「空いてます」は英語で何という?場面別フレーズ・使い分け完全ガイド

「今、空いてます」
「この席、空いてますか?」
「日曜なら空いてます」
日常でもビジネスでもよく使う「空いてます」という日本語。
しかし英語では、このひと言をそのまま訳すことはできません。
なぜなら、「空いてます」には次のように複数の意味が含まれているからです。
- 時間が空いている(予定が入っていない)
- 場所が空いている(席や部屋が使える)
- 人の手が空いている(対応できる)
そのため、英語では「free/available/open/vacant/spare」など、「何が空いているのか」「どんな場面なのか」によって言い方を使い分ける必要があります。
この記事では、以下の内容を例文つきでわかりやすく解説します。
- 「空いている/空けておく」の基本ニュアンス
- シーン別に使える英語フレーズ
- カジュアル・ビジネスでの使い分け
- 「make time」「keep open」など「空ける」行動を表す表現
これを読めば、「空いてます」を英語で自然に言えるようになり、日常会話でも仕事のメールでも、自信を持って使い分けられるようになります。
日本語の「空いてます」とは?意味と使われ方を整理
日本語の「空いています」はとても便利な表現ですが、使う対象(時間・場所・人)によって意味が異なります。
まずは、その使われ方を整理してみましょう。
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用途 |
例文(日本語) |
意味 |
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時間 |
今週末は空いています |
予定が入っていない |
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場所 |
この席、空いてますか? |
席や部屋が使える状態 |
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人 |
今ちょっと手が空いてます |
何もしていない・対応できる |
このように、日本語ではひとつの言葉「空いてます」でさまざまな状況を表せますが、英語ではそれぞれの場面に合った単語を選ぶことが大切です。
「空いてる」を英語で言うには?5つの基本単語で使い分けよう
英語では「空いている」の意味を、状況に応じて使い分けます。
ここでは、覚えておくと便利な5つのキーワードを例文つきで紹介します。
1. 「free」 ― 予定や人が「空いている」一般的表現
「free」は最も基本的でカジュアルな「空いている」の表現です。
「暇な」「予定が入っていない」「手が空いている」など、人や時間の「空き」を自然に伝えられます。
個人のスケジュール確認に使うのが一般的で、日常会話では最もよく使われる言い方です。
ビジネスでも、軽い予定の確認や雑談レベルなら「free」で十分通じます。
例文:
I’m free on Saturday.
(土曜は空いてます。)
Are you free now?
(今お時間ありますか?)
Let me know when you’re free.
(時間が空いたら教えてください。)
2. 「available」 ―「利用できる・対応可能な」を表す丁寧な表現
「available」は「free」よりも丁寧で、ビジネスやフォーマルな場面でよく使われます。
人に対しては「予定が空いている・対応可能」、モノや場所に対しては「使える・利用可能」という意味です。
会議の調整や予定確認、または部屋・商品・時間枠などの空きを伝えるときに便利です。
例文:
Are you available at 3 p.m.?
(3時にお時間ありますか?)
Is this room available?
(この部屋は空いてますか?)
I’ll check if the manager is available.
(マネージャーが対応可能か確認します)
3. 「open」 ― スケジュールや枠・場所が「空いている」
「open」はスケジュールや募集枠、会場などが「空いている」状態を表します。
「枠が空いている」などにも自然に使えます。
例文:
The position is still open.
(そのポジションはまだ空いています。)
We have a few open slots on Monday.
(月曜はいくつか空き枠があります。)
Registration is now open for the workshop.
(ワークショップの受付が現在オープンしています。)
4. 「vacant」 ―「空室」「空席」を表すフォーマルな表現
「vacant」はフォーマルな言葉で、掲示や書類などの書き言葉によく使われます。
ホテルの「空室」や会社の「空きポジション」など、物理的・制度的に「空いている状態」を指します。
日常会話ではやや硬いため、「available」に置き換えると自然です。
例文:
There are no vacant rooms tonight.
(今夜は空室がありません。)
Several apartments are still vacant in this building.
