「免税」は英語で何と言う?海外旅行・接客に役立つ英会話の例文を紹介
海外旅行を控えている人にとって、免税に関する英語表現を知っておくと、スムーズに買い物や免税手続きが行えるメリットがあります。
また、日本で接客業に携わる人にとっても、英語で免税対応ができると訪日客と良好なコミュニケーションが取れるようになるでしょう。
そこでこの記事では、免税に関する英語表現をテーマに次のポイントを詳しく解説します。
- 「免税」は英語でどう表現する?「duty free」と「tax free」はどう違う?
- 接客で免税手続きをする時に使える英会話の例文
- 海外で免税を受ける時に使える英会話の例文
海外旅行で免税を受けたい人も日本で免税対応をする人も、この記事を読んで免税に関する英会話に挑戦してみましょう。
免税は英語で何と言う?「tax free」と「duty free」の違い
結論からお伝えすると「免税」は英語で「duty free」または「tax free」と言います。
どちらも「免税」を指す言葉ですが、両者にははっきりとした違いがあります。
それは、免除される税金の違いと、免税が行われる場所の違いです。
それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
tax free
「tax」とは、購入した商品やサービスの費用に対して支払う税金のことです。
したがって「tax free」は、消費税が免税されることを表します。
「消費税の免税店」のことは英語で「tax-free shop」と言います。
「tax-free shop」は、外国人観光客が訪れる土産物店や家電量販店、ドラッグストアなど街の至るところにあるのが特徴で、日本語では「市中免税店」と呼ばれることもあります。
duty free
「duty」は「義務」の意味で使われることの多い単語ですが、「国に何かを持ち込む際に支払う税金」の意味もあります。
商品を輸入する際、通常は関税・消費税・たばこ税・酒税等がかかりますが、「duty free」は、それらの税金が免除されます。
関税・消費税・たばこ税・酒税等が免税になる免税店のことは、英語で「duty-free shop」と言います。
「duty-free shop」は、国際空港の出国ゲートの先にあることがほとんどで、日本語では「空港型免税店」や「保税免税店」と呼ばれることもあります。
接客で免税対応をする際の英会話例
ここからは、外国人観光客に対して免税対応の接客を行う際に使える英会話表現を見ていきましょう。
2026年11月1日から外国人旅行者向けの消費税免税制度が改正されることになりました。
現行の購入時免税からリファンド方式(出国時に還付)になったり、特殊包装が廃止されたりと変更点はいくつかありますが、2025年現在の制度でも使える表現をご紹介します。
免税商品に関する英語表現
消費税が免税となる基準は、同じ店舗で1日の購入額の合計が税抜5,000円以上であることです。
この基準を知らない外国人観光客もいるので、英語で尋ねられた際は以下の例文を使ってみましょう。
You can get a tax refund if you spend at least 5,000 yen before tax.
(少なくとも税抜きで5,000円買い物すると免税を受けることができます。)
「免税をする、免税を受ける」の英語表現はいくつかありますが、シンプルで簡単な表現が「get a tax refund」です。
直訳は「税金の還付を得る」で、そこから「免税する」を言い表しています。
もし、免税手続きができる金額まであと少し足りない場合は、次の英語表現を伝えると親切です。
If you spend about 500 yen more, you can get a tax refund.
(あと約500円以上の買い物をすれば免税が受けられます。)
買い物をする全ての商品を免税扱いにしたいかどうかは人によります。
中には、お菓子などの食品を自国に持ち帰らず日本滞在中に食べたい人もいるでしょう。
2026年から制度は変わりますが、消耗品に分類されるものは専用の免税袋に入れる必要があります。
出国するまでは開封できないよう密閉するため、トラブルを防ぐためにも事前に確認しておくことが大切です。
例文:
Would you like all of your purchases to be tax-free?
(購入品の全てを免税扱いにしますか?)
Please tell us which items you plan to eat or drink while you are in Japan.
