「ハイカラ」の意味とは?英語・語源・株式用語までわかりやすく解説

日本語の「ハイカラ」という言葉。
今ではあまり日常会話で聞かれませんが、もともとは明治時代に登場した、西洋文化を象徴する言葉です。
現在では「レトロでおしゃれ」というニュアンスをもつ表現としても使われています。
さらに意外なことに「ハイカラ」は株式投資の専門用語にも登場します。
この記事では、
- 「ハイカラ」の語源・由来
- 時代ごとの意味と英語表現
- 株の世界での「ハイカラ株」の意味
をわかりやすく解説し、英語で説明できるような例文も紹介します。
これを読めば、英語に訳しづらい「ハイカラ」という単語を海外の人にわかりやすく表現できます。
ぜひ最後まで読んでみてください。
ハイカラとは?|もともとの意味と現代までの広がり
「ハイカラ」は、時代や文脈によって意味が少しずつ変化してきた言葉です。
明治時代には「西洋風で進歩的な人」を指し、大正時代には「ハイカラさん」と呼ばれる洋装の女性が登場しました。
現代では「レトロだけどおしゃれ」「ノスタルジックな雰囲気を持つ」という意味でも使われます。
ハイカラの語源は英語の「high collar」
「ハイカラ」という言葉の語源は、英語の「high collar(ハイカラー)=高い襟」にあります。
明治時代、西洋風のスーツやシャツスタイルが日本に入ってきたとき、首元までボタンを留める「ハイカラー」が流行しました。
そこから、「洋風の服装をしている=西洋かぶれでおしゃれな人」という意味で「ハイカラ」という言葉が広まったのです。
明治・大正の「ハイカラさん」とは?
特に大正時代には、洋装を取り入れた女性たちが「ハイカラさん」と呼ばれました。
彼女たちは新しい価値観を象徴する存在であり、社会のモダン化を体現していました。
The term Haikara originally came from “high collar,” but it soon became a symbol of being Westernized and fashionable in Japan.
(「ハイカラ」という言葉はもともと「高い襟」を意味する英語から生まれましたが、日本ではすぐに「西洋風でおしゃれ」の象徴となりました。)
時代で変わる「ハイカラ」の意味と使い方
1. 明治・大正時代の「ハイカラ」=西洋風でモダン
当時の「ハイカラ」は、単に洋服を着ているというだけでなく、「新しい文化を積極的に取り入れる精神」を表していました。
洋食・洋服・洋楽といった文化に触れることが、進歩的でモダンなライフスタイルの象徴だったのです。
この時代の「ハイカラ」を英語で表すと、次のような単語が近い意味になります。
伝えたい文脈にそって適切な単語を選びましょう。
- modern(モダンな)
- Westernized(西洋化した)
- stylish(おしゃれな)
- fashionable(流行に敏感な)
- trendy(流行に乗っている)
- sophisticated(洗練された)
例文:
He lived a modern lifestyle, enjoying both Western food and fashion.
(彼は洋食や洋服を楽しむ、ハイカラな生活を送っていました。)
The young man was seen as very Westernized because he often wore suits and spoke English.
(その青年はスーツを着て英語を話す、ハイカラな人物だと思われていました。)
She always carried a stylish handbag that made her stand out.
(彼女はいつも目を引く、ハイカラなバッグを持ち歩いていました。)
Fashionable students gathered at the café to discuss new ideas.
(流行に敏感な学生たちが集まる、ハイカラな喫茶店でした。)
He bought a trendy hat that quickly became his trademark.
(彼はすぐにトレードマークになった、ハイカラな帽子を買いました。)
Her sophisticated manner impressed everyone at the party.
(彼女の洗練された振る舞いは、まさにハイカラな立ち居振る舞いでした。)
2. 現代の「ハイカラ」=レトロでおしゃれ
現代では、「ハイカラ」という言葉には懐かしさとモダンさの両方が含まれます。
たとえば「ハイカラな喫茶店」といえば、昭和レトロな内装やプリン・ナポリタンが似合うようなお店を思い浮かべる人も多いでしょう。
このような雰囲気を英語で表現するには、次のようなフレーズがぴったりです。
- retro-modern:レトロだけどモダンな
- vintage yet stylish:ヴィンテージ風だが洗練されている
- nostalgic but fashionable:懐かしいけれど流行感もある
- old-school chic:昔風だけど上品でセンスがある
例文:
The restaurant has a retro-modern design that blends classic furniture with modern lighting.
(そのレストランはクラシックな家具とモダンな照明が調和した、ハイカラなデザインだ。)
The café’s décor is vintage yet stylish, attracting both young people and older visitors.
(そのカフェの内装はヴィンテージ風でありながら洗練されており、若者から年配客まで人気のハイカラな喫茶店だ。)
The city has a nostalgic but fashionable atmosphere with its retro streets and trendy shops.
(その街はレトロな街並みと流行のショップが並ぶ、ハイカラな雰囲気を持っている。)
His suit had an old-school chic style that reminded me of classic Hollywood movies.
(彼のスーツはクラシックな映画を思わせる、昔風だけど上品なハイカラな装いだった。)
ハイカラ株とは?|株式投資で使われる「ハイカラ」の意味
「ハイカラ株」とは?一日限定の空売り制度
実は「ハイカラ」という言葉は、株式投資の専門用語としても使われます。
「ハイカラ株」は「HYPER空売り」のことを指します。
通常の信用取引では空売りできない銘柄を、1日限定で空売りできる制度のことです。
返済期限が当日中に設定されているため、デイトレード専用の取引として利用されます。
例文:
In Japan, the word Haikara is sometimes used in the world of stock trading.
(日本では「ハイカラ」という言葉が株の世界でも使われます。)
A Haikara stock means a special system that lets you sell certain stocks for just one day.
(「ハイカラ株」とは、1日だけ株を売ることができる特別な制度のことです。)
「空売り」は英語で short selling/to short a stock
この「ハイカラ株」で行われる空売りは、英語で「short selling(ショート・セリング)」 と呼ばれます。
動詞では「to short a stock」を使い、「株を空売りする」という意味になります。
例文:
He made a quick profit through short selling during the market downturn.
(彼は相場の下落時に空売りで素早く利益を得ました。)
She decided to short the stock because she believed the company was overvalued.
(その会社が過大評価されていると考え、株を空売りすることにしました。)
まとめ|「ハイカラ」は文化も投資もつなぐ日本語
「ハイカラ」とは、もともと英語の「high collar(高い襟)」から生まれた言葉で、明治時代には「西洋風でおしゃれ」「進歩的な人」を意味しました。
大正時代には「ハイカラさん」と呼ばれる洋装の女性が登場し、モダンで自由な価値観の象徴として定着しました。
現代の「ハイカラ」は、単に西洋風というよりも「レトロでおしゃれ」「懐かしくて洗練された」といったニュアンスで使われることが多くなっています。
英語で表すなら、「modern(モダンな)」「stylish(おしゃれな)」「Westernized(西洋化した)」retro-modern(レトロモダン)」 などの単語が文脈に応じてぴったりです。
また「ハイカラ」は、株式投資の専門用語として「ハイカラ株(1日限定の空売り制度)」のように使われるなど、時代とともに意味を広げてきました。
つまり「ハイカラ」という言葉には、新しさを取り入れながらも自分らしさも持ち合わせる日本的なセンスが込められています。
この「ハイカラ」という言葉を英語で表現し、世界に伝えることで、日本のモダンさや美意識を共有し、その魅力を共感してもらうことができるでしょう。















