英語の接頭辞|役割の説明と意味別一覧表付き
英語の語彙力を伸ばしたいと思ったとき、
「単語を丸暗記するのは大変…」
「初めて見る単語の意味がつかめない…」
そんな悩みを解決してくれるのが、英語の「接頭辞(prefix)」 の知識です。
接頭辞を知っておくと、初めて見る単語でも意味を推測しやすくなり、丸暗記に頼らない効率的な単語学習が可能になります。
この記事では、接頭辞の役割を解説し、よく使われる接頭辞を意味別に整理して一覧にしました。
代表的な単語や例文もあわせて紹介しているので、学びながらすぐに使える知識が身につきます。
ぜひ本記事を参考に、英語接頭辞の知識を身につけ、語彙力アップを目指しましょう。
接頭辞とは?|英語接頭辞の定義と役割
「接頭辞(prefix)」 とは、英単語の先頭につけて意味を変えるパーツのことです。
語幹(単語の中心部分)の意味を補足したり、反対の意味に変化させたりします。
- happy(幸せ) → unhappy(不幸せ)
- possible(可能な) → impossible(不可能な)
接尾辞との違い
一方、「接尾辞(suffix)」は単語の末尾につけて、品詞や意味を変化させる役割を持ちます。
種類 |
位置 |
働き |
例 |
接頭辞 |
単語の前 |
意味を付け足す・変える |
dislike |
接尾辞 |
単語の後ろ |
品詞を変える・意味を補う |
happiness |
英単語の多くは「接頭辞+語幹+接尾辞」という構造で成り立ちます。
この仕組みを理解すると、未知の単語も意味を推測しやすくなります。
英語の接頭辞を覚えるメリット
英語の接頭辞を覚えると、初めて見る単語でも意味を推測できるようになります。
また、ひとつ接頭語を覚えると関連する単語も覚えやすいというメリットもあります。
メリット1. 知らない単語でも意味を推測できる
英語学習で大きな壁になるのが「知らない単語がある」です。
しかし接頭辞を理解していれば、たとえば 「unhappy」 を見ても
- un-:否定(〜でない)
- happy:幸せ
「幸せでない状態」=不幸と推測できます。
メリット2. 語彙力が一気に増える
接頭辞と語幹をセットで覚えると、単語を1つずつ暗記するよりも効率的です。
同じ接頭辞を持つ単語は意味に共通点があるため、ひとつ覚えれば関連する単語もまとめて習得できます。
例:
- pre-(前に) → preview(事前に見る)、predict(予測する)、prepare(準備する)
- anti-(反対) → antisocial(反社会的)、antivirus(ウイルス対策の)、antifreeze(不凍液)
英語の接頭辞一覧|代表単語と例文つき
1. 否定・反対を表す接頭辞
接頭辞 |
意味 |
代表単語 |
例文 |
un- |
否定・反対 |
|
She was unhappy with the results. |
dis- |
否定・逆 |
|
I dislike waking up early. |
in- / im- |
否定 |
|
It’s impossible to finish in one day. |
non- |
否定(形式的) |
|
This is a nonstop flight to London. |
a- |
欠如・不在 |
|
The decision was completely amoral. |
2. 時間・順序を表す接頭辞
接頭辞 |
意味 |
代表単語 |
例文 |
re- |
再び・繰り返し |
|
Let’s replay the video. |
pre- |
前に・事前に |
|
I need to prepare for the meeting. |
post- |
後に・のちに |
|
The event was postponed due to rain. |
fore- |
前もって |
|
No one could foresee the accident. |
3. 場所・方向を表す接頭辞
接頭辞 |
意味 |
代表単語 |
例文 |
sub- |
下に・下位の |
submarine(潜水艦) |
The submarine sank into the deep ocean. |
super- |
上に・非常に |
supermarket(スーパーマーケット) |
I went to the supermarket to buy groceries. |
inter- |
~の間・相互に |
international(国際的) |
She works for an international company. |
trans- |
向こう側・移動 |
transport(輸送する) |
Goods are transported by ship. |
ex- |
外へ・外部 |
export(輸出する) |
Japan exports cars to many countries. |
4. 数量・程度を表す接頭辞
接頭辞 |
意味 |
代表単語 |
例文 |
over- |
過剰・上回る |
overeat(食べすぎる) |
I overate at the party. |
under- |
不足・下回る |
underestimate(過小評価する) |
Don’t underestimate her skills. |
multi- |
多数の・複数の |
multinational(多国籍の) |
He works for a multinational corporation. |
semi- |
半分・部分的 |
semifinal(準決勝) |
Our team reached the semifinal. |
hyper- |
非常に・過度の |
hyperactive(多動性の) |
The child is hyperactive and full of energy. |
5. 態度・関係を表す接頭辞
接頭辞 |
意味 |
代表単語 |
例文 |
co- / com- / con- |
共に・一緒に |
cooperate(協力する) |
We need to cooperate to solve the problem. |
pro- |
前向き・支持 |
promote(促進する) |
The campaign aims to promote healthy eating. |
anti- |
反対・対抗 |
antivirus(ウイルス対策) |
I installed new antivirus software. |
auto- |
自動・自己 |
automatic(自動の) |
The door opens automatically. |
self- |
自分自身の |
self-esteem(自尊心) |
Good self-esteem is important for mental health. |
英単語学習を効率化する接頭辞の覚え方
英単語を丸暗記するのではなく、接頭辞や語根といった「意味のパーツ」に注目して覚えると、語彙力は効率的に伸びます。
ここでは、その覚え方とコツを紹介します。
1. 接頭辞+語根で意味を推測する方法
多くの英単語は、接頭辞と語根の組み合わせでできています。
意味を分解して理解すると、初めて出会う単語でも意味を推測できます。
たとえば「transport」は「輸送する」という意味ですが、分解するとこうなります。
接頭辞 |
語根 |
意味の組み立て |
trans(向こうへ) |
port(運ぶ) |
向こうへ運ぶ → 輸送する |
このように接頭辞を知っておくと、初めて出会う単語の意味も想像できるようになります。
2. 反対語をペアで覚える方法
接頭辞の違いで意味が反対になる単語は、ペアで覚えると記憶が定着しやすいです。
単語 |
反対語 |
意味ペア |
like |
dislike(接頭辞:dis-) |
好き ↔ 嫌い |
possible |
impossible(接頭辞:im-) |
可能 ↔ 不可能 |
appear |
disappear(接頭辞:dis-) |
現れる ↔ 消える |
まとめ|接頭辞を理解して英語力を効率的に伸ばそう
英語の接頭辞は、単語の意味やニュアンスを大きく変える重要なパーツです。
接頭辞の種類と役割を知っておくことで、初めて見る単語の意味を推測しやすくなり、語彙力を飛躍的に高められます。
また、反対語のペアや共通の接頭辞を持つ単語をまとめて覚えることで、学習効率もアップします。
日々の英単語学習に接頭辞の知識を取り入れれば、辞書に頼らずとも文章の理解がスムーズになり、リーディングやリスニングにも自信がつきます。
今日からぜひ、接頭辞を意識した学習を始めてみてください。