(日本滞在中に食べたり飲んだりするものを教えてください。)
パスポートに関する英語表現
免税希望の人の中にはパスポートの携帯を忘れている人もいるので、免税手続きに入る前に次のような例文で確認を取りましょう。
例文:
Do you have your passport?
(パスポートをお持ちですか?)
May I see your passport please?
(パスポートをご提示いただけますか?)
免税の対象者となる条件は、日本に入国後6カ月未満であることです。
パスポートに貼られている上陸許可証(証印シール)で入国日の確認を取る際には次の英文で接客してみましょう。
例文:
Which one is the landing permission seal for this visit?
(今回の滞在における上陸許可シールはどれですか?)
Unfortunately, we can’t give you a tax refund because you have been in Japan for more than six months.
(日本滞在が6ヶ月を超えているため、残念ながら免税手続きはできません。)
免税手続きに関する英語表現
免税手続きには情報を入力したり特殊包装を行ったりと時間がかかるため、英語で「少々お待ちください」と一言伝えると親切です。
Please wait a moment while we record your purchase information.
(購入情報を記録しますので少々お待ちください。)
免税品の対象物は大きく2つに分けられます。
食料品・飲料品・化粧品・医薬品などの消耗品と、衣料品・靴・かばん・工芸品などの一般物品です。
「消耗品」は英語で「consumables」、「一般物品」は英語で「general goods」と言います。
免税品を特殊包装する場合は、次のような注意点を英語で伝えましょう。
例文:
Tax-free consumables cannot be used or opened while you are in Japan.
(免税消耗品は、日本滞在中に使用したり開封したりすることはできません。)
If you use them or open the package, you may have to pay tax at customs.
(これらを使用したり包装を開封したりすると、税関で税金を支払わなければならない場合があります。)
Please do not open this package until you leave Japan.
(日本を出国するまでこちらの袋は開けないでください。)
免税を受ける際の英会話例
ここからは海外旅行で免税を受けたい場合に使える英語の例文をご紹介します。
免税店を尋ねる英語表現
「免税店」は英語で「tax-free shop」または「duty-free shop」で表現できることや両者の違いを解説しました。
免税店を探している場合は、次の英語表現で尋ねることができます。
Excuse me, where is the tax-free [duty-free] shop?
(すみません、免税店はどこですか?)
次の例文のように免税対応をしているかお店の人に直接尋ねることもできます。
Can I get a tax refund here?
(ここで免税を受けることはできますか?)
免税手続きについて尋ねる英語表現
免税となる基準は各国によって異なります。
例えば、韓国の場合は1回の購入最低金額が15,000ウォン以上、イタリアの場合は70ユーロ以上です。
事前に調べて行くのが理想ですが、忘れてしまった場合は店員に尋ねてみましょう。
How much do I need to spend to get a tax refund?
(免税を受けるにはどれくらいのお金を使う必要がありますか?)
免税書類や免税レシートを受け取っていない場合は、催促して必ず入手しましょう。
May I get a tax-free form or receipt?
(免税書類またはレシートをいただけますか?)
空港で免税手続きをする場合の英語表現
空港で免税手続きをする場合は、国や空港によっても異なりますが、多くの場合、有人の免税カウンターか専用の機械を使って免税の申請をすることができます。
免税申請はどこに行けばいいのかわからない場合は、空港スタッフに尋ねましょう。
Where can I claim my tax refund?
(免税の申請はどこでできますか?)
免税書類はレシートタイプのものと文書タイプのものがあります。
税関から指示を受けた場合は、免税申請に必要な書類を提示しましょう。
Here are my tax-free receipts and documents.
(こちらが免税レシートと申請書です。)
まとめ
「免税」の英語表現には2つあります。
土産物店や家電量販店など街の免税対応店で行う消費税の免税が、「tax-free」です。
空港で出国手続きをした後の免税店で行う関税・消費税・たばこ税・酒税等の免税が「duty-free」です。
両者の違いを知ったうえで、訪日客に免税の接客をする際も海外で免税を受ける際も、この記事で紹介した英会話の例文を実際のやりとりに取り入れてみましょう。