英語での「英文解釈」って何?英語の長文を読むためのコツを解説します!

英文を読む時、皆さんはどのようにしているでしょうか?
一つ一つの単語や言い回しを、辞書片手に精読しているのかもしれません。
単文や文法問題であればそれで問題ないかもしれませんが、例えばページ一杯の長文になるとどうでしょうか。
英語が苦手という方の多くが、このような長文読解でつまずくと思いますが、それはやり方に問題があると認識する必要があります。
今回は、英語の長文読解のための「英文解釈」について解説します。
長文問題を得点源にする、またはその先の英字新聞を読むと言ったところまでカバーできる考え方なので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
目指すべきゴールとは
大前提として、英文解釈をする際に目指して欲しいことは「英語を英語のまま理解する」ことです。
日本語を介在して都度訳す事は、英語の試験においてはその分タイムロスにつながりますし、英語を読む場面全般において「疲れ」を引き起こします。
我々は第一言語が日本語であることから、日本語を完全に頭から排除する事は現実的ではありませんが、英語を読む時の負荷を極力減らすためには、英語を原文のまま理解してしまうことが、余計なエネルギーを使わない事、時短、より深い理解へとつながっていきます。
今の時点では「将来的にそうなれれば良い」くらいに捉えておきましょう。
英文解釈とは
さて、ここから「英文解釈」について解説していきます。
英文解釈とは、英語を一文ずつ、その構造をしっかり理解し、要素ごとに分解しながら読み解く行為を指します。
それぞれのステップを順に見ていきましょう。
文によってステップは前後しても問題ありません。
S. V. O.を見つける
文章の骨格となる主語(Subject:以後S)、動詞 (Verb: 以後V)、目的語 (Object: 以後O)を見つける所からはじめます。
(文によっては補語(Complement: 以後C)が入ることも。)
英語は配置の言葉と言われていますので、大半の文はSが文頭、VがSの次に、それ以降にOが配置されています。
文によってはV以降に関係代名詞が入ってきたりと複雑になりますが、文の骨格自体は大きくは変わらないことを覚えておいてください。
英文解釈の目的はあくまで英文の意味を正確に把握する事なので、目的を見誤らないよう気をつけましょう。
必要に応じて文に区切りを入れる
短い文であれば不要なケースもありますが、大抵の長文はいくつかの塊に分かれていることが多いです。
そのため、SVOの塊を見つけたらその後ろでスラッシュ( / )を入れる、それ以後の塊の中で区切りを見つけてさらにスラッシュを入れる、というステップを入れてみてください。
慣れないうちは、この手順を踏むことで以後の作業が楽になります。
修飾語を見つける
ここが英文解釈を行う上で1番重要な部分になります。
最初に見つけたOに対して、その英文はさらに説明を加えているケースが多いので、以下のような修飾語を探します。
- 関係代名詞や関係副詞 (who, which, that, when, whereなど)
- 分詞 (doing / doneなど)
- 前置詞句 (in the parkなど)
- 同格 (that / whether)
ここを見つけることで、どこの節がどこを説明しているのかを把握します。
接続詞を見つけ、文の論調を整理
「If」や「because」「although」のような接続詞は文の論調全体を大きく左右するものなので、こちらも見つけておきます。
今まで見つけた要素をもとに、訳を入れて文章を理解していきます。
英文解釈のための練習法
それでは、実際の英文を元に、英文解釈の具体例を解説していきます。
(結果は良さそうに見えるが、研究者たちはそのテクノロジーはまだ実用には程遠いと警告している。)
SVを見つける
「Although」という接続詞があるため、カンマ前後で2つに分けられます。
Although側の従属節
S: the result
V: look
Cpromising
主節(カンマ以降)
S: researchers
V: warn
O: that節
構造を区切る
Although the results look promising, / researchers warn / that the technology is still far from being practical.
スラッシュで区切れば、この文は3つの塊で出来ていることがわかります。
修飾関係を読み解く
従属節の「promising」は「the result」の状態を説明している補語であること、「warn 〜」で、〜(今回の場合はthat節以降)を警告する、までは簡単に導けると思います。
that節についても、以下のように追加で読み解きます。
S: the technology
V: is
C: still far from being practical
直訳→意訳
日本語に直すときは、いきなり文の体裁を整えに行くと、最初はつまずきがちです。
以下のように、まずは英文の並びのまま書き出します。
並びのまま直訳
結果は良さそうに見えるが、研究者たちは警告する、そのテクノロジーはまだ実用には程遠い。
意訳する
直訳のままでも、なんとなく通じてしまうのが面白い所ですが、日本語に直すのであれば、このままだと若干の違和感があるので、日本語としての体裁を以下のように整えます。
英文解釈で目指すべき姿
さて、英文解釈のやり方を実例を用いて解説してきましたが、練習をすれば英文読解問題はある程度までは解けるようになるでしょう。
ただ、このままであれば、英文は「読めるけど話せない」「訳せるけれど自分で英作文ができない」状態のままであると言えます。
英文解釈の練習を通じて目指して欲しいのは、英語は配置の言葉である、という事を理解する事です。
話をしたり英文を見たとき、SとV (必要に応じてOやC)を見つけ出し(または聞き取り)、他はそれらの主要な要素を修飾しているに過ぎない、という点を理解していただきたいと考えています。
極論、S、Vまでを会話の中で捉えることができれば、相手の言いたいことの大意は掴めるため、後の細かい要素はいくらでも聞き返せば良い、とも言えます。
さらに発展系として、日本語に訳すステップを飛ばして、英語を英語のまま理解する事ができれば、さらなるレベルアップが図れます。
イメージは掴みづらいかもしれませんが、例えば「This is a pen.」をいちいち日本語に訳す方はいるでしょうか。
これは、Sが「This」でVが「is」、a pen」がCである事を瞬時に理解し、かつ全ての「単語の意味を訳すまでもなく理解しているから日本語に直す必要がない、という事になります。
このような理解ができる単語やフレーズの理解、そして文の構造を捉える力を備える事が、目指して欲しい方向性となります。
まとめ
今回は英文解釈について、その方法から最終的に目指して欲しい状態までを解説してきました。
作文や訳だけだと練習機会は限られるため、練習機会を増やすためには隙間時間のオンライン英会話がオススメです。














