「わたしが世界を目指すわけ =心の内の切なる願いに向き合いながら= 」

与志澤 あき子(無職(になる予定))

与志澤 あき子

2014年11月1日付be紙で目にした、QQイングリッシュ理事長藤岡さんの紹介記"で目に留まったのは、バイクと英語だった。一つ目のバイクは、今夏訪ねた旭川の地で偶然出会った人に、「バイクはいいものです」という言葉とともに免許取得とバイク人生を勧められたことが心に残っていたこと。二つ目の英語は、スケートのコーナリングや、鉄棒の腕立て前回りなどと同じように、どうしてもできるようになるまでの一線を越えられないできてしまった後悔があること。話したいことがあるのにうまく伝わらないあのもどかしさ。言葉がわかればもっと現地の背景や情報を知ることができるのに、と残念だった。さらに進んでいえば、人間関係がうまく築けないにもかかわらず(またそういう自分であることに心底気づけないまま)、かなりの年月を対人必須の職業を続けてきたためか、慢性の自己免疫性疾患を得て、組織の中で次期の人事移動が難しくなり、無職を目前としていることもある。床に臥せていても必要な助けを頼める友だちがないのだなあという単純な事実を、最近切実に感じている。「英語を話せるようになって人生を変えたい」という言葉が、今、八方ふさがりのような自分に、何かを語りかけ引寄せてくれている。こんな自分でも、新しい目標を見つけ出し、自分の手に預けられた仕事を果たしていけるのではないか。そうなりたい、自分から働きかけて扉を開けていきたい。趣味らしいものがないが、日頃体調を整えて単純な行程で出かける旅が、生きる力を支えてくれている。遠くだけでなく、車を置いて駅までの歩く道すがらに見つける草花にも勇気をもらう。最近亡くなられた経済学者宇沢弘文先生の生涯や生き方、考え方の中心にある「社会的共通資産」の構築、瀕死状態の憲法の平和主義など、胸には迫ってもそのために何もできないと思い込んでいる自分が、静かにそこから動き始めるようになりたいという外向きの願いと、人と(もしかしたら自分と?)いるのが辛いのに人に興味がある、人が懐かしい・・人と親しいつながりを持つことができるようになりたい、静かな家族・家庭を得たい・・・という突き上げるような悲しみと内向きな願いが交錯している。仕事から離れ経済基盤を失うのを機に、本当に身につく英語の力を得るために、必要なら日本を離れることも可能と思う。話がしたい。相手が願っていることを聴き取れるようになりたい。心の声が聞こえるようになりたい。相手の傷みが分からない自分から、それに近づける自分に変わりたい。自分のひそやかな想いや願いも、自分の言葉で伝えられたなら、。世界のまだ見たことのない、会ったことのない人のところに旅をしたい。身につけた力で、生きていくのに必要なものを自分で働いて生活したい。インドとウガンダとモンゴルのマンホール、名乗り合わないあしなが育英会奨学生や中東イスラエルそれぞれに住む5人の里子の子どもたちと、すでに自立した子も含め、もし再会がかない直接暮らしている土地やその地域の必要と、自分にできることを知ることができたらどんなにうれしいだろうか。ここ数か月、身の回りから静かに自分に語りかけられていることは何か、残りの生涯を燃やして生きる道は何かに気づけるよう、努めて心の声に耳を傾けながら生活するようにしてきた中で、今朝出会った記事に向けて、働きかけている自分である。最後に、最近心に残ったことを記してみたいと思う。参加した講演会の講師が、研修先のマレーシアから帰国途中、空港までのTAXI運転手に、ある思いを持って「何のために、働いているのですか?」と尋ねたところ、返ってきた答えは、「一日、〇〇ドルの仕事」でも「家族のための食い扶持さ」でもなかった。短い返事「forbuildingoftheKingdom・・・」の一言だったとのこと。Kは大文字。人生の中での一瞬、ためらいなく発せられたその場その時に、私もその言葉を聴き取りたい、そして、自身も「・・・のために」と言える仕事を見つけて心に持ち続けたい。(2014.11.1 pm) 

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