「Ms.」と「Mrs.」など、英語での敬称はどうすればいいの?色々な敬称について完全解説します

日本で英語を学習する時は、敬称については以下のものが記憶に残っているかもしれません。
- Mr.
- Ms.
- Mrs.
ですが、これ以外にもたくさんの敬称があり、それらを全てスラスラ使いこなせる方は多くはないのが実情です。
そこで今回は、「Ms.」や「Mrs.」をはじめとした、敬称について解説していきます。
なぜ英語では「Ms.」のような敬称が大切なのか
中身に入る前に、なぜ英語における敬称が大切なのかに触れておこうと思います。
英語では、ある程度気心の知れた同士では、「Hey Mike!」のように敬称のない形で呼び合うことも多いですが、初対面やかしこまった場面において、敬称は日本語以上に大切な意味を帯びています。
日本語であれば、最近は「さん」が何にでも使える万能敬称としての地位を確立しつつありますが、英語においては、
- 性別
- 婚姻状況
- 職業
- 社会的立場
これらを表す際に、敬称の使い分けは非常に大切です。
例えば、John Smithさんという方がいたとします。
「Dear John, 」と「Dear Mr. Smith.」。
この2つの書き出しでは、同じJohnでも距離感の違いが明確に現れています。
前者は気心の知れた間柄、後者は初対面か、ある程度かしこまった、距離のある方ということがわかります。
最近は後で詳しく書く「Ms.」の出現や、西海岸地域のように敬称をつけないことがありうるなど、ある程度簡略化の波もありますが、前提の背景を押さえた上で中身に入っていきましょう。
基本の敬称「Mr. / Mrs. / Ms.」
敬称として、この基本の3つはやはり外せないところです。
Mr.
「Mr.」は男性に対して使う敬称です。
後ほど出てきますが、結婚の有無は関係なく使えます。
先ほどの例の「Mr. Smith」のように「Last Name」に対して使う場合と、「Mr. John Smith」のようにフルネームで使うパターンがあります。
圧倒的に前者がよく使われますが、メールの冒頭や手紙のような書き言葉ではフルネーム版を使うこともあります。
Mrs.
聞いたこともある方も多いと思いますが、女性に対して使う敬称で結婚している方に対してのみ使います。
最近の男女平等の流れから、実は使われ方はかなり限定されてきています。
主に、学校の担任教師などは、あえて自分をそのように呼ばせている方が多い印象です。
Ms.
こちらは婚姻の有無を問わない女性への敬称で、現代英語においてはこれがスタンダードとなります。
発音は「ミズ」で、先ほどの「ミセス」とは使い分けにおいて悩むことはないでしょう。
迷った時は、とりあえずこれを使っておけば間違えることはないです。
気をつけたい「Ms.」と「Miss」の違い
ここであえて取り上げますが、「Ms.」に綴りも近い「Miss」については、扱いに注意が必要です。
その見た目の近さから「Miss」を「Ms.」の非省略形と捉える方がいますが、「Miss」は未婚女性を指すやや古典的な敬称です。
例えば学校の生徒が若い先生に対して使うなど、「Mrs.」同様に使用される場面は現代英語では限定されます。
「Ms.」が生まれた背景は、「Mr.」のような呼称が当初なかったことから、特に1960〜1970年代の、アメリカやイギリスでの女性の社会進出をきっかけに生まれたと言われています。
このような背景からビジネスシーンにおいては女性の呼称は「Ms.」が事実上スタンダードになっています。
現代の新しい敬称「Mx.」
最近では、今まで触れてきた敬称に、新たに「Mx.(ミックス)」が追加される動きがあります。
これは、例えば性別を指し示されたくない方(ノンバイナリー)や、性別を初見の方に明かしたくない方などが使用するケースがあり、英文法上は「Mr.」や「Ms.」と同じように扱います。
これらを踏まえて、現代で見られる呼称を一覧表にしてみました。
ご参考にしてください。
|
敬称 |
読み方 |
