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更新日:2026年2月25日

英語で自分の名前を正しく表記!ヘボン式ローマ字のルールと書き方

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海外旅行の航空券を予約する時、英語の書類にサインをする時。「自分の名前をローマ字でどう書くのが正解なんだろう?」と手が止まってしまった経験はありませんか?

「し」は si なのか shi なのか。「佐藤」は Satou なのか Sato なのか。 普段、日本語では当たり前のように使っている自分の名前ですが、いざ英語(アルファベット)で表記しようとすると、意外とルールが曖昧になっていることに気づくはずです。

相手に正しく名前を読んでもらい、スムーズなコミュニケーションを取るためには、国際的なルールに則った正しい英語表記を知っておくことが欠かせません。

本記事では、日本名を英語で書く際の「正しいローマ字のスペルルール」から、「姓と名の順番」「ビジネスシーンでの敬称の付け方」までを徹底解説します!

1. なぜローマ字表記には「2つの種類」があるのか?

そもそも、なぜローマ字の綴り方には迷いが生じるのでしょうか。

それは、日本におけるローマ字表記には大きく分けて「訓令式(くんれいしき)」と「ヘボン式」という2つのルールが混在しているからです。

① 訓令式(日本の学校で習うローマ字)

1937年に日本政府が公的に定めた表記法です。私たちが小学校のローマ字学習で最初に習うのがこちらです。

日本語の五十音図に沿って規則的にアルファベットを当てはめているため、日本人にとっては法則が分かりやすいという特徴があります。

「さ行」はすべて s から始まり、「sa, si, su, se, so」と表記します。

② ヘボン式(国際社会のスタンダード)

幕末に来日したアメリカ人宣教師、ジェームス・カーティス・ヘボンが考案した表記法です。

ネイティブスピーカーが英語のルールで読んだ時に、実際の日本語の発音に最も近くなるように作られています。

現在、パスポート、クレジットカード、駅の看板、道路標識など、公的な英語表記はすべてこの「ヘボン式」に統一されています。

結論:英語で自分の名前を書くなら「ヘボン式」一択!

例えば、訓令式の si(し) を英語ネイティブが読むと「スィ(see)」に近い発音になってしまいます。

また、tu(つ) は「トゥ(too)」と読まれてしまいます。 自分の名前を外国人により正確に発音してもらうためにも、英語表記では必ず「ヘボン式」を使用するのが鉄則です。

2. 要注意!間違いやすいヘボン式のスペルルール

ここからは、ヘボン式で自分の名前を書く際に、特に間違いやすいスペルを具体的な表で確認していきましょう。

ご自身の名前に以下の文字が含まれている方は要注意です。

2-1. 「し・ち・つ・ふ」の表記

一番間違えやすいのがこの4文字です。子音のアルファベットが変わる点に注意してください。

ひらがな 訓令式(非推奨) ヘボン式(推奨・パスポート)
si shi
ti chi
tu tsu
hu fu

慎(しん):Sin ❌ → Shin ⭕️
千秋(ちあき):Tiaki ❌ → Chiaki ⭕️
剛(つよし):Tuyosi ❌ → Tsuyoshi ⭕️

2-2. 濁音・半濁音(じ・ず・ぢ・づ)

「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」は、パソコンのローマ字入力では打ち分けますが、ヘボン式の英語表記では発音が同じものとして同一のアルファベットに統一されます。

ひらがな ヘボン式(推奨)
じ・ぢ ji (※ zi や di ではない)
ず・づ zu (※ du ではない)

次郎(じろう):Ziro ❌ → Jiro ⭕️
五十鈴(いすず):Isuzu ⭕️
譲(ゆずる):Yuduru ❌ → Yuzuru ⭕️

2-3. 拗音(しゃ・しゅ・しょ/じゃ・じゅ・じょ など)

小さい「ゃ・ゅ・ょ」が入る音も、ネイティブが発音しやすいように y を使わずに表記するパターンが多いです。

ひらがな 訓令式(非推奨) ヘボン式(推奨)
しゃ・しゅ・しょ sya, syu, syo sha, shu, sho
ちゃ・ちゅ・ちょ tya, tyu, tyo cha, chu, cho
じゃ・じゅ・じょ zya, zyu, zyo ja, ju, jo

