「嘘」は英語で何と言う?「lie」だけじゃない!ニュアンス別の使い分けと便利表現まとめ
「それ、嘘でしょ!本当なの?」と感じることって、日常の会話の中でよくあります。
英語にも「嘘」にまつわる表現はたくさんあり、そのニュアンスや使い方はとても多彩です。
この記事では、「lie」 の基本から、「fib」 や 「white lie」 などのやさしい嘘、会話でよく使われるリアクション表現、そして注意が必要な強めの言い回しまで、シーン別にわかりやすく解説します。
英語での自然なリアクションを増やしたい方、表現の幅を広げたい方におすすめの内容です。
英語での「嘘」に関するフレーズを身につけて、もっと豊かな会話を楽しみましょう。
英語で「嘘」は?基本の表現をマスターしよう
lie: もっとも基本的な「嘘」
英語で「嘘」を表すいちばん基本的な単語が 「lie(ライ)」 です。
これは「意図的に事実を曲げている」という強いニュアンスがあるため、日本語の「嘘」と比べてやや重たい印象があります。
使う場面には少し注意が必要です。
I think that’s a lie.
(それは嘘だと思います。)
「嘘をつく」の英語表現
「嘘をつく」は英語で 「tell a lie」 または動詞の 「lie」 を使います。
これは、ただの勘違いや間違いとは違って、「わかっていて意図的に事実を曲げている」ことを意味します。
例文:
She told a small lie, but it ended up causing a big problem.
(彼女は小さな嘘をつき、それが大きな問題になりました。)
Don’t lie to me!
(私に嘘をつかないでください!)
※「lie」は自動詞なので「嘘をつく」対象が必要なときは「to + 人」になります。
falsehood: フォーマルな「虚偽」
「falsehood(フォールスフッド)」 は、「意図的に事実と異なることを述べる」「虚偽の情報を広める」といったニュアンスがあり、ややフォーマルな響きを持ちます。
ニュースや法律文書、政治的な発言など、やや硬めな書き言葉で使われることが多い単語です。
He was accused of spreading falsehoods about his opponent.
(彼は対立候補についての虚偽を広めたとして非難されました。)
fib: 軽くて悪意のない「ちょっとした嘘」
「fib(フィブ)」 は、「ちょっとした嘘」「悪気のないごまかし」を意味するカジュアルな表現です。
あまり深刻なものではなく、気まずさを避けたり、相手を気遣ったりする場面でよく使われます。
「lie」 と同じく事実を曲げている点は共通ですが、「fib」 のほうが柔らかくて親しみやすい言葉です。
It was just a little fib — I didn’t want to hurt her feelings.
(ちょっとした嘘でした。彼女の気持ちを傷つけたくなかったのです。)
white lie: やさしさからの「善意の嘘」
「white lie(ホワイト・ライ)」 は、「fib」 に似た表現ですが、よりはっきりと「善意からの嘘」というニュアンスがこもっています。
たとえば、本当はあまり似合っていないけど「その服、似合っているよ」と言うといった場面にぴったりです。
「fib」 はもっとカジュアルで、子どもが「宿題やったよ」と嘘をつくといった軽い場面にもよく使われます。
I told her a white lie and said she looked great in that dress, even though it didn’t really suit her.
(そのドレスはあまり似合っていなかったけれど、「似合っているよ」とやさしい嘘をついた。)
嘘っぽい話に対する英語でのリアクション表現
会話の中で、相手の話が「本当かな?」と思うことってありますよね。
ここでは、英語での驚きや疑いを表現する便利なフレーズをご紹介します。
驚きを表す表現
相手の話が信じられないとき、日本語では「えっ、それ本当?」「嘘でしょ!」と驚くことがあります。
英語でも、そんなときにぴったりの表現がいくつかあります。
ニュアンスの違いを知っておくと、より自然にリアクションできます。
No way!(ありえない!)
