【英語の音節(シラブル)】正しい知識を身につけて発音を上達させましょう!
英語の発音を上達させたいと思っているそこのあなた!
「syllable(シラブル・音節)」という言葉を聞いたことはありますか?
実は、英語学習者さんの多くが見落としがちなこの「音節」こそが、ネイティブのような自然な英語を話すための重要な鍵なのです。
日本語は「あ・い・う・え・お」のように1文字1音で構成されることが多いですが、英語は異なるルールで音が組み立てられています。
例えば「chocolate」は日本語だと「チョ・コ・レー・ト」と4音に聞こえますが、英語では「choc・o・late」の3音節なのです!
そこで本記事では、英語における「音節」の基本から、音節を正しく理解することで得られる発音上達のメリット、そして実践的な音節の見分け方まで、豊富な例と共に詳しく解説していきます。
この記事を読めば、あなたの発音が改善され英語スキルがブラッシュアップされるでしょう!
「syllable(音節)」とは
1. 音節の定義と特徴
「syllable(音節)」とは、一つの母音を中心として、その前後に子音が付いた音のまとまりのことです。
英語では、どんな音節にも必ず母音(a, i, u, e, o)が含まれていなければなりません。
これは絶対的なルールで、例外はありません。
まずこの規則を覚えておきましょう。
そうすると一つの英単語に、音節がいくつあるのかある程度分かります。
例えば「cat」は1音節、「wa・ter」は2音節、「com・pu・ter」は3音節です。
シラブルの基本法則
- 1つの音節には必ず1つの音節が含まれる
- 子音だけで音節を作ることはできない(例外はある)
2. 英語の音節の基本は「子音+母音+子音」
続いて理解しておきたいことは、音節の基本形です。
日本語の音節は、基本的に「母音のみ」もしくは「子音+母音」で構成されています。
例えば「英語(えいご)」であれば「e・i・go」です。
しかしながら英語の音節は「子音+母音+子音(CVC)」の形を取ることが多いです。
- cut(切る)
- can(〜できる)
- dog(犬)
- put(置く)
いずれも「子音+母音+子音」の形が出来上がっています。
つまり英語という言語の音は、母音が前後の子音を巻き込んで一つの音を形成しやすいのです。
ほかにも音節の構成要素としては、以下のものが挙げられます。
- 母音(V)
- 子音 + 母音(CV)
- 母音 + 子音(VC)
音節は発音記号で理解しましょう
英単語のスペルである程度の音節数が分かると述べましたが、スペルだけで音節を数えようとすると数え間違うことが多々あります。
例えば「eye(目)」という英単語を見たとき、母音「e」が2つあるので音節は2つだと思ってしまいませんか?
しかしながら、「eye」の音節は1つなのです。
なぜなら発音記号は【/aɪ/】だから。「eye」は「I(私は)」と同じ発音記号なのです。
そのためスペルだけではどうしても音節を数え間違うことがあります。
1. 英語の母音を覚えましょう
英語の音節を理解するためにはスペルの母音「a, i, u, e, o」ではなく発音記号の母音を理解しておかなければなりません。
以下に英語の母音である24こをまとめました。ぜひ発音とともに覚えてください。
短母音
/ɪ/ |
/e/ |
/æ/ |
/ʌ/ |
/ɑː/ |
/ʊ/ |
/ə/ |
長母音
/iː/ |
/uː/ |
/ɜːr/ |
/ɔː/ |
二重母音
/eɪ/ |
/aɪ/ |
/ɔɪ/ |
/oʊ/ |
/aʊ/ |
/ɪr/ |
/er/ |
/ʊr/ |
母音 + r の組み合わせ(R音性母音)
/ɑːr/ |
/ɔːr/ |
/ɪr/ |
/ɛər/ |
/ʊr/ |
アクセント(ストレス)をマスターしよう
続いて、英語の音節と強い結びつきがあるのがアクセントです!
英語は音節ごとの発音方法を覚えて、それに強弱(高低)をつけることで正しく発音することができます。
そしてそのアクセントは英単語のなかにある1つの音節にかかるのです。
例えば「choc・o・late」の3音節のなかにあるアクセントは「choc」の母音です。
つまり発音するときは単語の最初を強く発声しなければなりません。
1. 自然と発音が上達する
ここまでをまとめると、英語は母音の数で音節の数を捉えることができ、そのどこかにアクセントがあります。
これらを理解しておけば、未知の単語と出会ったときも、読み方を推測することができるのです。
音節とアクセントの仕組みを知っておくことで、あなたはそれぞれ音節ごとの発音を意識して練習することができ、アクセントにも注意を払うことができるでしょう!
