【ビジネスシーンで必要な英語力】基準はCEFR「B1」以上!?
グローバル化が進む現代社会において「ビジネス英語」という言葉を耳にする機会が格段に増えました。
転職サイトを見ると「ビジネスレベルの英語力必須」と書かれた求人をよく見かけます。
でも、実際のところ「ビジネスレベル」って一体どの程度の英語力を指すのでしょうか?
多くの方が「きっと難しいレベルなんだろうな」と敬遠しがちですが、実はビジネス英語は皆さんが思っているほどハードルは高くありません。
むしろ日常会話よりも会話のパターンが決まっているため、効率的に学習・習得できるという特徴があるのです!
そこでこの記事では、ビジネスシーンで本当に必要な英語力のレベルを具体的に解説し、実践で使える学習法をお伝えします。
あなたのキャリアアップを後押しする、実用性に富んだ内容となっていますので、ぜひ最後まで読んでいただければ幸いです。
そもそもビジネス英語とは?
1. ビジネス英語とは何か
まず「ビジネス英語」とは名の通り、業務で好んで使われる英語のことを指します。
どうしてもビジネスと聞くとハイレベルな英語を想像してしまいがちですが、目的は業務を円滑に進めるためのコミュニケーションを取ることなので、業務に差し支えなければ問題ありません。
2. ビジネス英語の特徴について
ビジネスシーンで使われる英語には以下のような特徴があります。
シンプルで無駄のない表現が好まれる
→誤解を避けるため、明確で簡潔な表現を心がけましょう!
丁寧で礼儀正しい表現が好まれる
→「Would you~?(~していただけますか?)」や「Do you mind ~ing?(~は気にされますか?)」など相手に敬意を払った表現を使うようにしましょう!
定番フレーズがとても多い
→日常会話は3,000語以上の単語を覚えなければならないと言われますが、ビジネス英語はその半分の1,500語程度です。
なぜなら場面が限定的で慣用表現が多いから。
つまり、よく使うフレーズを覚えておけば対応できるシチュエーションが多いということです!
具体的には、以下のような場面が考えられます。
【初級】基本的な業務連携ができる
- 簡単な自己紹介
- 基本的なビジネスメールの読み書き
- 会議での簡単な発言・質疑応答
- 電話での基本的な取り次ぎ
【中級】主体的に業務を進められる
- 会議で積極的に発言・議論
- 個別のビジネスメールを作成
- 海外の同僚と意見交換
【上級】リーダーシップを発揮できる
- 大勢の前でのプレゼンテーション
- 交渉・商談をリード
- 会議の司会・進行
- 異文化理解に基づいた効果的なコミュニケーション
あなたがチャレンジする業種によってどのような英語を覚えれば良いのか明確になります。
ビジネスで必要な英語レベルは一般的にどれくらい?
1.4技能を評価するCEFR(セファール)とは
場面が限定的だと言っても、実際にどのくらいの英語力があれば通用するのか気になる方も多いと思います。
その際、基準にすべき指標が外国語の4技能「読む・聞く・書く・話す」を6段階で評価するCEFR(セファール)と呼ばれるものです。
「A1」が初歩的なレベルで、「C2」が最も熟練したレベルを表しています。
以下、CEFRをレベル別に示した図をご用意したのでご確認ください。
(引用元:文部科学省.「各資格・検定試験とCEFRとの対照表(付属資料①)」)
2.ビジネスで最低限必要なレベルは「B1」以上
実際にビジネスで必要なCEFRレベルは「B1」以上です。
もちろん業務の専門度合いによってレベルは変わってきます。
例えばカフェやホテルでの接客業だと「B1」で問題ありませんが、外資系であれば「B2」以上を求められるでしょう。
ご自身の環境と照らし合わせてレベルを確認してくださいね。
お伝えしたいことは、ネイティブレベルの英語力がなくてもビジネスで活躍することができるということです!
CEFRレベルの測定方法は?
自身の英語力を測る方法として、「TOEIC(トーイック)」や「TOEFL iBT(トーフル)」「実用英語技能検定®(英検®)」などが挙げられます。
それらはそれぞれ独自のスコアを算出するためCEFRとか関係ありませんが、文部科学省が試験とCEFRスコアの対照表を作成しています。
直近で下記の試験を受験した方は、自身のスコアを照らし合わせてみてください。
同時に、これから試験を受けようと考えている方は目標にしましょう!
(引用元:文部科学省.「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」)
1.それぞれ目指すべきスコアと注意点とは?
自身の英語力を駆使してキャリアアップを目指したい方はCEFR「B2」以上をオススメします。
以下、日本人にとって馴染みのある試験ごとの目標点数です。
資格・検定試験 |
「B2」に必要なスコア |
ケンブリッジ英語検定 |
160以上 |
英検 ® |
準1級以上 |
GTEC CBT |
1190以上 |
TOEFL iBT |
72以上 |
TOEIC |
1560以上 |
「ケンブリッジ英語検定」と「英検®」、「GTEC CBT」に関しては複数の試験によって構成されているため、受験した試験のスコアによってはすべての試験を受けられない可能性があります。
つまり正確なCEFRスコアが算出できないので気をつけましょう。
また「TOEIC」に関しては「TOEIC R&LとTOEIC S&W」の2種類を受けなければ4技能を測定できません。
「TOEFI iBT」は一度に「Reading・Listening・Speaking・Writing」のスキルを測定することができるためオススメです。
効率的な学習を実現するための5つのポイント
1. 明確な目標を設定する
「いつまでに、どのレベルの英語力を身につけるか」を具体的に決めましょう!
例えば「3ヶ月後の海外出張までに、基本的な商談ができるレベルになる」や「1ヶ月間にTOEFL頻出の英単語を200個覚える」といった、期限と具体的な場面を明確にすることが大切です。
その際、達成が簡単すぎたり、実現不可能だったりするものはよくありません。
達成のために努力を必要とし、なおかつ頑張れば達成できるほどの、ちょうどよいレベルの目標を設定してください。
2. ビジネス英語の特化した参考書を購入する
勉強のためにはインプットをするための材料が必要です。
実際にどのような業種で働くか分かっている方は、その業種に特化した参考書を購入すると良いでしょう。
まだ決まっていない方は、各資格・検定試験のテキストを購入すると良いです。
スコアをという具体的なゴールがあればモチベーションを維持しやすいです。
もちろんオンライン英会話に申し込むのもオススメです!
3. 継続可能な学習習慣を確立する
1日に長時間勉強することよりも、毎日少しずつ継続することが効果的です。
1日30分でも構いませんので、習慣化することを心がけてください。
社会人であれば毎日の通勤時間や就寝前のスキマ時間を有効活用しましょう!
4. フィードバックを活用する
自分の英語がどの程度通じているか、改善点はどこかを客観的に知るために、定期的にフィードバックを受けることが重要です。
録音・録画による自己分析や、英語に関する試験を受けて、自身がどのレベルなのかを確認しましょう。
おわりに
ビジネスシーンで必要な英語レベルは、皆さんが想像されているほど高度なものではありません。
どんな状況にも対応できる完璧な英語ではなく、「業務を円滑に進められる実用的な英語力」なのです。
そのため焦ることなく、まずは気軽にチャレンジしてください。
そして具体的な目標にはCEFRスコアを参考にすると良いです。
目標に向かって学習を続けるうちに、基本的なフレーズを身につけることができ、だんだんと実用レベルに近付いていくことができます。
あなたの英語ライフが有意義なものになることを、陰ながら応援しています!