インパクトがあり、「信じられない」「まさか!」という驚きをシンプルに伝えます。
You won the lottery? No way!
(宝くじに当たったって?ありえない!)
Are you serious?(本気ですか?)
「冗談じゃなくて本当ですか?」と、相手の真意を確かめたいときに使います。
You must be kidding!(冗談でしょ!)
驚きと疑いの両方を含んだ定番表現です。
You’re not telling the truth.(本当のことを言ってないですよね)
やや直接的に「嘘でしょ」と指摘する言い方です。
カジュアルにもフォーマルにも使えますが、場面によってはやや責める口調になることもあるので注意してください。
That’s not entirely true.(それ、完全に本当とは言えないですね)
控えめに相手の話を疑うときに使います。
話が怪しいと感じたときの表現
話を聞いていて「何か怪しい…」と疑いの気持ちを持ちながら、ちょっとした違和感を表すのに便利な表現を紹介します。
That doesn’t add up.(つじつまが合わない)
話の整合性がとれていないときに使う定番フレーズです。
He said he was working late, but the office was closed. That doesn’t add up.
(彼は残業してたって言っていましたが、オフィスは閉まっていました。なんか変ですよね。)
I don’t buy it.(それは信じられない)
「buy」 は「信じる」という意味でも使われる動詞で、「私はそれを買わない=信じない」というカジュアルな否定の表現です。
「それ、ちょっと無理があるでしょ」というニュアンスで使われます。
Sounds fishy to me.(なんか怪しい)
「fishy」 は「魚くさい」から転じて、「怪しい」「信用できない」という意味のスラングです。
どことなく胡散臭い、嘘っぽい感じをやんわり伝えたいときにぴったりです。
やんわり疑いたいときの表現
相手の話がちょっと誇張されているように感じたときは、次のようなやさしい表現が便利です。
That’s rare.(それは珍しいですね)
少し疑いつつ、「へえ、すごいですね」とリアクションできます。
You saw a UFO? That’s rare.
(UFO見たのですか?それは珍しいですね=ちょっと信じがたい)
That hardly ever happens.(そんなこと、ほとんど起こらないです)
少しはっきりと「それはめったにない」と伝える表現です。
It doesn’t happen often.(あまり起こることじゃないですね)
やわらかい印象で、相手の顔を立てつつ軽く疑うことができます。
相手に嘘を伝える英語表現としての「lie」:使用時の注意点
「嘘」を意味する基本的な単語「lie」を使った表現は正しいのですが、実際に使うとかなり強い印象を与えることがあります。
映画やドラマなどでよく耳にする表現ですが、日常会話ではトラブルのもとになることもあるので、使い方には注意が必要です。
ここでは参考として紹介します。
「lie」を使った強い表現まとめ(※使い方には注意)
日本語訳 |
英語表現 |
ニュアンス・使いどころ |
嘘つき |
liar |
感情が高ぶった場面で使う、とても強い言い方 |
嘘をついている! |
You’re lying! |
「今まさに嘘をついている」と指摘したいとき |
嘘つくな! |
Don’t lie! |
命令形での強い否定。ケンカなどのシーンで登場することもあり |
それは嘘だ! |
That’s a lie! |
相手の発言自体を否定したいとき |
まとめ:状況やニュアンスに合わせて、英語での「嘘」を使い分けよう
英語で「嘘」を表現するときは、単に 「lie」 を使うだけではなく、文脈や気持ちの込め方によって、ふさわしい言葉を選ぶことが大切です。
- 意図的な嘘: lie
- フォーマルな「虚偽」: falsehood
- 軽いごまかし: fib
- 優しい嘘:white lie
また、「No way!」 や 「That doesn’t add up.」 のように、会話の中で自然なリアクションを返すためのフレーズもたくさんあります。
その場の雰囲気や相手との関係性を考えながら、柔らかい表現と強い表現をうまく使い分けて、英語でのコミュニケーションをよりスムーズにしていきましょう。