2. アクセントの位置は品詞によって変わることがある
2音節以上の英単語は、いずれかの音節にアクセントを加えなければなりません。
しかし、英単語一つに複数の品詞が含まれているものは注意が必要です。
例えば「import」には名詞「輸入」の意味もあれば、動詞で「輸入する」という意味もあります。
単に発音すると、どちらの品詞で言っているのか分からないときがありますよね?
そのため発音は同じですが、以下のようにアクセントが異なるパターンがあるのです。
品詞 |
発音記号 |
備考 |
|
名詞 |
ˈɪmpɔːrt |
前の「im」にアクセント |
|
動詞 |
ɪmˈpɔːrt |
後ろの「port」にアクセント |
音節が2つ以上の英単語で、品詞が複数あるものに関しては、このようにアクセントの位置が異なる場合があるので気をつけましょう!
傾向としては、名詞は単語の前にアクセントが付き、動詞の場合は単語の後ろにアクセントが付きます。
英語教育では「名前動後」と呼ばれることがあります。
英単語 |
品詞 |
発音記号 |
record |
名詞 |
/ˈrekərd/ |
動詞 |
/rɪˈkɔːrd/ |
|
present |
名詞 |
/ˈpreznt/ |
動詞 |
/prɪˈzent/ |
|
object |
名詞 |
/ˈɒbdʒekt/ |
動詞 |
/əbˈdʒekt/ |
※アクセントは、発音記号における「ˈ(アポストロフィー)」の場所です。
1音節の英単語一覧
続いて、音節の数ごとに英単語をご紹介していきます。
強弱は音の中心である母音につきます。そのことを意識して発音しましょう。
1音節の英単語 |
発音記号 |
ground |
/ɡraʊnd/ |
land |
/lænd/ |
pay |
/peɪ/ |
move |
/muːv/ |
raise |
/reɪz/ |
map |
/mæp/ |
long |
/lɒŋ/ |
keep |
/kiːp/ |
fair |
/feə(r)/ |
head |
/hed/ |
2音節の英単語一覧
音節が2つ以上になると、「音節の境界」と「アクセントの位置」を知らなければ理解できません。
多くの英語辞書の発音記号にはこれら2つが載せられています。
本記事において、例えば「easy」の場合、音節の境界を「eas・y」というように中黒を使って表しています。
加えて発音記号では【/ˈiːzi/】の「ˈ(アポストロフィー)」がアクセントの位置です。
これらをヒントにしながらぜひ発声してみてください。
2音節の英単語 |
発音記号 |
音節の境界 |
insted |
/ɪnˈsted/ |
in・stead |
market |
/ˈmɑːrkɪt/ |
mar・ket |
movement |
/ˈmuːvmənt/ |
move・ment |
prepare |
/prɪˈpeər/ |
pre・pare |
reason |
/ˈriːzn/ |
rea・son |
service |
/ˈsɜːrvɪs/ |
ser・vice |
travel |
/ˈtrævl/ |
trav・el |
visit |
/ˈvɪzɪt/ |
vis・it |
whether |
/ˈweðər/ |
wheth・er |
notice |
/ˈnoʊtɪs/ |
no・tice |
3音節の英単語一覧
3音節の英単語 |
発音記号 |
音節の境界 |
idea |
/aɪˈdiːə/ |
i・de・a |
medical |
/ˈmedɪkl/ |
med・i・cal |
policy |
/ˈpɒləsi/ |
pol・i・cy |
quality |
/ˈkwɒləti/ |
qual・i・ty |
remember |
/rɪˈmembər/ |
re・mem・ber |
solution |
/səˈluːʃn/ |
so・lu・tion |
evidence |
/ˈevɪdəns/ |
ev・i・dence |
decision |
/dɪˈsɪʒn/ |
de・ci・sion |
computer |
/kəmˈpjuːtər/ |
com・pu・ter |
begining |
/bɪˈɡɪnɪŋ/ |
be・gin・ning |
おわりに
本記事では、英語の「音節(syllable)」について、その基本的なルールから覚えるべきポイントまで詳しく解説しました。
日本人にとって音節の概念は、最初は難しく感じるかもしれません。
しかし、音節を理解することは、カタカナ英語から脱却し、ネイティブのような自然な英語を話すために必要なものです!
音節とアクセントのルールを意識しながら、毎日少しずつ練習を重ねてください。
きっと数週間後には、自分の発音の変化に驚くはずです。
あなたの英語ライフがより有意義なものになることを、陰ながら応援しています。