対象 |
婚姻状況 |
性別 |
主な使用場面 |
備考 |
|
Mr. |
ミスター |
男性 |
不問 |
男性 |
ビジネス・一般 |
最も基本的 |
|
Mrs. |
ミセス |
既婚女性 |
既婚 |
女性 |
フォーマル |
婚姻前提なので注意 |
|
Miss |
ミス |
未婚女性 |
未婚 |
女性 |
学校・やや古典的 |
未婚前提のため注意 |
|
Ms. |
ミズ |
女性 |
不問 |
女性 |
ビジネス・公的文書 |
現在の標準 |
|
Mx. |
ミックス |
不問 |
不問 |
指定しない |
「Mr.」や「Ms.」以外の敬称
これまで、性別や婚姻状況に合わせた敬称を見てきましたが、英語ではそれ以外に、職業や肩書を表す敬称もよく用いられます。
以下、まずは一覧表を見ていきましょう。
|
敬称 |
読み方 |
対象 |
使用場面 |
ポイント |
|
Dr. |
ドクター |
医師・博士号保持者 |
医療・大学 |
最優先で使う |
|
Prof. |
プロフェッサー |
大学教授 |
学術機関 |
英米で頻出 |
|
Sir |
サー |
男性 |
直接呼びかけ |
英国では爵位にも使用 |
|
Ma’am |
マム |
女性 |
接客・軍隊 |
米国で一般的 |
|
Madam |
マダム |
女性 |
フォーマル |
非常に丁寧 |
|
President |
プレジデント |
大統領・社長 |
公的場面 |
肩書き優先 |
|
Your Honor |
ユア・オナー |
裁判官 |
一つずつ、特に重要となる点を解説します。
Dr. / Doctor
お医者さんや、博士号取得者などのアカデミアの方に使われる敬称です。
特に現代においてこの階級の方には社会的な尊敬が持たれる傾向にあるため、これらの方については、先方からの断りがない限りは「Dr.」の呼称を使わないと、大変失礼に当たると言われています。
相手が「Dr.」であることを知らずにファーストネームで読んでしまった場合には、しっかりと謝罪して言い直すくらいでもちょうどいいかと思います。
もちろん、呼ばれる側も配慮してくれるケースもあり、例えば相手側から「You don’t have to call me a Dr.」のような断りがあれば、それ以降は外してしまっても問題ありません。
逆にこの点をフックに、会話を広げていくこともできそうです。
Prof. / Professor
大学教授を指し、この敬称も大変に名誉あるものとなっています。
ただ、注意すべき点は、大学によって職位の考え方も違うため、例えば助教クラスの方にこの敬称を使うと「盛りすぎ」「持ち上げ過ぎ」と思われるリスクがあります。
迷ったら、「Dr.」を使っておいた方が無難かもしれません。
Sir / Ma’am / Madam
こちらは、男性や女性に対する丁寧な敬称で、名前なしで、「Hey sir!」「Yes Madam!」など、敬称だけで文が成立するのが特徴です。
「Ma’am」は「Madam」の口語短縮形なので、口語限定ですが使いやすい方を使えば良いでしょう。
初見の方にメールを打つ際にも使えますが、一度相手の名前を把握した後に使い続けるのは、相手との距離感が遠すぎるきらいがあるので注意が必要です。
迷ったら名刺コピペなど
相手の敬称に迷った際は、相手の名刺や、メールの署名があればそれをまずはコピペするのが1番安全です。
署名欄に「Ms. / Her」などと書かれているケースもあるので、そこを参考にするパターンです。
問い合わせボタンからメールするようなケースでは、相手がどのような肩書きの誰かもわからないので、「Dear Sir or Madam,」または「To whom it may concern,」などの書き出しが安全です。
まとめ
今回は「Mr.」や「Ms.」のような敬称について解説をしてきました。
敬称は奥が深く、また地域によっては敬称を使わない場合も目立つため、相手に合わせつつアジャストしていくといいでしょう。


















