導入事例とインタビュー

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奈良女子大学

授業やスピーチにいかせるオンライン英会話

奈良女子大学 須賀あゆみ先生

オンライン英会話自体を導入しようと思ったきっかけを教えてください。オンライン英会話を授業に取り入れるということに対して、学校内ではどのようなご意見がありましたか?

奈良女子大学がオンライン英会話を知ったきっかけは、学内で留学希望者のための英語教育拡充を検討している時期に、QQEnglishのレッスンを受講した本学教員から紹介があり、そこから、QQEnglishのCEO藤岡賴光氏が本学に来学され今岡学長との対談が実現して、本学へのQQEnglishの導入が動き出しました。学内導入の際には、英語部会の理解を得たことと、グローバル化推進を図る学長主導であったこと、費用対効果がよかったことにより、特に大きな問題もなくスムーズに導入できたように思います。

オンライン英会話を取り入れた英語の授業はいつから始まったのですか?

まず、2017年度前期に、QQEnglishオンラインレッスンのカランメソッド10回分を5名の学生が体験受講しました。実際のレッスンの状況や学生の感想レポートから、英語力の伸長とモティベーションの向上に期待が持てる内容であることがわかりましたので、同年後期に、英語母語話者が担当する既存の英語の授業の一クラスに、授業外課題として学期中30回のレッスン受講を試行的に導入しました。事前事後のリスニングテスト及びインタビューテスト、アンケート調査によって、学習効果が確認できましたので、2018年度前期から、QQEnglishオンライン英会話レッスンを授業外課題とする留学希望者対象の授業GlobalStudiesandCommunicationを新設することが決まりました。日本の国立大学としてはかなりスムーズに導入できたと思います。

オンライン英会話の具体的な活用内容、カリキュラムはどのようなものですか?

このGlobalStudiesandCommunicationという授業では、国際性の涵養と英語でのコミュニケーション力の向上を目指し、グローバルな話題について、受講生が自分の経験を話したり、グループでディスカッションをしたりする機会を多く取り入れています。オンライン英会話レッスンは、英語を話すチャレンジの場として、授業内でのより積極的なコミュニケーション活動を下支えする場として活用しています。例えば、オンライン英会話レッスンでは、先生が話す英語が聴き取れなくても、他の人に気を遣うことなく、自分のペースやタイミングで、聞き返すことができます。オンライン英会話レッスンで「聴いて話す」トレーニングを積み重ねることで、英語で話すことへの抵抗感が軽減され、授業でも積極的に発言できるようになるようです。

オンライン英会話のカリキュラムは、特に会話に特化したもの(カランメソッド、トピックカンバセーション、SDGsトピックカンバセーション、QQEBasics、使える!トラベル英会話、日常英会話、ビジネスイングリッシュ、R.E.M.S.、発音クラス、O-MO-TE-NA-SHI英会話、WelcomeAboard、NewsAlert)の中から、受講生が自分の目標にそってひとつ選択または複数を組み合わせて、学期中に30回のレッスンを完了するようにしています。レッスン中にQQEnglishの先生たちが前向きな言葉をかけてくださることも、学生たちにとってよい励みになっています。

オンライン英会話レッスンに対する生徒の反応、効果について教えてください。成長や効果はどうやって判断していますか?

学期の前後にリスニングテストを行い、授業とオンライン英会話レッスンの総合的な学習の成果を測っています。過去6学期の傾向としては、クラスの7~9割がリスニングテストのスコアを伸ばしています。なかには100点満点で20点以上スコアを伸ばす学生もいます。また、オンライン英会話の受講期間終了後に、アンケート調査を行っています。初回レッスンより上達したことについては、「発音」「質問文の聴き取り」「講師の説明の理解」「反応の速さ」との回答が多く、今後伸ばしてみたいスキルを聞いてみたところ、「語彙」「英文の組み立て」が多く挙がっていました。30回のレッスンを終えた時点では、質問文を適切に理解することが可能になり、それに伴って直ぐに反応できるようになったことがうかがえます。

オンライン英会話レッスンが授業にどのように活かされたかという質問については、「ネイティブ教員の英語が聞き取りやすくなった」、「英語で発表しやすくなった」、「英語で説明ができるようになった」、「オンラインで学んだ表現を、授業やスピーチに活かすことができた」などのコメントが寄せられています。GlobalStudiesandCommunicationの授業は、学年や専門を問わず、留学を視野に入れた学生も、検討中の学生も参加していますので、個々の英語力や目標に違いがあります。授業の担当教員はその点を考慮して、どれだけ力を伸ばすことができたかを重視して指導しています。オンライン英会話でのトレーニングの成果が授業に活かされることも、モティベーションの維持につながっているように思います。

オンライン英会話を導入するにあたって最もハードルが高いと思ったことはなんですか?

PC及びPC環境の整備です。

オンライン英会話の導入を検討し始めた2017年当初は、学内にオンライン英会話で使うSkypeがインストールされているパソコンがありませんでした。そこで、ソフトが導入されるまでの間は、学内で貸出し可能なiPadを利用することにしました。導入当時は、iPadの設定と操作はもちろん、Skypeを使ったことがない学生も多い中でのスタートだったため課題も多くありました。

導入後は、解決できましたか?

2019年度からは、LL教室でオンライン英会話レッスンを受講できるよう環境も整備されました。その後、QQEnglishが開発したブラウザ上で動画チャットができる「Classroom」を使うことで、受講の環境設定に関する課題は軽減されました。また、オンライン英会話レッスンを開始する前に、セットアップや予約方法、カリキュラムについてのガイダンスを開いてくださり、学生たちも戸惑うことなくレッスンを始める準備ができるようになりました。

英語指導で考慮して欲しいことがありましたら共有してください。

毎学期後のアンケート調査では、レッスン回数やレッスン時間を増やしてほしい、との声が挙がります。「もっと受講したい」、「自由な会話がしたい」など英語に対する意欲的なコメントもありました。カリキュラムの選択については、トピックカンバセーション(決められたトピックをベースにスモールトークを実施する教材)などの受講に偏らず、英語を話すことに必要な基礎力を、カランメソッドによるトレーニングで身につけることも必要だと考えています。どのような組み合わせがベストなのか、具体的な事例なども含めて、ご相談させて頂きながら、英語コミュニケーションの機会提供を維持したいと思います。

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