俊介(しゅんすけ):Syunsuke ❌ → Shunsuke ⭕️
潤(じゅん):Zyun ❌ → Jun ⭕️

3. 名前が伸びる人必見!長音(お・う)の特別ルール

日本語には「さとう」「おおの」のように音を長く伸ばす名前(長音)があります。

これをそのままローマ字にするとスペルミスになるので注意が必要です。

① 原則として「O」と「U」は重ねて書かない

ヘボン式では、長音の「ウ」や「オ」は表記から省略するというルールがあります。

「う」の長音(省く)

加藤(かとう):Katou ❌ → Kato ⭕️
修作(しゅうさく):Shuusaku ❌ → Shusaku ⭕️
優子(ゆうこ):Yuuko ❌ → Yuko ⭕️

「お」の長音(省く)

大野(おおの):Oono ❌ → Ono ⭕️
徹(とおる):Tooru ❌ → Toru ⭕️

② ただし、末尾の「お」は「O」を重ねて良い(例外)

名前の一番最後が「お」の長音で終わる場合は、ローマ字の「O」をそのまま2つ重ねて書くことが許容されています。

高遠(たかとお):Takato ⭕️ または Takatoo ⭕️
松尾(まつお):Matsuo ⭕️(※これは長音ではなく母音の連続なのでそのまま表記)

4. 「ん」が「M」に化ける!?撥音のルール

「ん」は基本的に N で表記しますが、後ろに続く文字によっては M に変化するという少しマニアックですが重要なルールがあります。

【ルール】
「ん」の直後の文字が『 B / M / P 』のいずれかの場合は、「ん」を『 M 』で表記する。
これは、唇を閉じて発音する B, M, P の前では、自然と「ん」の音も唇を閉じる M の発音になるからです。

難波(なば):Nanba ❌ → NaMba ⭕️ (後ろがB)
本間(ほま):Honma ❌ → HoMma ⭕️ (後ろがM)
三瓶(さぺい):Sanpei ❌ → SaMpei ⭕️ (後ろがP)

5. 「名が先?姓が先?」英語で名前を書く時の順番ルール

スペルが分かったところで、次に迷うのが「書く順番」です。

海外のWebサイトでの会員登録や、ホテルのチェックインなどで名前を書く際、どのように順番を並べるのが正解なのでしょうか。

① 基本は「名 → 姓(First Name → Last Name)」

英語圏をはじめとする多くの国では、「個人の名前(名)を先に書き、家族の名前(姓)を後に書く」のが一般的なルールです。

山田 太郎(Taro Yamada)
鈴木 花子(Hanako Suzuki)

英語圏では「個人」がまず第一にあり、その後に「どの家族・家系に属しているか」が来るという文化的な背景があります。

そのため、一般的な自己紹介やカジュアルなサイン、海外通販の入力フォームなどでは、この「名→姓」の順番で書けば間違いありません。

② 近年増えている「姓 → 名(Family Name → Given Name)」

一方で、近年は日本政府も「日本の伝統的な言語文化を尊重する」という観点から、公的な書類や英語のニュースなどで「姓→名」の順番(日本語と同じ順序)を使用することを推奨し始めています。

現在の日本のパスポートも「姓→名」の順で印字されています。

しかし、海外の人からすると「どちらが苗字で、どちらが下の名前なのか」が判別できません。そこで、「姓→名」の順で書く場合は、以下のどちらかの工夫をするのがグローバルスタンダードです。

苗字(姓)をすべて大文字にする

YAMADA Taro
SUZUKI Hanako (※これなら、どこに苗字が配置されていても「大文字の部分がファミリーネームだな」と一目で伝わります)

苗字(姓)の後にカンマ(,)を入れる

Yamada, Taro (※学術論文の著者名や、公的な名簿などでよく使われるフォーマットです)

6. パスポートや入国カードで迷わない!英語の名称一覧

海外旅行に行く際の飛行機内で配られる「出入国カード」や、ビザの申請書類。

そこに書かれている英単語を見て、「どっちが苗字だっけ?」とパニックになった経験はありませんか?

