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更新日:2025年12月19日 ビジネス英語

プロコン(Pros and Cons)とは? ビジネスでの意味や使い方を徹底解説!

「プロコン」とは、重要な意思決定をする際に使われるビジネス用語です。

初めて耳にする方にとっては、「プロコンとは何のこと?」「ビジネスでどう使えばいいの?」と疑問に感じるかもしれません。

そこでこの記事では、プロコンの意味や具体的な使い方、類義語の「メリット・デメリット」との違いなどをわかりやすく解説します。

この記事を読んで、プロコンの使い方を知り、ビジネスシーンで活用できるようになりましょう。

プロコンは何の略?「Pros and Cons」の語源と意味

結論からお伝えすると、「プロコン」とは英語の「Pros and Cons(プロズ・アンド・コンズ)」を略した言葉です。

意味は、文脈によって「いい点と悪い点」「賛成意見と反対意見」「賛否両論」と訳されます。

この表現はラテン語「pro et contra」が由来の言葉です。

「pro」は「賛成、肯定」を意味し、「contra」が略された「con」は「反対、否定」を意味します。

一般的には賛成と反対の意見を複数比較するため、複数形の「s」をつけて「pros and cons」と表記することが多いです。

例文:
We should consider the pros and cons of implementing this new software.
(この新しいソフトウェアを導入することのいい面と悪い面をよく考える必要があります。)

Why don’t we take some time to weigh the pros and cons before reaching a final decision?
(最終的な決定を下す前に、メリット・デメリットを比較検討してみませんか?)

Now, we would like to discuss the pros and cons of hiring a new person.
(それでは、新規採用を行うことのメリットとデメリットについて議論したいと思います。)

上記例文のように「pros and cons」を英語で使う際は、「consider(よく考える)」や「weigh(比較検討する)」「discuss(話し合う)」などの動詞と相性が良いです。

コロケーション(相性のいい単語の組み合わせ)で覚えておくことで、ネイティブのような自然な英語表現が身につきます。

ビジネス英語で「pros and cons」を使う際は、ぜひセットで動詞を覚えておきましょう。

ビジネスで使うプロコンの意味とメリット

「Pros and Cons」の意味を解説しましたが、ビジネスの文脈でプロコンを使う場合は、「物事の良い面と悪い面を洗い出し、比較検討するための手法」の意味で使われることがほとんどです。

プロコンが使われる場面は、具体的に次のようなビジネスシーンが挙げられます。

  • 新規ツール導入の判断
  • 新規事業の検討
  • 人材採用
  • 内製か外注かの判断

…など。

プロコンを活用することで得られるメリットは、意思決定の質を高められる点にあります。

複雑で意思決定しづらい議題であっても、良い面(Pros)と悪い面(Cons)をリスト化することで情報が整理され比較検討しやすくなります。

さらに、1人で意思決定するのではなく、チームや部署など複数のメンバーが関わり自由な意見を出し合うことで、意見の偏りを防ぎながら、全体で納得感のある意思決定ができるようになるでしょう。

またデメリットを把握しておけば、対応策や回避策をあらかじめ考えておけるのでリスクマネジメント面でも非常に有効な方法です。

プロコンの具体的な使い方と活用例

プロコンは以下の手順を踏んで最終的な結論を出すことが一般的です。

  1. 議題を明確にする
  2. Pros(メリット)とCons(デメリット)を書き出す
  3. 比較検討し、影響度や重要度などを基準に点数や優先順位をつける
  4. 意思決定を下す

プロコンを書き出す際は、表にすることで視覚的に整理できて、比較がしやすくなります。

以下は、リモートワークを導入するか検討する場合のプロコンを表にまとめた一例です。

議題:リモートワーク導入の検討

Pros(良い面/メリット)

Cons(悪い面/デメリット)