(この建物にはまだいくつか空室があります。)
Please apply if the position is still vacant.
(その職がまだ空いている場合はご応募ください。)
5. 「spare」 ―「余っている・予備の」を表す
「spare」は「余分な」「予備の」という意味を持ち、時間・お金・部屋などに「余裕がある」ことを表します。
「spare time(空き時間)」「spare room(空き部屋)」のように名詞と組み合わせて使うのが一般的です。
また、「Can you spare〜?」の形で「〜してもらえますか?」と丁寧に依頼する言い方としてもよく使われます。
例文:
I like reading in my spare time.
(空いた時間に読書をします。)
There’s a spare room upstairs.
(上の階に空き部屋があります。)
Do you have a spare pen I could borrow?
(予備のペンを1本貸してもらえますか?)
「予定を空ける」「空けておく」を英語で言うフレーズ集
ここまで紹介した「free」「available」「open」などは、「すでに空いている状態」を表すときに使う表現でした。
一方で、「予定を空ける」「席を空けておく」など、自分から「空ける」という行動を伝えたいときには、別の表現を使います。
ここでは、ビジネスでも日常でも使える「予定を空ける」「枠を残す」「空席を作る」などの表現を、例文とともに紹介します。
1. 時間や予定を空ける ― make time for〜/clear one’s schedule
make time for〜:「〜のために時間を作る」
相手や大事なことのために意識的に時間を確保するという表現です。
忙しい中でも「優先して時間を取る」という意味合いがあり、日常会話・ビジネスのどちらでも自然に使えます。
「for」のあとには人・目的・活動などを置きます。
たとえば「make time for exercise(運動のために時間を作る)」のように、自分の意志で時間をひねり出すニュアンスです。
例文:
I’ll make time for you.
(あなたのために時間を空けます。)
She always makes time for her family.
(彼女は家族のために時間を作ります。)
clear one’s schedule:「予定を空ける・調整する」
直訳すると「スケジュールを空にする」で、すでにある予定を整理・キャンセルして空きを作るという意味です。
「make time」よりも実務的・ビジネス寄りで、会議や面談など、正式な予定調整に使われます。
例文:
I cleared my schedule for the meeting.
(会議のために予定を空けました。)
Please clear your schedule for next Friday.
(来週の金曜は予定を空けておいてください。)
2. 席やポジションを空けておく ― keep open/leave vacant
keep 〜 open:「〜を空けておく」
「keep」は「その状態を保つ」という意味で、「keep open」は「開けたままにしておく」=予定・席・枠などを確保したままにするという表現です。
「just in case(念のため)」「for someone(誰かのために)」と一緒に使われることが多く、柔らかく、自然な会話トーンで使えます。
例文:
Keep Monday open just in case.
(念のため月曜は空けておいてください。)
I’ll keep a seat open for you.
(あなたの席を空けておきます。)
leave 〜 vacant:「〜を空席にしておく」
「vacant(空いている)」を動詞的に使った表現で、意図的に何かを埋めずに残しておくという意味です。
「keep open」よりもフォーマルで、会社・組織・イベントなどの文脈で多く使われます。
たとえば採用・座席・ポストなど、「特定の枠をあえて空けておく」場合に適しています。
公的・ビジネス寄りの文章でもよく登場します。
例文:
The company left the position vacant.
(会社はそのポジションを空けておきました。)
One seat was left vacant for late arrivals.
(遅れてくる人のために席を空けておきました。)
まとめ:「空いてます」は文脈で使い分けよう
日本語の「空いてます」は、時間・場所・人などさまざまな場面で使えますが、英語では状況に応じて単語を選ぶ必要があります。
- 予定や人が空いている:free, available
- 席・部屋・枠が空いている:available, open, vacant
- 余裕・予備がある:spare
- 意図的に空ける:make time, clear one’s schedule, keep open, leave vacant
どの表現も日常会話からビジネスまで使えるので、シーンごとのニュアンスを意識しながら、少しずつ使い分けを身につけていきましょう。
