以下の対応表を頭に入れておけば、もう迷うことはありません。

日本語の意味 一般的な英語表現 公的書類(パスポート等)での表記
名(下の名前) First name Given name
姓(苗字) Last name / Family name Surname
ミドルネーム Middle name Middle name
  • First name(ファーストネーム) :一番最初(First)に書くから下の名前。または、生まれて一番最初(First)に親から与えられた名前、と覚えましょう。

  • Last name(ラストネーム) :一番最後(Last)に書くから苗字。世代を超えて最後まで(Last)残る名前、と覚えるのもおすすめです。

  • Given name(ギブンネーム) / Surname(サーネーム) :公的な書類やパスポートでは、よりフォーマルなこの表現が使われます。Given(与えられた=下の名前)と覚えておきましょう。

よくある疑問:「ミドルネーム」の欄はどうすればいい?

海外の入力フォームでは「Middle Name」の欄があることがよくあります。

日本人の大半はミドルネームを持っていませんので、空欄のままで全く問題ありません。

もし、システム上「必須項目」になっていて空欄だとエラーになる場合は、「N/A」(該当なし)または「None」と入力すればOKです。

7. ビジネスシーンでの敬称と「相手の呼び方」のマナー

名前の書き方が分かったら、次は「相手の名前の呼び方」です。

日本ではビジネスシーンで「山田さん」「田中部長」と姓や役職で呼ぶのが当たり前ですが、英語圏では少し勝手が異なります。

① 目上の方やビジネスの初期段階

いきなりファーストネームで呼び捨てるのは、場合によっては馴れ馴れしく失礼にあたります。

最初は敬称(Title)をつけて「Last name(苗字)」で呼ぶのが無難です。

男性に対して

Mr.(ミスター)+ 苗字

例:Mr. Smith(スミスさん)

女性に対して

Ms.(ミズ)+ 苗字

例:Ms. Johnson(ジョンソンさん)

かつては既婚女性に「Mrs.」、未婚女性に「Miss」を使っていましたが、現在はジェンダーやプライバシーの観点から、未婚・既婚を問わず「Ms.」に統一するのが世界的なビジネスマナーです。

② 上司や役職者に対する呼び方

ビジネスシーンで、直接の上司や責任者を呼ぶ際に「Boss(ボス)」や「Manager(マネージャー)」という言葉を使うこともあります。

Excuse me, Boss.
すみません、ボス

③ 英語圏のゴールは「ファーストネームで呼び合うこと」

英語圏のビジネスコミュニケーションにおいて、最終的な目標は「親しい関係を築くこと」です。

何度かやり取りをしていると、相手からこんな風に言われることがよくあります。

Please call me Alex.
アレックスと呼んでくださいね。

Just Mike is fine.
マイクでいいですよ。

このように言われたら、遠慮せずに次からは「Alex!」とファーストネームで呼びましょう。

いつまでも「Mr. Smith」と呼び続けると、逆に「壁を作られている」と感じさせてしまいます。

8. 日本とアメリカで人気の名前ランキング

最後に、ちょっとした豆知識として「最近の人気の名前」をご紹介します。

アメリカの社会保障局(SSA)と日本の明治安田生命が発表したデータ(2023年〜2024年)の一部です。

異文化交流の際、「私の名前は日本では最近人気の名前なんだよ」「その名前、アメリカで1位だよね!」といった会話の糸口として使ってみてください。

順位 アメリカ(男の子) アメリカ(女の子) 日本(男の子) 日本(女の子)
1位 Liam(リアム) Olivia(オリビア) 碧(アオト等) 陽葵(ヒマリ等)
2位 Noah(ノア) Emma(エマ) 陽葵(ヒナタ等) 凛(リン等)
3位 Oliver(オリバー) Charlotte(シャーロット) 凛(リン等) 結菜(ユイナ等)
4位 James(ジェームズ) Amelia(アメリア) 結翔(ユイト等) 芽依(メイ等)
5位 Elijah(イライジャ) Sophia(ソフィア) 湊(ミナト等) 紬(ツムギ等)

 

9. おわりに:名前を正しく伝えることは、より良い人間関係の第一歩

「名は体を表す」ということわざがあるように、名前はあなた自身を表現する大切なものです。

英語圏の人々にとって、発音し慣れない日本語の名前を覚えるのは少しハードルが高いかもしれません。

だからこそ、私たちが正しい「ヘボン式」でスペルを書き、相手が理解しやすい順番で提示してあげることは、グローバルコミュニケーションにおける最初の「思いやり」になります。

今回の記事が、皆さんのスムーズな異文化交流の助けとなれば幸いです。

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