirm the schedule
OK:The tasks include the following:
- Finish the report
- Confirm the schedule
前置きの文が完結していることで、後に続くリストとのつながりが自然になります。
英語での箇条書き|書き出し表現のコツ
英語の箇条書きは、書き出しの形によって「読み手がどう受け取るか」が変わります。
すべて動詞で統一するのが基本ですが、「誰に」「何を伝えたいか」に応じて書き出しを変えると、より伝わりやすくなります。
1. 動詞で始める(依頼・指示向け)
最もビジネスで一般的なスタイルです。
動詞の原形で始めることで、「何をすべきか」がダイレクトに伝わります。
会議のアクションアイテムやTo-Doリストに最適です。
- Check the schedule(スケジュールを確認する)
- Submit the report(レポートを提出する)
- Update the client(顧客に最新情報を伝える)
使う場面:依頼・指示・プロジェクト管理
2. -ing 形で始める(行動やプロセスを強調)
動詞の -ing 形(動名詞)を使うと、「行為そのもの」「進行中の活動」を表すニュアンスが出ます。
「何をしているところなのか」「どんな活動があるのか」を説明するときに効果的です。
- Submitting the report(レポートの提出)
- Reviewing the budget(予算の確認)
- Conducting interviews(面接の実施)
使う場面:業務フローの説明、進行中の作業リスト
3. 名詞で始める(項目・テーマ提示向け)
名詞で始めると、リストが「要素の並び」「見出し的な役割」を果たします。
レポートの章立てや会議の議題など、「中身を展開していく前提の項目」に適しています。
- Meeting agenda(会議の議題)
- Budget allocation(予算配分)
- Key findings(主要な発見事項)
使う場面:議事録、レポート、スライドのセクション分け
4. To不定詞で始める(目的・意図を明示する)
To不定詞を使うと、「目的や意図」を前面に出すことができます。
「~するために」といったニュアンスが強調され、戦略や改善策を示す場面で効果的です。
- To improve efficiency(効率を高めるために)
- To reduce costs(コスト削減のために)
- To expand market share(市場シェア拡大のために)
使う場面:提案資料、計画書、戦略レポート
まとめ|英語の箇条書きをマスターして「伝わる文章」に
英語の箇条書きは、情報を整理し、相手に分かりやすく伝えるための基本スキルです。
- bullet point:万能で最も一般的
- numbering:手順や優先順位を示すときに最適
- hyphen:メールやメモで簡易的に使える
加えて、形式や文体を統一し、場面に応じた書き出しを選ぶことが重要です。
正しいルールを意識した箇条書きは、読み手の理解を助け、文章全体を洗練させます。
今日からビジネスメールや資料に取り入れて、「伝わる英語」を実践してみましょう。
