  • 通勤の負担(ストレス・時間)削減
  • オフィスコストの削減
  • 全国・海外からの人材確保が可能
  • ペーパーレス化の推進
  • ワークライフバランスの向上
  • 対面でのコミュニケーション不足
  • 情報漏洩のリスク
  • 業務進捗の把握が困難
  • 自宅の光熱費が増加
  • オン・オフの切り替えの難しさ

メリット・デメリットの洗い出しが終わったら、出てきた意見に対して影響度や重要度に応じて5段階評価で点数をつけ、総合スコアの高い選択肢を選ぶのが一般的です。

ただし、スコアは絶対的なものではなく、議題によっては判断材料の一つとして留めておくケースもあります。

プロコン(Pros and Cons)とメリット・デメリット(merits and demerits)の違い

プロコンをより馴染みのある表現で言い換えようとすると、浮かんでくる表現がメリット・デメリットではないでしょうか。

日本語でメリット・デメリットを使う分には問題ありませんが、英語圏で使う際には注意が必要です。

なぜなら、日本語と英語で微妙に意味が異なるからです。

日本語のメリットは「利点」、デメリットは「不利な点、欠点」という意味で使うことがほとんどでしょう。

対して英語の「merit」は「取柄、美点、価値」、「demerit」は「欠点、短所、罪」を指す言葉です。

そのため、日本語の「メリット・デメリット」と同じ使い方で英語で「merits and demerits」を使う機会はあまり多くはありません。

代わりに英語で表現する場合は、次項で紹介する「advantages and disadvantages」や「for and against」を使うことが一般的です。

例文:
This product is functional, but it lacks artistic merit.
(この製品は機能的ですが、芸術的価値に欠けています。)

You will receive demerits if you arrive late or have an unexcused absence.
(遅刻または無断欠席をした場合、減点されます。)

「advantages and disadvantages」との違い

日本語の「メリット・デメリット」を英語で表現する場合に、よく使われる自然な表現が「advantages and disadvantages」です。

「advantage」は「有利な点」、「disadvantage」は「不利な点」という意味で「pros and cons」よりもフォーマルな響きがある表現です。

「pros and cons」が会議などの会話でよく使われるのに対し、「advantages and disadvantages」は報告書や論文などでよく使われます。

例文:
The purpose of this report is to evaluate the advantages and disadvantages of outsourcing.
(この報告書の目的は、外部委託のメリットとデメリットを評価することです。)

The slide lists the advantages and disadvantages of launching a new office in the U.S.
(このスライドは、米国に新オフィスを開設することの利点と欠点を一覧表にしています。)

「for and against」との違い

「for and against」も「pros and cons」と似た表現の一つとして議論の場で使われます。

この表現の前置詞「for」の意味は「〜賛成して」で、「against」の意味は「〜に反対して」です。

「for and against」は、ディベートなどで賛成意見や反対意見を述べる時に使われます。

例文:
Are you for or against remote work?
(あなたはリモートワークに賛成ですか、それとも反対ですか?)

There are strong arguments for and against implementing a four-day workweek.
(週4日勤務制の導入については、賛成と反対の双方に強い主張があります。)

まとめ

「プロコン」は英語の「pros and cons」を略した日本語表現です。

本来の「pros and cons」は、英語圏のビジネスシーンでも頻繁に使われるフレーズで、会議やプレゼンの場で意思決定を検討する際に活用されます。

類似表現として挙げられる「merit and demerit(メリット・デメリット)」は、日本では馴染みのある表現ですが、英語と日本語ではニュアンスに違いがあるので、英語圏での使用は基本的には避けるのが無難です。

よりフォーマルな言い回しとしては「advantages and disadvantages」があり、「for and against」もディベートや意見交換の場で使われます。

ビジネスシーンでは、チーム内で意見を出し合ったり、重要な意思決定を下したりする機会が多々あることでしょう。

そんな時にプロコンを活用すれば、客観的に選択肢を比較検討することが可能になります。

ぜひ日々の業務にプロコン分析を取り入れてみてください。

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