「進捗」は英語でどう言う?ビジネスに役立つ進捗報告にまつわる英語表現!
「進捗」という言葉は、仕事の進み具合を確かめる際に欠かせない重要な単語です。
英語を使う環境で働くビジネスパーソンであれば、「進捗」に関わる英語表現を瞬時に引き出せるように知識をインプットしておくことが大切でしょう。
そこでこの記事では「進捗」についての英語表現をテーマに、次のポイントを詳しく解説します。
- 「進捗」を表す3つの英単語
- 「進捗」ステータスを表す英単語と略語
- 「進捗」の尋ね方フレーズ
- 「進捗」の答え方フレーズ
記事をとおして、英語で物怖じせずに進捗状況を尋ねたり報告したりできるようになりましょう。
「進捗」を表す3つの英単語
「進捗」を英語で表現する場合、主に次の単語が用いられます。
- progress
- update
- status
この3つの単語は、進捗を尋ねる時や進捗を報告する時に非常によく使われます。
一つずつニュアンスや使い方を見ていきましょう。
progress (プログレス)
「進捗」を英語で表現する場合、最も広く使われている単語が「progress」です。
この単語を使って「進捗率」や「進捗状況」を表現したい場合も、「progress rate」としたり「progress status」としたりせずに、多くの場合「progress」だけで言い表すことができます。
「progress」のコアイメージは前に向かった動きなので、他2つの単語と違い、目標達成に向けた進み具合がニュアンスに含まれます。
I need to submit a progress report within three days.
(3日以内に進捗報告書を提出しなければなりません。)
【例文のポイント】
「進捗報告」は英語で「progress report」と表現します。
This progress management tool helps organize tasks effectively.
(この進捗管理ツールは効果的なタスク整理に役立ちます。)
【例文のポイント】
「進捗管理」は英語で「progress management」と表現します。
update (アップデート)
「update」は「ソフトウェアなどの更新」を意味する単語として知られていますが、「最新情報」の意味もあります。
名詞として使う場合、「update」は可算名詞という点に気をつけましょう。
情報が1つの場合は「an update」、2つ以上の場合は「updates」です。
同じく「情報」を表す「information(インフォメーション)」は不可算名詞です。
こういった「可算/不可算名詞」は英語の試験でも出題されるほど重要なポイントなので、混同しないように注意しましょう。
「update」は他2つの単語と違い、「近況や最新情報」といったニュアンスが含まれます。
例文:
Please allow me to give you an update on how this new project is going.
(この新規プロジェクトの進捗状況をご報告させていただきます。)
【例文のポイント】
「update」と相性のよい前置詞が「on」です。何に関する情報なのかを「on」のあとに明示することができます。
status (ステータス)
「社会的地位」のことを「ステータス」と言いますが、ビジネスで「status」を使う場合はたいてい「物事の状態や状況」のことを表しています。
例えば「financial status」は「財務状況」のことです。
「progress」と「status」では、「進捗」の表し方が異なります。
「progress」は進捗を「進捗率50%」など数値で表すのに対し、「status」は「保留、完了」といった文字で表すのが特徴です。
例文:
We need to check the status of the project.
(私たちはプロジェクトの進捗状況を確認する必要があります。)
Your order status has been changed to “Pending”.
(ご注文のステータスが「保留中」に変更されました。)
進捗ステータスを表す英語表現と略語
作業や工程を可視化するために便利なのが、進捗管理表やToDoリストです。
エクセルやスプレッドシートを使う際に、ステータスをすっきりとまとめたいと悩んだことはありませんか?
