英語が読めない原因4選と解決法|初心者でもスラスラ読める読み方のコツ
「単語は少し知っているのに、文章になると全然読めない…」
「時間をかけても意味がつかめない…」
英語学習中、こんな経験はありませんか?
実は、英語が読めないのは才能やセンスのせいではなく、学習方法の問題です。
この記事では、英語が読めない原因を4つに分けて解説し、それぞれの解決法と初心者でも今日からできる勉強法を紹介します。
これを読めば「英語が読めない」が「読める!」に変わる第一歩を踏み出せることでしょう。
英語が読めない原因と背景|4つのパターン
英語が読めないと感じるとき、その理由は人によってさまざまですが、多くは共通するパターンに当てはまります。
原因を知れば、改善への道筋も見えてきます。
ここでは、初心者から中級者までがつまずきやすい4つの原因と、その背景を紹介します。
1. 単語不足で推測できない
知らない単語が多すぎると、文章の全体像をつかむことができません。
特に中学レベルの英単語(約1200語)に抜けがあると、やさしい文章でも意味を推測できなくなります。
The weather is mild today.
(今日は穏やかな天気です。)
「mild」 を知らないと「天気がどうなのか」の核心がぼやけてしまいます。
英語は文脈で推測する力も大切ですが、その前提として最低限の単語を知っている必要があります。
基礎的な語彙力が足りないと、推測すらできません。
2.文法力不足で文章構造がつかめない
英語は「語順」が意味を決める言語です。
文法があいまいだと、主語や動詞の位置が分からず、意味を正しく組み立てられません。
She likes coffee.
(彼女はコーヒーが好きです。)
主語(She)と動詞(likes)が分かれば「彼女はコーヒーが好き」と一瞬で理解できます。
日本語は語順が多少前後しても意味が通じますが、英語は順序通りに理解しないと意味がわからなくなります。
3. 一語ずつ訳すクセで読むのが遅い
「英語 → 日本語」に置き換えながら読むクセがあると、頭の中で何度も前に戻ることになり、スピードが上がりません。
結果、文章全体のつながりを忘れてしまいます。
受験勉強や学校教育で、一語一語訳す「精読」から始めた人に多いクセです。
4. 背景知識が足りず理解が浅くなる
英語の記事や本は、読者がある程度の知識を持っていることを前提に書かれています。
テーマ自体に馴染みがないと、単語を知っていても「何が言いたいのか」がつかめません。
英語が読めない原因別の解決法
ここからは、先ほど紹介した原因を一つずつ克服するための、具体的で実践しやすい方法を紹介します。
単語力や文法力を補うトレーニングから、読み方の工夫、背景知識の広げ方まで、初心者でも今日から始められるステップを順番に見ていきましょう。
1. 単語不足を補う|コロケーションと例文で覚える
単語は単体で覚えるのではなく、「よく使われる組み合わせ(コロケーション)」や例文と一緒に覚えると、読むときもスムーズに理解できます。
よく使う組み合わせで単語をセットで覚える
英語には「この単語はこの単語と一緒に使うと自然」という組み合わせがたくさんあります。
- mild weather(穏やかな天気)
- heavy rain(大雨)※「strong rain」は不自然
- take notes(メモを取る)
単語単体ではなく、このようなセットで覚えることで、文章中に出てきたときに「見た瞬間に意味が浮かぶ」ようになります。
自分でミニ例文を作る
覚えたい単語は、自分の生活や興味に合わせて例文を作ってみましょう。
目安は、1つの単語につき3パターンほど。
思いつかないときは、辞書の例文を参考にすると、さまざまな使い方を学べます。
例文(mild を使って):
The weather is mild today.
(今日は穏やかな天気です。)
I like mild flavors.
(私はまろやかな味が好きです。)
She spoke in a mild tone.
(彼女は穏やかな口調で話しました。)
少しずつ・何度も復習する
一度にたくさん覚えても、人間の脳はすぐ忘れてしまいます。
1日10語以内に絞り、翌日・3日後・1週間後に見直すと記憶が定着します。
アプリなどを使って、少しずつ、覚えるまで何回も練習しましょう。
2. 文法力をつける|主語と動詞を見抜く&基本文型の理解
英語が読めない原因のひとつとして「文の構造がつかめない」ことも挙げられます。
単語の意味を知っていても、主語や動詞の位置が分からないと文章全体の意味があいまいになるからです。
まずは中学レベルの英文法をざっくり復習し、文の骨組みを素早く見抜く力をつけましょう。
完璧を目指す必要はなく、最低限押さえておきたいポイントから取り組むのがコツです。
文の「骨組み」を見つける練習|主語と動詞に下線を引く
文章を読んだら、まず「主語(S)」と「動詞(V)」 を探して下線を引く習慣をつけましょう。
この2つが分かれば「誰が何をする文なのか」がはっきり見えてきます。
She (S) likes (V) coffee.
