【リアルな実態】貿易のスペシャリスト「通関士」!仕事内容やキャリア、資格について徹底解説します!

「通関士(customs broker)」という職業をご存知でしょうか?
国際貿易の最前線で活躍する専門職として、近年ますます注目を集めています。
グローバル化が進む現代において、通関士は日本の輸出入を支える重要な役割を担っているのです!
しかし「そもそも通関士ってどういう仕事?」や「通関士として働くには、どのくらいの英語力が必要なの?」と思った方も多いと思います。
実際、通関士はニッチな職業なので、英語が話せる方でも詳しく知らない方がほとんどです。
そこでこの記事では、通関士の仕事内容から必要な資格、そして実務で使われる英語表現まで詳しく解説していきます。
通関業務で頻出する英単語や、ネイティブスピーカーが実際に使うフレーズも豊富にご紹介しますので、通関士を目指す方はもちろん、キャリアアップを考えている方も一読してくださいませ!
通関士に関する基礎知識について
1. 通関士ってどんなお仕事?
「通関士」とは、貨物の輸出入の手続きを、法令に基づいて行う専門家のことです。
英語では「customs broker」と言います。
「税関」を意味する「customs」と「仲介業者」を表す「broker」が合わさった表現です。
国際貿易における輸出入には、様々な法令が定められています。
例えば貨物を輸入する場合、まず貨物内容を税関に申告して、関税をはじめとする税金を納め、輸入をするための許可を手に入れなければなりません。
この一連の流れを「通関(customs clearance)」と言います。
この通関にまつわる業務は大変複雑で専門的な知識が求められるので、「通関士」という職種は貿易のプロフェッショナルと呼ばれるのです。
2. 通関士として働くために必要な資格は?
通関士になるためには、通関士試験に合格する必要があります。
通関士資格は、貿易関連でたった一つしかない国家資格です。
試験に合格したあとは、通関業者に就職し、財務大臣からの確認を得ることで、正式に通関士として働くことができます。
業務上、専門的な知識が必要だからこそ、厳格なプロセスを踏まなければなりません。
気になる試験の合格率は以下の通りで、一般的に10%~15%です。
決して高い合格率ではないので勉強と対策をしていく必要があります。
- 2018年度:合格率14.6%
- 2019年度:合格率13.7%
- 2020年度:合格率16.9%
試験は毎年10月に行われ、科目は「通関業法・関税法等・通関実務」の3種類に分けられます。
ただし全科目がマークシート方式のテストなので、学習すべき内容をしっかりと理解していけば合格は不可能ではありません。
引用元:税関. 「通関士試験受験者数及び合格率等の推移(第1回~第54回)」
通関士のニーズは高まっている!?
日本は世界有数の貿易大国です。
例えば財務省貿易統計によると、2024年の日本の輸出入総額は約211兆円で、貿易額は年々増えています。
そのため今後もますます貿易が活発になっていくことが予想され、「通関士」の需要は高まっていくのでしょう!
また税関ホームページによると、2025年における通関士の数は8,340名。
グローバル化が進んでいることに加え国家資格が必要であることを踏まえると、資格さえ取得できれば就職には困らない可能性も高いです。
未経験であれば中小企業で実務経験を積み、大手企業に転職するというステップアップも考えられます。
引用元:
財務省貿易統計. 「令和6年分貿易統計(速報)の概要 」
税関. 「通関士の現況(カスタムスアンサー)」
通関士の主な仕事内容とは?
通関士は輸出入手続きのスペシャリストとして、以下のような業務を行います。
|
業務内容 |
英訳 |
|
通関申告書類の作成代行 |
Preparation of customs declaration documents |
|
通関申請の代行 |
Filing customs declarations |
|
関税計算書等の審査 |
Review of duty calculation documents |
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不服申し立ての代理 |
Representation for appeals |
|
主張・陳述の代行 |
Representation for claims and statements |
通関業者は、法令によって各営業所に「通関士」を1人以上設置しなければならず、なかでも「通関書類の審査」と「通関書類への記名・押印」は通関士の独占業務です。
税関の処分や対応に不服がある場合は、代理で異議を申し立てることもあります。
通関士に英語力は必要?