そこで、ここでは進捗ステータスでよく使われる単語や略語をご紹介します。
- TBD (To Be Determinedの略語)(未定)
- TBC (To Be Confirmedの略語)(確認中)
- TBA (To Be Announcedの略語)(後日発表)
- WIP (Work In Progressの略語)/ Working(進行中/作業中)
- New(新規)
- Waiting(待機中)
- Pending(保留)
- Done / Completed(完了)
- PIC (Person In Chargeの略語)(担当者)
主な表現をご紹介しましたが、人によって表記が異なる場合があります。
他の人とリストや表を共有する場合は、とくに略語に気をつけましょう。
例えば「未定」を表す「TBD (To Be Determinedの略語)」をご紹介しましたが、「TBD」の略は他にも「To Be Deleted(削除予定)」など別の意味が多数あります。
便利な略語はビジネスシーンで非常によく使われますが、相手との認識にズレがないか注意が必要です。
「進捗」の尋ね方
ここでは、進捗状況を尋ねる場合の英語フレーズをご紹介します。
フレーズを丸ごと覚えて、日常会話やビジネスメールで自然と使えるようにしましょう。
How is the progress going? (進捗状況はいかがですか?)
日常会話でよく使われるフレーズが「How is 〇〇 going?(〇〇はどうですか?)」です。
このフレーズのポイントは、「現在進行形」を用いることです。
また、「going」の代わりに「coming along」を用いて、「How is the progress coming along?」が使われることもあります。
「come along」は文脈によりさまざまな意味がありますが、ここでは「捗る」の意味です。
Would it be possible to give me an update? (進捗を教えていただくことは可能でしょうか?)
先ほどの「How is 〇〇 going?」は英会話で使われる口語表現でしたが、こちらはクライアントを相手にしたビジネスメールで使える表現です。
「Would it be possible to ~」は「~することは可能でしょうか?」を意味します。
相手に断る余地を残した非常に丁寧な尋ね方です。
もし「進捗状況を教えてください/教えていただけますか」とお願いする場合は、冒頭を「Would you ~ / Could you ~?」から始めましょう。
「進捗」の答え方・報告
上司やクライアントに進捗状況を尋ねられたら、どのような答え方があるのか見ていきましょう。
具体的には、「schedule(スケジュール)」を使って3通りの表現ができます。
予定通り:on schedule
進捗が予定通りに進んでいる場合は、「on schedule」を使って表現できます。
似た表現の「as planned(計画通り)」も一緒に覚えておきましょう。
例文:
This task is proceeding on schedule so far.
(このタスクは今のところ予定通り進んでいます。)
Our project might not proceed as planned due to the staffing shortage.
(私たちのプロジェクトは、スタッフ不足で計画通りに進まないかもしれません。)
予定よりも早い:ahead of schedule
進捗が予定よりも早く進んでいる場合は、「ahead of schedule」を使いましょう。
具体的にどれくらい早く進んでいるかを表したい場合は、「ahead」の前に時間を表す単語を置いて説明できます。
例文:
We project that we’ll be three days ahead of schedule.
(予定よりも3日早いと見込んでいます。)
This project is running one week ahead of schedule.
(このプロジェクトは予定より1週間早く進んでいます。)
予定よりも遅い:behind schedule
進捗が予定よりも遅れている場合に使われる表現が、「behind schedule」です。
「ahead of schedule」同様、どれくらい遅れが発生しているのか伝えたい場合は、「behind」の前に時間を表す単語を置くことができます。
また進捗状況が悪い場合は、報告だけで終えずに今後の対応について伝えると、相手とのコミュニケーションがスムーズに発展していくでしょう。
例文:
As the building work is behind schedule, we need to hire more staff to catch up.
(建築工事が予定より遅れているため、遅れを取り戻すためにスタッフを増員する必要があります。)
We are two weeks behind schedule already. I’ll ask the client if the deadline can be extended.
(すでに予定より2週間遅れています。納期が延ばせるかクライアントに聞いてみます。)
まとめ
ビジネス英語は難しいと思われがちですが、「progress」の他に「update / status」といった身近な言葉でも「進捗」を表現することができます。
英語で進捗報告や進捗確認ができるようになれば、プロジェクト管理がよりスムーズに進められるでしょう。
この記事でインプットしたことを、英会話や実際のビジネスの現場でぜひアウトプットしてみてください。