英語の前置詞は暗記で覚えるな!? 頻出前置詞一覧、イメージ含めて解説します!
英語学習、英会話で難しいパートの一つが前置詞です。
前置詞を正しく使いこなすことができれば、意味以上のニュアンスや空気感も伝えることができるため、今の英語を一つ上のステージに引き上げるためには、ぜひ取り組みたい項目です。
ですがその前置詞、暗記に頼ってませんか?
英語の前置詞は暗記よりも、イメージで覚えると効率よく学習が進み、定着も早いです。
今回は前置詞を覚えるためのイメージ、よく使う前置詞を一覧で示しながら解説します。
英語学習の土台になる部分なので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
そもそも、前置詞とは?
では、そもそもの前提、前置詞とは何でしょう?
Oxford Languagesの定義は「ヨーロッパ語の文法で、品詞の一つ。名詞や代名詞の前に置かれて、それの、他の語に対する関係を示す。」とあります。
日本語では助詞に相当する部分もありますが、日本語にはない概念と思っておいた方がいいでしょう。
例えば、有名な用法として「in order to〜」を「〜するために」と訳しますが、toは「〜するために」以外の訳し方も多数ありますし、使われ方も色々です。
このように、前置詞という概念が日本語になく、画一的な訳し方ができない事こそが、日本人が前置詞を苦手とする大きな理由と言われています。
よく使う前置詞一覧
さて、ここからはよく使う前置詞と、そのイメージについて解説していきます。
画一的な訳だけでは無く、イメージで捉える事を感じ取ってもらえればと思います。
to:何かに向かっていくイメージ
例えば目的地に行く事がトピックの時は、行きたい場所を伝えることになりますが、それはその目的地に向かっていく事から、何かに向かうイメージのtoを使います。
最初に書いたin order toも、あるべき状態に向かっていくイメージで捉えると納得できると思います。
I need to be in the office before 10AM.
(私は午前10時にはそのオフィスにいないといけない。)
for:何かに向かう途中のイメージ
こちらはtoと同じく何かに向かっていくイメージですが、toがどちらかというと到達後の状態を強くイメージさせるのに対し、forはまだ道半ばと言ったイメージで使うと、掴みやすいと思います。
例えば、以下の有名な表現があります。
Go for it!
(がんばって!)
Go to it!
(そこに行って!)
Go for itは励ましや応援の言葉で、何かの状態にまだ到達はしてないけれど、そこに向かっていくイメージです。
それに対して、すでにそこに到達しているイメージのtoを使うと、具体的な場所を指す指示文になります。
いずれも単純な表現ですが、このようなイメージの違いから使い分けができます。
from:決められた地点から出発するイメージ
toやforが向かっていくイメージであるのに対し、fromは出発するイメージで覚えましょう。
転じて、原因を示すこともできます。
I caught the flu from my daughter.
(娘からインフルエンザをもらってしまいました。)
in:空間にポンと置かれてるイメージ
何かの中にあるものを表現する時に使用する機会が多い前置詞ですが、特定の空間に何かがポンと置かれるようなイメージで使うと、実態に合います。
You have to put the clothes in the backpack.
(服はリュックに入れておかないといけないよ。)
また、イメージでお話しした空間は、季節や月など大きなスパンの期間を指すこともできます。
I went to Hokkaido in the Summer to escape the heat.
(暑さを避けるために、夏に北海道に行きました。)
on:何かの上に乗っけるイメージ
スイッチを入れる事をスイッチオンという事から、スイッチの上に指を乗っけるようなイメージで覚えるとわかりやすいと思います。
He put the pen on the table.
(彼はそのペンを机の上に置いた。)
また、時間を表すこともでき、その際は曜日や日付単位のスパンのものに使えます。
We booked the restaurant on Monday.
(月曜にレストランの予約を入れました。)
at:ピンポイントな一点のイメージ
inやonと比べて、ピンポイントな一点を指すイメージで覚えるといいでしょう。
より具体的な場所などを指したい時に使えます。
I saw you at the station.
(君をその駅で見たよ。)
また、このatも時間を表す事ができ、何時何分のような、ピンポイントな表現を表す際に使えます。
I finished the report at 7PM.
(私は午後7時にレポートを終えた。)
as:同じものを示すイメージ
as well asからイメージしやすいと思いますが、何かと同等性を示したい時に使えます。
as wellは頻出表現なので、ぜひとも押さえておきましょう。
tooでも事足りますが、文脈によっては少し幼い印象を与えることもあるので、こちらを使えるとより良いでしょう。
I have to go to the office as well.
(そのオフィスに私も行かなければいけない。)
by:近くのもの、手段
近くにあるものというイメージで使われます。
昔の映画のStand by meは「僕のそばにいて」と訳せますが、友達が近くにいて欲しいという事から、byのイメージが当てはまります。
ここから転じて、(何か近くにあるものを使って)目的を達するための手段としても使われます。
I went to the park by bus.
(私はバスでその公園に行った。)
with:何かと一緒のイメージ
付帯状況のwithという覚え方をした方も多いと思いますが、何かと。または誰かと一緒に、というイメージで使えます。
例文:
Could you provide us with the statement, please?
(証明書を提出いただいてもよろしいですか?)
→statementと一緒に、提出するという行為をする、というイメージ。
over:覆い被さるイメージ
上から覆い被さるようなイメージで捉えるとうまく使いこなせると思います。
何かを被せる、重ね着以外に、例えば〜以上、
と言った表現にも使えます。
The Participants of the event were over 1000 people.
(そのイベントの参加者は1000人以上だった。)
about:ふわりと囲われているイメージ
ゆるく、ふわりと周りが囲われているイメージで捉えると良いです。
そこから「だいたい」「何となく」という訳が当てられたり「〜について(囲われてる→関連してる)」という訳になったりします。
例文:
Let’s talk about the schedule.
(そのスケジュールについて話し合いましょう。)
The amount of water in the tank is about 1000kL.
(そのタンクに水はだいたい1000kL入っている。)
まとめ
今回は前置詞の一覧についてイメージを絡めて解説しました。
英会話を一つ上のレベルに持っていくためには必要不可欠な分野になるので、ぜひ取り組んでいただければと思います。