(彼女はコーヒーが好きです。)
最初は短い文で練習し、慣れてきたら長文でも主語と動詞を素早く見抜く練習をしましょう。
基本5文型を意識して読む
中学で習う 5つの基本文型(SV・SVC・SVO・SVOO・SVOC)は、英語の土台です。
文型を意識すると「どの部分に注目すれば意味を取りやすいか」が分かります。
I like coffee.
(私はコーヒーが好きです。)
→ SVO(主語+動詞+目的語)のパターン
文型を理解すると、知らない単語があっても意味を推測しやすくなります。
中学英文法をざっくり復習
最初から文法書を完璧に覚える必要はありません。
まずは読解でよく登場する以下のポイントから始めましょう。
- 時制(現在・過去・未来)
- 疑問文・否定文
- 関係代名詞(who, which, that など)
厚い教科書よりも、解説がシンプルな中学レベルの英文法が書いてある本やYouTubeの短い解説動画の方が理解しやすく、続けやすいです。
3. 語順のまま理解する|スラッシュリーディング+音読
英語を読むとき、日本語の語順に直そうとすると時間がかかり、文章の意味を正しくつかみにくくなります。
そこで、英語を「前から順に」「意味のかたまりごと」に理解する読み方を身につけましょう。
これができるようになると、読むスピードが上がるだけでなく、リスニングも自然に伸びていきます。
スラッシュリーディングを使う
文を短いかたまりに分けて、そのままの語順で意味をとります。
スラッシュ( / )で区切ると、頭の中で整理しやすくなります。
I / went to the park / with my friends.
(私は / 公園に行った / 友達と。)
ポイントは、日本語に訳すときも英語の語順を保つことです。
こうすることで、英語のまま理解する力が鍛えられます。
音読して語順に慣れる
英語を文の最初から理解するには、声に出して読む練習が効果的です。
発音が多少正しくなくても大丈夫。
大事なのは、英語特有のリズムやイントネーションに慣れることです。
練習法の例
- 1文を3回音読(意味を意識しながら)
- 慣れてきたらスピードを少し上げて読む
音読を繰り返すと、読むときに語順を意識しなくても理解できるようになります。
やさしい英語から練習する
最初から難しい文章を読むと挫折しやすいので、短くて分かりやすい英語ニュースや記事から練習を始めましょう。
VOA Learning Englishは語彙がやさしく、1記事が短いので毎日続けやすいです。
1日10分でもいいので読み続けると、自然に英語の語順に慣れていきます。
4. 背景知識を増やす|興味分野の記事+事前リサーチ
興味のあるテーマ(映画・旅行・スポーツなど)から始めると、理解がスムーズです。
知らない分野は、日本語で概要を調べてから読むと効果的です。
好きなテーマを選ぶ
音楽・旅行・料理・スポーツなど、自分がもともと知っている分野の記事から読むと、背景知識が助けになり理解しやすくなります。
事前に日本語で調べる
知らないテーマや初めての話題は、英語で読む前に日本語で概要を確認しておくと、理解度が格段に上がります。
同じテーマの記事を複数読む
同じ話題を別のメディアや異なる切り口の記事で読むと、知識が徐々に積み重なり、自然と読みやすくなります。
まとめ|原因を知って順番通り進めれば、英語は必ず読めるようになる
英語が読めない原因は、単語力・文法力・読み方のクセ・背景知識の4つに整理できます。
どれも一度に完璧に克服する必要はなく、小さな一歩から始めれば確実に変わっていきます。
- 単語はセットや例文で覚え、文章中で意味が浮かぶようにする
- 文法は主語と動詞を見抜き、基本文型で骨組みをつかむ
- 語順のまま理解する読み方を身につけ、スピードと理解度を高める
- 興味のあるテーマから背景知識を広げる
英語力は「才能」ではなく「積み重ね」で伸びます。
今日から1日10分でも、紹介した方法を試してみてください。
数週間後には「あ、前より読めるようになっている」と感じられるはずです。