「Unless」と「Otherwise」の違いは?どのように使い分けるの?それぞれの例文や言い換えも併せて解説

「Unless」と「Otherwise」、この2つの表現はいずれも「さもなければ」となりますが、ニュアンスが微妙に違います。
また、使う場面も違ってくるので、ここを使い分けられることで、自然で違和感のない英語を話す第一歩が踏み出せるとも言えます。
今回は、「Unless」と「Otherwise」の違いについて、それぞれの意味の違いの確認と例文を通じた解説で紹介していきます。
非常によく使う表現なので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
英語の「Otherwise」と「Unless」の文法上の違いについて
まずは、「Otherwise」についてですが、これは副詞のため、動詞・形容詞・副詞・文全体に修飾する形で使います。
修飾するものは、何かしらの原因がすでに出ている場合がほとんどなので、それに対する結果の前に配置します。
それに対して「Unless」は接続詞。
そのため、語と語、句と句、節と節をつなぐようにして使います。
使い方は、何かしらの結果が伴う条件の前に配置します。
これだけを見ても、訳としては似通っていても、文法上は全く違うものであることがわかりますね。
以下、例文と文法解説をしますが、まず初めのうちは「結果を強調したい時はOtherwise」、「条件を強調したい場合はUnless」と捉えておくくらいでも、差し障りはないでしょう。
(ヘルメットをつけなさい。さもないと、自転車に乗れないよ。)
これは、一文にまとめてしまうと
If you don’t wear a helmet, you can’t ride a bike.
となります。
これに対して「Otherwise」を「You can’t ride a bike」という結果の前に配置し、それを「さもなければ」と修飾しています。
これを「Unless」で置き換えたい場合は、以下のようになります。
You can’t ride a bike unless you wear a helmet.
「You can’t ride a bike」という結果に対し「You wear a helmet」という文をつなげるために、「Unless」という「〜しない限り」という意味の接続詞を入れ込んでいるという格好です。
「Unless」の言い換え表現
「Unless」には「Otherwise」以外にもいくつかの言い換え表現があり、文脈やその場の状況に合わせて使いこなせることができれば、より正確に相手に言いたいことを伝えることができます。
いくつか、見ていきましょう。
If not
最もシンプルに言い換えたい時はこれが使えます。
上に書いた
If you.don’t wear a helmet…
のくだりも、これを使っています。
If he doesn`t follow the teacher’s instruction, he will not be able to improve his grade.
(もし彼が先生の指導を聞かなければ、成績を上げることはできないでしょう。)
Except if
若干フォーマル気味な言い回しで、「〜の場合を除いて」という響きを持たせることができます。
I never drink alcohol, except if I have to entertain the visitors.
(出張者の接待の時以外は、絶対にアルコールは飲みません。)
Only if not
〜でない場合に限り、と、否定を強調するタイプの言い換え表現です。
「not」は「only if」から離して、動詞の否定形として使うことが多いです。
I will fix the contract only if the investment doesn’t conflict with the plan.
(投資が計画を邪魔しない場合に限り契約します。)
Otherwiseの言い換え表現
それでは、「Otherwise」の言い換えは、先ほど例文でも練習した「Unless」やそれの言い換えがそのまま使えるのでしょうか?
実は「Otherwise」には、「さもなければ」以外にも「それ以外は」「他の点では」という意味があり、これらは上に書いた「Unless」の言い換え表現は使えませんし、そもそも意味が違うので置き換えは不能です。
品詞としては副詞のままですが、この点には注意が必要です。
この点を意識した上で、以下の言い換えを押さえていきましょう。
Apart from that
「〜を除けば」という意味合いになります。
この言い換えは文全体を修飾するため、「otherwise」のように形容詞の前に置けない点に注意しましょう。
文法上は、「前置詞+that」の形をとっています。
アメリカ英語の場合は「Aside from that」を同じ意味で使うこともあります。
I have to say that the journey he planned was tiring, but apart from that it was enjoyable.
(彼の企画した旅行は疲れたけど、それを除けば楽しかった。)
Other than that
「それ以外は」という訳が当てはまります。
文法上は「other than」が「除外・以外」の意味を作る前置詞句と、代名詞の「that」を合わせて一つの前置詞句を形成しており、文頭や文中など使える場所は広いですが、形容詞の前に配置できない点は、上と同じです。
He was late, but everything other than that went well.
(彼は遅刻したが、それ以外はうまく行った。)
In other respects
「他の点では」という訳を使います。
文法上は「Other than that」と同じく「In other respects」の3語で一つの前置詞句を形成しています。
こちらはややフォーマルな響きを持つ表現のため、ビジネスシーンや論文、報告書の中で使いやすい表現となっています。
This data shows negative results, but in other respects it points to a positive outlook for science.
(このデータはネガティブデータだけど、一方これは科学にとっては良い未来に導いてくれるでしょう。)
まとめ
今回は「Unless」と「Otherwise」という似通った使われ方をする2つの単語について、文法上の解説から言い換え表現にいたるまで解説してきました。
今回は否定や意味の転換を意識するような表現を見てきましたが、日本語でも「それ以外はマシだった」のように、文の流れを転換することは日常会話だけでなく様々なシーンで使います。
これらを押さえることで、会話の幅だけでなく、ビジネスの場での報告書など、役立つ場面は多数あると思いますので、ぜひ習得に向けて取り組んでみてくださいね。
















