英語で会議する時のアジェンダの書き方を解説!英語ならではの注意点も
海外の方と仕事をすることも増えてきていますが、その中で会議をいかに生産的な時間にする事ができるかは非常に重要な事です。
日本でも減りつつはありますが「会議のための会議」が頻繁に発生するようでは、海外の相手のスピード感を前に、いつか相手にされなくなることも十分考えられます。
今回は、そんな会議にとって必要不可欠な「アジェンダ」について解説していきます。
これがうまく書けるかどうかで、会議の生産性は大きく変わると思いますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
前提:アジェンダが英語の会議で重要な理由
アジェンダは直訳すると「予定表」となります。
すなわち、会議の前におおよその内容を共有しておくための資料、または文字列となります。
英語で会議を進行する場合、なぜアジェンダがそこまで重要なのでしょうか。
理由の一つは、お互いの第一言語が違うことにあります。
バックグラウンドで考えている言葉がそもそも違うことを考えると、アジェンダを先に提示することは、お互いの共通理解へとつながります。
また、言語構造として、日本語は動詞、結論が最後にくる事が多いですが、英語の場合は動詞は文の前半に出てくる事が多いですよね。
すなわち、英語話者は結論や欲求が早い段階でハッキリしている事が多いという事です。
日本語話者の会議は、話が逸れたり結論が放散したりしがちです。
日本語話者から見てもこれはよくない傾向ですが、英語話者は特にこれを嫌う傾向にあります。
最初にアジェンダを示しておく事で、会議の話題や方向性がズレたり、目的を達せられないということを防ぐことにもつながるというわけです。
英語のアジェンダに盛り込むべき情報
ここからは、アジェンダを書いていく上で重要な要素について解説していきます。
今は、オンラインのスケジューラーも進化しているため、何も意識しなくてもWeb会議の招待を出して済ませている方も多いと思いますが、招待された会議に記載する情報を充実させることで、会議の生産性は飛躍的に上がりますよ。
日時、開催場所
その会議はいつ、どこで開催されるのかは非常に大切な情報になります。
特に海外の方とWeb上でやり取りをする際は、時差も考慮する必要があります。
複数の国に跨って開催される場合は、特に事前のすり合わせをした上で決定して、内容に盛り込みましょう。
対面か、Web会議なのかの情報も大変重要になります。
出席者
誰が出るのかという出席者の情報もとても大切になります。
オンラインでの招待をした場合はシステム上含まれる場合が多いため、あえて記載はしなくてもいいかもしれません。
ただ、後日「Meeting Record (議事録)」を共有するためにも、どこかに控えておくのが無難でしょう。
目的
これをアジェンダに盛り込むことによって、参加者が話し合うべき内容が明確になり、会議の生産性が上がります。
これを書かずに、いきなり次の「予定表」部分のみ書く方も多いですが、こちらを盛り込むことで視覚的にも相手に伝えられますし、おおまかな方針がある事で、特に海外の方が絡む場合は会議の方向性が変わるのも防げます。
予定
会議の間に、何を話す予定なのか、その時間配分や進行予定を書いていきます。
ここの内容を事前によく考えておく事が、会議進行においては大切になります。
もし設定した打ち合わせがプレゼンテーションの場合は、どのような時間配分と順序で進めていくのかを示すのが大切です。
英語の会議で使えるアジェンダのサンプル
さて、ここからは実際の会議でも使えるアジェンダのサンプルを書いていきます。
皆さんの会議や集まりの趣旨に合わせて、適宜アレンジしてみてくださいね。
アジェンダのサンプル例
Hello Marketing Team,
(マーケティングチームの皆様)
I would like to set up a meeting to discuss the new design of our company logo.
(新しい会社ロゴのデザインについて話し合うため、ミーティングを設定したいと思います。)
Please make sure all of you are able to attend at the following schedule.
(下記のスケジュールで参加できるようご調整をお願いいたします。)
Date and time:
8/20/2025 5pm (PDT)
8/21/2025 9am (JST)
(日時:
2025年8月20日 午後5時(PDT)
2025年8月21日 午前9時(JST))
Meeting place:
Japan Team: Meeting room A
US Team: (URL of online meeting)
(会場:
日本チーム:会議室A
米国チーム:(オンライン会議のURL))
Goal:
Fix the direction of the new logo and set a rough schedule.
(目的:
新しいロゴの方向性を決定し、大まかなスケジュールを設定する。)
Agendas:
- Background
- Feedback of CLT test of new logo drafts
- Suggestion of the direction
- Rough schedule idea
- Question and discussion
- Conclusion
(議題:
1.背景説明
2.新ロゴ案のCLTテストに関するフィードバック
3.今後の方向性の提案
4.大まかなスケジュール案
5.質疑応答・ディスカッション
6.まとめ)
If you have any questions, please let me know.
(ご不明な点がありましたら、お気軽にご連絡ください。)
Best regards,
(Your Name)
(どうぞよろしくお願いいたします。
(あなたの名前))
解説
今回のアジェンダ例はメールを前提に書いています。
ドキュメントファイルでも書くべき内容は概ね同じですが、その場合は挨拶や末尾の内容を入れるかどうかは、その会議の性質や相手との関係性を元に判断します。
冒頭の文面は正確にはアジェンダの前の導入文ですが、もし事前に注意事項があれば書いておいてもいいでしょう。
時間は、国をまたいで会議をする場合は、時差も考慮した時間と、時期によってはサマータイムの有無も考慮して設定します。
ちなみに、例文にある「PDT」は「Pacific Daylight Time」の略で、アメリカ西海岸の時間、「JST」は「Japan Standard Time」の略で、日本時間を指します。
目的は「Goal」としていて、会議終了時になっているべき状態を書いておきましょう。
ここを明示しておけば、明らかな会議内での脱線は防げるはずです。
本題の「Agenda」は、実際には複数ある事が多いので「Agendas」としています。
今回の例はディスカッションがメインなので時間の明示はしていませんが、会議の内容によっては、どこに何分、としてもいいでしょう。
別途スライド資料を用意する場合は、ここから大きくズレないように注意を払うのが良いでしょう。
最近はアジェンダのメールを開きながら、進行に合わせて議事録を書き込み、会議終了後に関係者に返信するスタイルもよく目にするようになりました。
そのような時短を実現するためにも、アジェンダのパートは事前によく練り上げる事が重要になります。
末尾の挨拶は「ご不明な点は質問いただければと思います」という、ビジネスメールの書き方の基本となる定型文になります。
ビジネスメールの書き方はこちらにも解説してますので、併せてお読みください。
まとめ
今回は会議の生産性を上げるためには必須の、アジェンダについて書いてきました。
日本でも同じですが、海外の方は特にこのような事前準備をした上で望むことを求める傾向にあると思いますので、ぜひとも取り組んで、有効なアジェンダを書けるようになりましょう。
事前準備の後は、会議内においてどれだけ発言し、イニシアチブを取れるかが大切です。
ビジネス英語の習得は訓練により達成可能なので、ぜひとも取り組んでみましょう。