【英語論文 APA MLA 参考文献】正しい書き方とルールをスタイル別に解説します!
海外の大学に進学すると、まず覚えなければならないのが論文の正しい書き方です。
特に参考・引用文献の記載方法は、日本語で書かれた論文とルールやフォーマットが異なるので、戸惑うこともあるでしょう。
そこで本記事では、「英語論文の参考文献の書き方」を丁寧に解説していきたいと思います。
「海外大学に在学中で、論文の書き方が分からない…」
「これから記事を書いていきたいが、しっかりと参考場所を明記したい!」
「仕事の研究結果を報告しなければならない…」
「APAスタイル、MLAスタイルのそれぞれの違いを理解したい!」
このような方は、一読いただけると幸いです。
参考文献の書き方が重要視される理由
論文における参考文献は、書き手の主張を客観的にサポートするための情報源を示すものです。
例えば、本を100冊読んだ方の意見と1冊しか読んだことのない方の意見では、当然前者の方が言葉に重みがありますよね!
そのため、参考文献がしっかりと記載されている論文や記事は信憑性が高く、信頼できるものだと捉えられることに繋がります。
そして何よりも大切なことが、「剽窃(plagiarism)を防ぐ」ということです。
他人の主張やデータを参考文献を添えることなく記載してしまうと、盗作であるとみなされ、論文の信憑性が損なわれてしまいます。
もっとも、研究者に対するリスペクトが感じられないですよね…。
そのため、参考文献の記載方法をしっかりと身に付け、有意義な論文を作成できるようになりましょう!
参考文献を書くにあたってのルール(代表的なスタイル別)
文献情報は文末に記載しますが、研究分野別に書き方が異なります。
今回は代表的なAPA、MLAスタイルを取り上げました。また、書籍とジャーナル論文、ウェブサイトによって記載方法が異なるので、それぞれを説明していきます。
APAスタイルの書き方(American Psychological Association)
APAは、社会科学や心理学でよく使われるスタイルです。
出版年がひと目で分かるようになっているのが特徴。
科学技術の進歩によって研究方法もアップグレードされるため、参考文献の新しさも論文の信憑性に繋がると考えられるからです。
以下の形式の順番に情報を並べていきましょう。
それぞれ、どこがコンマでどこがピリオドなのかも重要です。
また、イタリック表記になっている箇所も同様に表記を変えてください。イタリックとはアルファベットを右斜めに傾けた書体です。
書籍
参考文献における人名は、ファーストネーム(名前)ではなくラストネーム(性)が先頭にくることを覚えておきましょう!
⚫︎形式:著者苗字, 名前のイニシャル. ミドルネームのイニシャル. (出版年).タイトル. 出版社.
ジャーナル記事(論文)
ジャーナルに投稿された論文を参照文献に書く場合は、論文タイトルの最初の文字のみを大文字に変え、あとは小文字でつづります。
加えてジャーナル名だけでなく「巻」もイタリックで表記します。
ジャーナル名が複数の単語から成り立っている場合は、主要な名詞や代名詞の頭文字を大文字化します。先頭以外の冠詞(a,the)や、接続詞(and, or)などはすべて小文字にしておくのが一般的です。
⚫︎形式: 著者苗字, 名前のイニシャル.ミドルネームのイニシャル. (出版年). 論文タイトル.ジャーナル名, 巻(号), ページ範囲. URL
ただし、論文の場合は共著で、複数の研究者の名前が記されていることがよくあります。
その際は、著者名の部分を次のように記してください。ピリオドとコンマが続きますが、間違いではありません。
⚫︎形式:第一著者., 第二著者., & 第三著者.
ウェブサイト
インターネットの普及に伴って、最近は参考文献にウェブサイトも含まれることが多くなりました。
扱う際には個人のサイトではなく、教育機関や研究所が運営しているような、信頼できるサイトであるのかを確かめることが重要です。
また、ウェブサイトはページそのものが見れなくなる可能性があるため、出版年だけでなく月日も記載することが推奨されています。
不安な方はスクショか何かでデータを保存しておくと良いでしょう!筆者もウェブサイトを参考文献として記載しましたが、2020年で閲覧できた記事は削除されていました…。
⚫︎形式: 著者苗字, 名前のイニシャル.ミドルネームのイニシャル. (出版日).ウェブページ名.ウェブサイト名. URL
MLAスタイルの書き方(Modern Language Association)
MLAは人文科学系の分野(文学や歴史など)でよく使われる、アメリカ現代語学文学協会によって作られたフォーマットです。
著者が3名以上の場合は、主要な一人のみを記載して、その後に「et al.」を添えます。
書籍
⚫︎形式:著者苗字, 著者名前 ミドルネーム. タイトル. 出版社, 出版年.
ジャーナル記事(論文)
⚫︎形式:著者苗字, 著者名前 ミドルネーム. “論文タイトル.” ジャーナル名, vol. 巻, no. 番号, pp.ページ.
ウェブサイト
⚫︎形式: 著者苗字, 著者名前 ミドルネーム. “ウェブページ名.” ウェブサイト名, 出版社名, 出版日, URL.
ダブルスペースで並べましょう
参考文献リストは、著者名をABC順で並べましょう。すべてのドキュメントは、基本的にダブルスペースが推奨されています。
行間がなく文字が詰まっている状態より、適度に空いていたほうが読みやすいからです。
wordで論文を書いている方は「Ctrl + A」を押し、「Ctrl + 2」を押すだけでダブルスペースになるので覚えておいてください。
雑誌のルールに従うこと
基本的な書き方の規則についてご紹介しましたが、投稿する雑誌によって微妙にルールが異なることがあります。
その場合は、掲載する機関の指示に従ってください。基本さえおさえていれば柔軟に対応することができるはずです。
参考になりそうなサイト
和歌山大学図書館「APA Style 7the Edition引用文献リスト作成について」
>>https://www.wakayama-u.ac.jp/_files/00676731/pathfinder23_2021_2nd.pdf
MLA Style Center「Student Guide to AL Literacy」
>>https://style.mla.org/
おわりに
英語での参考文献の書き方は、APA、MLAといった、スタイルごとにルールが異なります。
最初は混乱するかもしれませんが、スタイルを知って基本的な書き方を学べばすぐに慣れることができます。
細かいミスが起こり得るので、書き終わったあとはぜひ見直しをお願いします。
「論文の参考文献を正しく書くスキル」を身につければ、アカデミックな場面での自信にもつながります。今日からこの記事を参考に、練習を始めてみてくださいね!