結論からお伝えすると、通関士は必ずしも高度な英語力が必要なわけではありません。
そのため、英語力に自信がなくても通関士になることが可能です。
しかしながら英語スキルが高ければ、業務をスムーズに行えますし、上長からの評価にもつながるでしょう。
特に、通関士はリーディングスキルが求められます。
例えばインボイスやパッキングリストと呼ばれる書類や、商品名やスペックが英語で記載されている書類をチェックするときには「読む力」が必要とされます。
また海外取引先とメールのやり取りをしたり、会社によっては海外出張で港湾を視察したりすることもあります。
通関業務にまつわる「重要」英単語
業務時には、日常会話では使わないような専門的な英単語が頻出します。
ここでは、通関士になるにあたって最低限必要な英単語をご紹介します!
1. 基本的な通関用語
|
英語 |
日本語 |
説明 |
|
customs |
税関 |
輸出入の管理を行う国の行政機関 |
|
customs clearance |
通関 |
税関の許可を得る手続き |
|
customs duty / Tariff |
関税 |
輸入品にかかる税金 |
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export |
輸出 |
国外へ商品を送ること |
|
import |
輸入 |
国外から商品を受け取ること |
|
cargo / goods |
貨物 |
輸送される商品 |
|
shipper |
荷主 |
商品を送る人・会社 |
|
consignee |
荷受人 |
商品を受け取る人・会社 |
|
country of origin |
原産国 |
商品が製造された国 |
2. 書類関連・関税関連にまつわる英単語
|
Commercial Invoice |
貨物の明細書 |
Certificate of origin |
原産地証明書 |
|
Packing list |
梱包明細書 |
Export declaration |
輸出申告書 |
|
Bill of Lading (B/L) |
船荷証券 |
Import declaration |
輸入申告書 |
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Air Waybill (AWB) |
航空貨物運送状 |
Invoice |
輸出入の明細書 |
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Customs valuation |
関税評価(価格決定) |
Proforma invoice |
見積書 |
|
Dutiable value |
課税価格 |
Specific duty |
従量税 |
|
HS code (Harmonized System code) |
HSコード(商品を分類するための6桁の番号) |
Duty-free / Tax exemption |
免税 |
|
Duty rate / Tariff rate |
関税率 |
Tariff classification |
関税分類 |
|
Ad valorem duty |
従価税 |
通関業務で使える英語表現
通関業務で重要なことは、英語で作成された書類を正確に理解し、処理すること!
ここでは実務で使える英語表現をご紹介します。
職業について説明したいとき
例文:
A customs broker handles import and export documentation on behalf of businesses.
(通関士は企業に代わって輸出入書類を処理します。)
A customs broker ensures that all shipments comply with regulations.
(通関士はすべての貨物が規制に準拠していることを確認します。)
送り主について指示を出すとき
例文:
The commercial invoice must include a detailed description of goods.
(貨物の明細書には商品の詳細な説明を記載する必要があります。)
Please provide the HS code for each item on the commercial invoice.
(商業送り状の各品目にHSコードを記載してください。)
クライアントに結果を報告するとき
例文:
The declared value didn’t match the purchase order.
(申告価格が発注書と一致していませんでした。)
Your shipment has been released by customs.
(あなたの貨物は税関で許可されました。)
おわりに
本記事では、通関士がどのような職業なのか、通関士に必要な英語力、実務で使われる英語表現まで詳しく解説しました。
通関士は国際貿易を支える重要な専門職であり、一定の英語力が求められます。
グローバル化が進む現代において、通関士の需要は今後も高まり続けるでしょう。
実際、日本の輸出入総額は右肩上がりに伸びており、通関業務を行う専門家のニーズは確実に増えています。
海外とのやり取りや英語を使う仕事に興味のある方は、ぜひ通関士という選択肢を検討してみてください。
あなたが国際貿易の最前線で活躍する日が来ることを、心から応援しています!
















